俺の名前は梅本正哉。 今は就活2年目だ。
周りが内定を貰っていく中、 自分だけ取り残されるんじゃないか という不安が渦巻いていたが、 ついに俺も内定を貰うことができた。
夢の社会人デビュー‼︎ …だったはずが、 例の新型ウイルスの影響で、 内定を取り消されてしまった。 失意の中に突き落とされていた 矢先の事だった。 イラッとする出来事が起きた。
梅本 正哉
一方その頃、リプライ欄は…
ユーザーa
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ユーザーd
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ユーザーe
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ユーザーh
梅本 正哉
梅本 正哉
梅本 正哉
こいつが悪い。 世の中がこんな時に、 このクソ女が空気を読まないからだ。
牧村春乃のツイートには、 批判のリプライが来ていた。 やってることはヒーロー気取りだが、 関係ない。 叩かれて当然の結果だ。
数日後、 謝罪動画にて
涼川夏希
秋元 穂果
氷野冬未
涼川夏希
秋元 穂果
氷野冬未
涼川夏希
リプライ欄にて
ユーザーa
ユーザーb
明日白@春乃推し
ユーザーg
ユーザーb
ユーザーc
ユーザーb
ユーザーf
ユーザーg
梅本 正哉
梅本 正哉
梅本 正哉
自分らは正しい。 この牧村春乃という女が悪い。 正義の鉄槌を下してやった。 讃えられるべき事だ。 …俺はいつしか、そう思うようになった
愉快だ。
春乃の謝罪動画
牧村春乃
牧村春乃
牧村春乃
ユーザーa
梅本 正哉
ユーザーb
ユーザーd
ユーザーe
ユーザーf
梅本 正哉
それからというものの、俺は、 「牧村春乃を斬る人」 というサブ垢を作り、 牧村の過去ツイートにも 誹謗中傷のリプライを送りまくった。
…画面上で1人の人を殺してしまった。 そう悟った時は手遅れだった。
誹謗中傷は人を傷つける刃にもなる。 その刃は対象に向けられる。 そして、誹謗中傷した者にも。 破滅の日は突然やってきた。
梅本 正哉
因果応報だ… やったことは必ず返ってくる。 俺がしてきた行為は最低なことだった。 これから、 「人殺し」という十字架を 一生背負っていくような 人生になるだろう…
みんなも、SNSで発言する時は、 相手を傷つける「刃」にならないか 注意して発言してくれ… 俺からのメッセージだ。
作者より
近年、社会問題となっている 「SNSでの誹謗中傷」。
「言葉は時に刃物になりうる」 という言葉を思い出し、 誹謗中傷を題材としたこの小説を書きました。
誹謗中傷や炎上、デマなとが原因で傷つく人が 減ってほしい所存であります。
一度、 画面の向こう側で人が傷ついていないか 面と向かって確かめてみてください。
そして、 誹謗中傷を撲滅の未来へ向け、 私たちができることを考えましょう。
コメント
2件
Twitterの画像もとてもよく作り込まれていて、リプライも本物のク ソリプみたいにリアルで思わず声が漏れるほど感心してしまいました! 心情描写も丁寧で「こうやって炎上は起こるんだな」と改めて感じました!