"おめでと"
果たして、これは本心なのか。
そう自分に問いかけた時、
"本心だ"
とははっきり思えなかった。
だって今俺は、
幸せそうに笑う2人を見て、
嫉妬してるから。
…ほんまはみなみちゃんを奪えるチャンスはいくらでもあった。
いや、ふぅがもはや譲っているような行動をして、
俺は少々本気になっていた。
だから、
余裕ぶちかましてたんや。
ふぅはきっと、
みなみちゃんの気持ちにも、
俺の気持ちにも気付いとった。
でもあえて言わずに避けていたのは、
俺の恋を応援してたからだと思う。
"拓哉には幸せになって欲しい"
"みなみちゃんを幸せにして欲しい"
その願いやったんやろう。
やから少しずつ、
俺なりに振り向かせていこうとは頑張った。
みなみちゃんが、
少しずつでも意識するように、
かっこいいこともサラッとやって、
少しでも隣に居て。
…でも叶わんかったなぁ。
ふぅには。
バレバレやねん。
みなみちゃんって。
自分の恋心に気付かんで、
"苦しい"
"こんにゃくくんと話したい"
って。
それで話したら話したで上機嫌になって。
…俺が何したって、
笑顔にならなかったのに。
やから多分、
…俺はここら辺で諦めてたと思う。
みなみちゃんにはふぅしか見えてへんなって。
そんな中、
俺がどうしようが、
何しようが、
きっと俺は眼中に無くて、
なんならただの友達止まりで。
そう思ったら、
この状況に笑けてきた。
何やってんやろって。
お互い傷付けあって、
何してるんやろって。
ほんまは…ほんまは気付いてたけど、
気づかないフリして逸らしてきたんや。
みなみちゃんをずっと笑顔にできるのは、
…ふぅしかおらん事。
嫌や、認めたくない、
なんで俺じゃないん、
って現実逃避して。
それも、
頭で1回整理したら馬鹿らしく感じるやん、?
でも、
…自分は嘘つかんってほんまやな。
考えれば考えるほど、
涙溢れて止まんなくて、
やっぱりみなみちゃんの事好きやし諦めたくない、
って、
ぐるぐるぐるぐる頭の中で渦巻いて。
…苦しかったな。
今思い出せば笑い話やけど、
その時はホンマに苦しかった。
一生味わいたくないくらいの、
苦さと苦しさやったな、…
コメント
10件
たく…!辛い…
拓ちゃん…う〜辛いなぁ…
もうこっちが悲しくなってくるよね、拓ちゃん…😭