朝陽
プシュッ
朝陽
サイダーの瓶を開けると爽やかな音が響く
朝陽
この爽やかな空間を独り占めできることは喜べること、、、なのか?
朝陽
サイダーを喉に通すと身体全体をピリピリと痛める
朝陽
「やっぱりあわないかぁ」
朝陽
朝陽
朝陽
私は今
朝陽
屋上にいる
朝陽
2本目のサイダーの瓶を掴んで、、、放り投げる
朝陽
度重なるいじめ
朝陽
もう疲れた
朝陽
今から私は飛ぶ
朝陽
青空を見て覚悟を決めて
朝陽
身を委ね、、、
??
「どうしたの?」
朝陽
声が大きく響く
1人だと思っていたから余計に
1人だと思っていたから余計に
朝陽
「あなたは誰?、、、」
朝陽
黒いフードの中に見えるのは金、、、というよりはレモン色の髪と瞳だった
??
「人に名前を聞くときは そっちが先に言うのが礼儀じゃないの」
??
「まぁいいや私は、、、、檸檬(れもん)とでも言おうか」
??
「で?そっちは?」
朝陽
「、、、朝陽」
朝陽
最後なんだし別にいいかなと思った
朝陽
檸檬という名は聞いたことがある
朝陽
学校でも有名な 何人もの相手を一人でなぎ倒すヤンキー
朝陽
九分九厘嘘だが どうでもいいだろうということで信じることにした
檸檬
「何しに来たの?」
檸檬
「私は」
檸檬
「飛びに来たんだ」
朝陽
「は?、、あんたも?」
朝陽
驚いた 自称有名ヤンキー様が まさか自殺をはかっていたなんて
檸檬
「"も"っていうことは朝陽ちゃんも!」
朝陽
いやなんか馴れ馴れしくない
朝陽
最初も思ったけど 初めて会った人に対する言葉遣いじゃなくない
朝陽
いや私もめっちゃ失礼であるが
朝陽
やばいやばい論点ずれた
朝陽
最低でもこれから自殺する 人の発言ではないのよ
朝陽
「 は?は?は?は?」
朝陽
頭が破裂しそうな私に そいつは追い打ちをかけた
檸檬
「 じゃあ一緒に飛ぼうよ」
朝陽
?????????????????????
檸檬
「やっぱり初めてでしょ?」
朝陽
「 いや初めてとかなくない????」
檸檬
「一人よりは気が楽だろうし」
朝陽
「 いや普通一人でやるでしょ!?」
檸檬
「 とりあえず行ってみよう!!」
朝陽
そう言うとそいつは私の体を持ち上げる
朝陽
「???????????」
屋上から身を投げ出す
檸檬
「ひやっほおおおおおおお!!!!!!」
浮遊感を感じる
朝陽
「私こんなのと死ぬの?!」
そして衝突し 強い痛みが
朝陽
「、、、え、、、」
襲ってくることはなかった
檸檬
「どう?飛んだ気分は」
私たちは飛んでいた
朝陽
「何で飛んでるの、、?」
檸檬
「飛ぼうとしたんでしょ? 驚くことなくない?」
そいつは全てを見透かしたように 私にそんなこと を言った
朝陽
「わ、、、私は」
朝陽
「むぐう」
そいつは 私の口を抑える
檸檬
「言わなくていい」
そんな言葉に全てが詰まってる気がした
檸檬
「そういえば朝陽ちゃん サイダー一本持ってたよね」
檸檬
「ちょうだい♡」
朝陽
「、、、、いいですよ」
朝陽
(このくらいは)
檸檬
「やったー♡」
檸檬
、、、
檸檬
「で、どうする?」
檸檬
「朝陽ちゃんが嫌なら 今すぐ降りるけど」
朝陽
朝陽
「いや」
朝陽
「やっぱりもう少しだけ」
朝陽
「ここに居たい」
ここに この世に居たい
朝陽
あれからどれだけの時間が経ったのかわからないが 私は屋上で寝そべっていた
朝陽
「まさかの夢オチかぁ」
朝陽
「、、、、、少し期待したんだ、、け、、、」
朝陽
そう言った私の目に映ったのは なぜか一本の サイダーの瓶と
朝陽
「ふふっ」
朝陽
""楽しかった"と書かれたメモだった