母さん
ひろとー
母さん
今日おじさんが家に来るから駅まで迎えにいってくれる?
ひろと幼少期
いいよー
外で
ひろと幼少期
おじさんまだかなー
ひろと幼少期
探そう
15分後
ひろと幼少期
おじさーん
ひろと幼少期
いないなー
ひろと幼少期
帰ろう
家
母さん
どこいってたのおじさんもうきてるよ!
ひろと幼少期
ちゃんと待ってたよ
ひろと幼少期
しかもここに来るまで一本道なんだから
母さん
道草してたでしょ!
ひろと幼少期
してないよー
おじさんがきた道と僕がいった道を地図に表した
母さん
いっしょわねー
ひろと幼少期
でしょ
ひろと幼少期
ちゃんといったよ
母さん
うーん
母さん
嘘ついてるようにはみえないなー
3日後
ひろと幼少期
おじさん亡くなっちゃった泣
母さん
3日前までは元気だったのにねー
20年後
ひろと
これは僕の中でなぜか残った記憶
ひろと
なぜ人はこういうしょうもない記憶がのこってるんだ
ひろと
馬の尻尾の毛を一本抜こうとしたこととか
ひろと
城で普通に階段の下から上までいくとき上から下に行く人とであわないやつとか
ひろと
おじさんが亡くなった時もそうだった
ひろと
僕はこういうのを闇の道となづけた
ひろと
人に話しても信じてくれない
ひろと
変なこと思ってても仕事が進まないな
3時間後
ひろと
お疲れ様でしたー
課長
おつかれー
電車内
男性A
なあなあ最近変な出来事かあったんだよ
男性B
なんだ
男性A
俺の家に友達が泊まろうとしてたんだけど
男性A
そいつバーで飲みやがって俺が迎えにいくことになったんや
男性B
うん
男性A
で、迎えに行ってもそいついねえんだよ
男性B
えー
男性A
だから20分くらい探してもいねんだよ
男性B
怖ー
男性A
だから諦めて家帰ったらそいつがいるんだよ
男性A
しかも家まで一本道で見つからないわけがないんだよ
男性B
えー
男性A
どこいってんだよとか言っても俺が行った道と一緒なんだよな
男性B
やば
男性A
そんで、3日後にそいつ亡くなったんだよ
男性B
それなんか関係あるんじゃね
男性A
俺もおもってた
男性A
あ、もう降りなきゃ
ひろと
その後の話はきけなかった
ひろと
これって闇の道だよな
ひろと
本当にあるのか
ひろと
僕も降りなきゃ
駅の近くのバー
マスター
どうしたんですか
マスター
気分が悪そうですよ
ひろと
考え事です
マスター
相談のるよ
ひろと
ありがとうございます
ひろと
では、闇の道ってしってます?
マスター
しらないなー
ひろと
そうですよね
ひろと
まあ、それを説明するとなんか死ぬ前に通る道なんです
マスター
へー
ひろと
そういう話が小さいころあって
ひろと
迎えに行ったのに出会わないとか
ひろと
一本道で
マスター
それが闇の道なんですね
ひろと
そうです
ひろと
それを電車内でも話してる人がいて
ひろと
その事を考えてるんです
客
うわーすげ雨だ
マスター
まじすか
ひろと
じゃあ僕はこの辺で
マスター
傘持ってるんですか?
ひろと
いや、妻に迎えを頼みます
ひろと
すぐ来るそうです
マスター
大丈夫ですか?
ひろと
?
マスター
闇の道
ひろと
大丈夫ですよ
ひろと
では
外
ひろと
こないなー
ひろと
まさか闇の道か
ひろと
妻を死なせるわけにはいかない
ひろと
そうか
ひろと
この雨だし来るのをやめたんだ
ひろと
そうだ
家
ひろと
ただいまー
ひろと
ママは?
息子
あれパパ迎えに行ったよ
ひろと
まさか
ひろと
あー泣
息子
どうしたの
ひろと
死ぬかもしれない母さんが
息子
そんなわけないじゃん
3日後
息子
まさかパパが亡くなるとは






