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昔じゃないけどあるところに

意地悪なお姫様がいました

 

バシャ

アザレア・イーヴィル

なんなのよ!これ!

アザレア・イーヴィル

クソ不味いんですけど!!

アザレア・イーヴィル

お前、作り直してこいよ!!

メイド

すみません、すみません、すみません…

メイド

直ぐに作り直して参ります…!

アザレア・イーヴィル

おらっ!早くいけよ!

メイド

はいぃ…

 

この意地悪なお姫様はいつもメイド達を揖斐って遊んでいました

セリウス・アルカディア

何をしているのかな?アザレア

アザレア・イーヴィル

あ!セリウス様!

アザレア・イーヴィル

さっき間違えてグラスを落としてしまって…

アザレア・イーヴィル

取り替えて貰っていたんですわっ

セリウス・アルカディア

そうなんだ。怪我はない?

アザレア・イーヴィル

うぅ、少し手を切ってしまったみたいですわ~、
セリウス様?休憩室まで一緒に行きましょう?

セリウス・アルカディア

…それは出来ないかな?私は挨拶に行かなくちゃいけなくてね。
近くのメイドに頼んでおくよ。

お姫様は女の子には強く当たり、男の子には色目を使うあざとい子で

セリウスはこの国の第一王子で、アザレアの婚約者だったのです

第一王子の婚約者となれば、当然逆らうものなど居るはずもなく

アザレアはどんどん我が儘になっていきました

ところがアザレアが17歳になったある日のこと

アザレア・イーヴィル

(セリウス様ったら、こんなに人を集めてなにをするきなのかしら)

アザレア・イーヴィル

(わたくしへの公開告白?ふふっ楽しみですわ♪)

セリウス・アルカディア

アザレア、来たんだね

アザレア・イーヴィル

はい!わたくしになんの用事でしょうか?

セリウス・アルカディア

…セリウス・アルカディアはイーヴィル嬢と婚約を破棄する!

ザワザワ

アザレア・イーヴィル

…どう、いうことですか?

アザレア・イーヴィル

わたくしとセリウス様は愛し合っていたではありませんか…!

セリウス・アルカディア

なにを言っているんだ?

セリウス・アルカディア

親同士が決めた口約束を本気にしたのは君だけだ!

セリウス・アルカディア

私は君がなにをしていたのか知っている!

アザレア・イーヴィル

は?

アザレア・イーヴィル

わたくしがなにをしたって言うんですか?

セリウス・アルカディア

…この、エリナ嬢に陰湿ないじめをしていたそうじゃないか

エリナ・サンクトゥス

セリウス様…!私、一緒に戦います!

セリウス・アルカディア

いいんだ、エリナ。キミは僕の後ろに下がっていて

エリナ・サンクトゥス

…ありがとうございます。セリウス様

アザレア・イーヴィル

は…?

アザレア・イーヴィル

ど、どこにそんな証拠があるって言うんですか??

アザレア・イーヴィル

そんな、薄汚い平民を信じるのですか?

セリウス・アルカディア

証拠ならある。君の友達が証言してくれた。

 

アザレア・イーヴィル

          

セリウス・アルカディア

               

エリナ・サンクトゥス

       

アザレア・イーヴィル

                   

 

その後色々あり、エリナをいじめていたアザレアは国外追放となり

エリナとセリウスは末永く幸せに暮らしましたとさ

と言うのがこの乙女ゲームのエンドである

よくある平民の主人公。

よくみる悪役令嬢のざまぁ展開

 

そして、そんな結末を知っている転生者が死なないようにフラグをへし折るという

聞きなじみのある文言

 

だが、そんな物語を一切知らない転生者だったらどうなるのか

そんなことが気になった神様は、一人の女の子を転生させた

赤子

オンギャーーー。オンギャーーー

赤子

(ここ、どこ?)

メイド

奥様!産まれましたよ!

赤子

(…!)

この赤子はアザレア

そして、察しのいい転生者は気付いた

赤子

(異世界転生って本当にあるんだ)

少し、冷静すぎる気もするが

異世界転生が成功した

赤子

(今現在だと情報が少なすぎる)

赤子

(ここ数年は赤子として普通に過ごすか)

神様は少しというか大分適当に転生者を選んだので

普通とはずれている人を引いてしまっていた

-4歳-

アザレア・イーヴィル

私はアザレアという名前らしい。

アザレア・イーヴィル

アザレアとは花の名前だ

アザレア・イーヴィル

花言葉は恋の喜び、愛の喜び、情熱。

アザレア・イーヴィル

そして、壊れやすい愛

アザレア・イーヴィル

もし、アザレアが物語の登場人物なら

アザレア・イーヴィル

恋に恋する少女だったのだろうか?

アザレア・イーヴィル

というか、苗字がイーヴィル(悪、邪悪、有害)の
時点で悪役だろうという予想はつく

アザレア・イーヴィル

私は珍しい闇魔法の適正があるらしいし

アザレア・イーヴィル

ここから導き出される答えは、

アザレア・イーヴィル

ここが乙女ゲームの世界で、
私は悪役令嬢なのではないかということ

アザレア・イーヴィル

(こんな内容をメモして意味があるのだろうか)

-5歳-

アザレア・イーヴィル

(私は今、自分の誕生日会を仮病で抜け出し庭を散歩している)

アザレア・イーヴィル

(誕生日会というのは実に退屈である)

アザレア・イーヴィル

(大人しくしていたら、忌み子だとメイドに馬鹿にされるし)

???

うぅ

アザレア・イーヴィル

アザレア・イーヴィル

(迷子か?)

アザレア・イーヴィル

どうしたんですか?迷ってしまったのですか?

???

…すみません。ボク、迷ってるわけじゃなくて…。

アザレア・イーヴィル

(土で汚れた服、目が腫れるほど泣いた跡、頬からの出血)

アザレア・イーヴィル

…虐められているんですか?

???

…!

???

その、ボクが悪いんです。

???

居るかいないかもわからない、不気味なヤツだって

アザレア・イーヴィル

奇遇ですね。私もよく、不気味だと言われるんです。

???

…へ?

???

君が…?

アザレア・イーヴィル

はい。

アザレア・イーヴィル

私も、奇妙な魔法を使う忌み子だと

???

い、いみご?

アザレア・イーヴィル

あー、忌み子っていうのは、呪われた子っていうニュアンスの言葉だよ

???

そうなんだ

???

君みたいに優しくて可愛い子を呪われた子なんて

???

失礼なヤツだね。

アザレア・イーヴィル

あら、お上手

???

…ははっ

アザレア・イーヴィル

ふふっ

 

アザレア・イーヴィル

…!

アザレア・イーヴィル

今思い出しましたわ

アザレア・イーヴィル

私、この家の一人娘。アザレア・イーヴィルと申します。

???

あぁ!す、すみません!

???

ボクは、侯爵家三男、メネデール・オビディエントです!

アザレア・イーヴィル

(まあまあというか、位が高いな)

アザレア・イーヴィル

ここであったのも何かの縁。

アザレア・イーヴィル

仲良くしましょ?

メネデール・オビディエント

えぇ、いいの?

メネデール・オビディエント

ボクと関わるとイーヴィルさんも虐められちゃうよ…

アザレア・イーヴィル

ふふ、もう忘れてしまったんですか?

アザレア・イーヴィル

私もメイド達から距離を置かれているんですよ?

アザレア・イーヴィル

嫌われる人の数が少し増えただけじゃない

アザレア・イーヴィル

あなたも私と関わるとろくなことがないですけど

アザレア・イーヴィル

いいですか?

メネデール・オビディエント

はい!

 

アザレア・イーヴィル

まずはお互いを知るために遊びましょうか!

メネデール・オビディエント

わわ、っと

メネデール・オビディエント

まってくださいー!

-6歳-

アザレア・イーヴィル

(あれから、メネデールとは毎日のように会って遊んでいる)

アザレア・イーヴィル

(メネデールと私の家は意外と近く、
メネデールはこっそり抜け出して来てくれているみたいだ)

メネデール・オビディエント

何書いてるの?

アザレア・イーヴィル

んー?日記、かな

メネデール・オビディエント

早く勝負の続きをするよ

アザレア・イーヴィル

デールはチェス好きだよね

アザレア・イーヴィル

あきないの?

メネデール・オビディエント

あきないよ

メネデール・オビディエント

やるたび、やるたび違った作戦で挑むんだし

アザレア・イーヴィル

私はチェスより、トランプ派だな

アザレア・イーヴィル

人の顔をよく観察できるし、
そいつの癖とか人間性が顕著に表れるだろ?

メネデール・オビディエント

…娯楽をそんなことに利用すんなよ

アザレア・イーヴィル

(私はデールことメネデールに素で話すようになった)

アザレア・イーヴィル

(メネデールは子供のくせに賢く、口が堅いからだ)

アザレア・イーヴィル

(そろそろあの事を言う時かもしれない)

メネデール・オビディエント

…レア?

アザレア・イーヴィル

私、転生者なの

メネデール・オビディエント

は?

メネデール・オビディエント

どういうこと?

アザレア・イーヴィル

さかのぼること、六年前。私が産まれた時…

メネデール・オビディエント

いや、回想始めないで

アザレア・イーヴィル

まぁ、簡単に説明すると

アザレア・イーヴィル

私には前世の記憶があって、生まれ変わったの

メネデール・オビディエント

?うん、分かった

アザレア・イーヴィル

信じてくれるか?

メネデール・オビディエント

まず、なんで俺にそんなこと話したの?

アザレア・イーヴィル

協力してほしいから

メネデール・オビディエント

…なにを?

アザレア・イーヴィル

私、もしかしたら破滅するかも知れないんだ

メネデール・オビディエント

それは随分と物騒だね

アザレア・イーヴィル

私が考えた仮説は…

アザレア・イーヴィル

        

アザレア・イーヴィル

                

そして私は、乙女ゲームの悪役令嬢である仮説を話した

メネデール・オビディエント

なるほど

メネデール・オビディエント

でも、何に協力してほしいの?

アザレア・イーヴィル

もし、私が悪役なら悪役にならないようにしたいの

アザレア・イーヴィル

私の未来の敵(攻略対象)になるべく関わりたくないから、
協力してほしい

アザレア・イーヴィル

そのためにはデールを完全に信用
出来るようにならなきゃいけない。

アザレア・イーヴィル

それが今だったの

メネデール・オビディエント

え?

メネデール・オビディエント

俺を完全に信用してるの?

アザレア・イーヴィル

私はあなたが一番信用に値すると思ってる

アザレア・イーヴィル

デールは私の話を信じて、口外しないと誓える?

メネデール・オビディエント

メネデール・オビディエント

、分かった。

メネデール・オビディエント

レアを信じる

アザレア・イーヴィル

アザレア・イーヴィル

ありがとう!

アザレア・イーヴィル

同士よ

メネデール・オビディエント

(これが惚れた弱みかぁ…)

 

そうして、アザレアと新しい仲間のメネデールは曖昧な状態で出発し始めたのであった

次回

私の婚約者は第一王子!?

デュ●ルスタンバイ!

 

(テンション上がって三千文字くらいうっちゃった…)

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