今思えば
昔からいつか突然消えてしまいそうな人だと
思っとった。
○○との出会いは
俺の家だった。
妹の友達で
たまたまうちに遊びに来とったらしい
廊下ですれ違った時に
おもろいくらいに顔真っ赤にして見つめとるから
俺までつられて真っ赤になった
北
○○
○○
その日はそのまま逃げられて終わった
数日後
今度は妹の部屋に用事があって
入ったら○○もおった。
北
○○
お互いが顔真っ赤になって
黙り込むもんだから
妹に
妹
妹
なんて言われる始末になってしまった。
ボフッ
なんでか○○と会うと
つられて顔が真っ赤なってまう、
ある日急に妹が部屋の中入ってきて
バンッッッッ
妹
北
北
北
妹
妹
北
北
妹
あとから聞いたら
○○は俺に一目惚れしたらしく
妹に何とか俺とデートをしたいから
手伝ってくれと言っとったらしい。
妹に勝手に決められたことやったけど
満更でもなかった。
デート当日
柄にもなく俺が1番オシャレだと思っとる服を着て
出かける。
俺は妹の友達相手に何カッコつけてんだと思う反面
○○に会うのが楽しみで仕方がなかった。
○○
北
なんで俺と会うとそんなに顔が真っ赤になるんや!
つられるやろが!
○○はいつもオシャレに着飾っていたが
この日は特別に可愛かった。
店に入って飯食べる時も
食べ方が綺麗で
ぼーっと見とれるほどだった。
話し方も綺麗で
周りに花が見えるような雰囲気だった。
帰り際
北
○○
北
○○
北
会話は終わってるのにどちらも帰ろうとしない。
だって別れたくないから。
もっと一緒にいたいから。
この時にはもう
俺は○○のことが好きなんやって自覚しとった。
北
○○
北
○○
この時の笑顔
俺は忘れへん、ずっと
このあと何回かデートした。
デートだけじゃなくて
手も繋ぎたいし、ハグとかキスだって、、
その先だって○○と
○○とならしたいと思っとった。
だからデートの帰り道で告白した。
北
恥ずかしかったから目を見て言えんかった。
そんな不甲斐ない俺を包み込むように
○○は笑った。
○○
○○
○○
こん時泣いとったな○○
愛おしすぎて堪らず抱きしめてもうた。
そしたら「わっっっ//」と驚きながらも
抱き締め返してくれたよな。
付き合ったはいいけど
○○の反応が初心すぎて俺まで顔が赤くなったんだよな…
手さりげなく繋いだら「わっっっ///」
って声上げて顔真っ赤笑笑
ハグだって心臓がドキドキ言ってんの丸聞こえ。
親も妹もいない時
俺の家でお泊まりをした。
いい雰囲気になって○○の髪を撫でた。
○○
北
北
○○
北
○○
北
○○
北
○○
北
○○
小さく震えながら○○は目を閉じてくれた。
ずっと見ていたかったけど、そこは我慢…。
なんて思いながら優しく
チュッとキスを落とした。
凄く嬉しかった…愛おしかった。
キャバオーバーみたいやったから
その日は1回のキスだけにしといた。
今振り返っても
俺は○○にベタ惚れやったと思う。
まだ高校生やったけど
いずれ○○と結婚すると当然のように考えとったし
別れるなんて想像もしとらんかった。
○○
部活からの帰り際にそんなことを言われた。
○○が何を言ってるのか分からなかった。
頭が真っ白になった。
北
○○
北
○○
なんなん、その顔…。
俺より傷ついた顔しとくなよ、…。
理由は教えてくれんかったし、
半ば強制的に別れさせられた。
連絡も通じんくなった。
妹に聞いてもだんまり。
○○を忘れた日なんて1日もなかった。
○○は引っ越したらしい。
どこにいるか分からん。
会えない。
それから5年経った。
俺は出張で東京に行った。
仕事が割と早めに終わって
近くの公園をぷらぷらしてたら
○○がいたんや。
○○
鼻歌を歌いながら
花を見て散歩しとった。
あぁ…なんて綺麗なんだろう…。
ずっと会いたかった人…。
抱きしめたかった人…。
愛しい人。
気づいたら○○の手を後ろから握ってた。
北
○○
5年前より大人びた○○は
上手に薄化粧をしていた。
大人の女になっていた。
○○
と言って逃げようとする○○を強く、
後ろから抱きしめた。
―2―
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