彼女
私たち、出会って何年目だろ?
少し肌寒い、星の降る夜
彼女の白い息が宙を舞う
僕
4年くらいかな
彼女
…ふふ
ふいに微笑む彼女。
僕
なに?
彼女
大きくなったね、私たち
僕
…うん
" 大きくなったね "
子供にかけるような言葉。
だけどその言葉を聞くと
この歳になった今でも
嬉しく思う。
彼女
…ふふっ
彼女は、ケラケラと笑いだす。
彼女
私ね
彼女
嬉しいの
僕
え?
彼女
いつも、私から誘うけど
彼女
今日は、君からデートに誘ってくれてさ
いつも彼女から誘ってくれていたこと
普通は僕から誘うべきなのに。
少し、反省する。
僕
…
僕
渡したいものがあるから
彼女
あー、そういえば言ってたね
彼女
大事な話と、渡したいものがあるって
" 渡したい物があるから "
" 明日、出掛けよう "
僕
…
僕
うん
彼女
もしかして、今日奢ってくれた人気のカフェのこと?
僕
ううん
カフェも勿論プレゼントだが
それよりも大事なもの。
僕
まだ、プレゼントしてないんだ
彼女
あ、そうなの
僕
…
覚悟を決め
大きく息を吸い込む。
僕
…僕ら、付き合って4年経つよね
彼女
うん
彼女
そうだね
僕
楽しいこと、嬉しいこと
僕
一緒に経験してきたね
彼女
…ふふ、そうだね
彼女は
僕のこんな胡散臭い話にも
優しく相槌を返してくれる。
僕
…
僕
前から考えてたけど…
彼女
?
首を少し、傾ける彼女。
少し幼く見え、とても愛らしい。
僕
僕
結婚してください
必死の思いを
君に伝える。
彼女
え…
2度目の告白のような緊張感。
彼女
瞬間
彼女の目から涙が溢れる。
彼女
…びっくりするじゃんっ…
彼女
もう…っ
僕
ごめんね
僕
…じゃあ、もう1回改めて
僕
僕
僕と…結婚してください
彼女
…っ
彼女
よろこんで…!
これから先もずっと
僕と彼女の愛が
続きますように。