幼馴染の転入生

それから俺達はみなとも一緒にご飯を食べることが多くなった

またおかずのやりとりしてる…

みなともだいぶ慣れてきたからいいかも

みんな頷く

みなとは嬉しそうに答える

俺達がそわそわしてるとみなとは俺達を探してきょろきょろしてる

あいつ…

俺は阿形の声にみなとが反応する前に自分の長袖を脱ぎながらみなとを迎えに行った

俺の長袖を着せてサッとチャックを閉める

心配そうに聞いてくる

みなとは恥ずかしそうに顔を赤らめる

俺はみなとの袖を掴む

みなとは恥ずかしそうについてくる

みんなのところに行くとおかめがこちらを微笑ましく見ている

3人はさっさと泳ぎに行ってしまった

俺はおかめとみなととレジャーシートを広げて休憩できる場所を確保する

ぐぅーっと誰かのお腹が鳴る

みなとは自分の鞄から財布を取り出して売店へと向かう

おかめも一緒に行ってしまった

まぁおかめが一緒なら大丈夫か

プールを見るとはしゃいでる3人が目に入る

阿形がこっちに手を振っている

俺も振り返す

あいつら楽しそうでよかった

売店に行った二人も両手にご飯を持って帰ってくる

みなとは買ってきたものを俺とおかめに選ばせてくれた

みなとは美味しそうにトルネードポテトを頬張ってる

俺はフランクフルトを選んだ

みなとは俺の持ってたフランクフルトを一口囓る

俺はみなとの持っていたポテトを一口囓る

…ん？

これって関節キス…

俺は急に申し訳なくなった

おかめも俺のフランクフルトとみなとのポテトを一口ずつ囓る

みなとは気にしてないだけか…？

おかめの持っていたたこ焼きも1つずつもらった

俺達は3人で苦笑いする

俺達はプールに脚をつける

ちょっと冷たい…

でもこの日差しの中なら気持ちいい

おかめはふわっと水に浮きながら言う

みなとはにこにこしてそう言う

太陽のせいか笑顔が眩しい

俺達はしばらく泳いだ

おかめとプールを見渡す

あのバングルはみなとがつけてるやつ！

俺は急いで泳ぎ始める

おかめも後をついてくる

プールから顔を出すとみなとの頭は見つからない

もしかして…

プールの中で目を開けるとみなとの水着が見えた

俺は頑張ってみなとの手を掴んで引き寄せ引き上げる

みなとの意識がない

体を少し強く揺するとみなとは唸った

体がびっくりするほど冷たい

顔が真っ白だ

俺はみなとを抱き抱えて救護室へと急いだ

救護室に行くとみなとはすぐに温められた

段々と手の温度も帰ってくる

顔色もさっきより戻ってきている

疲れたのかみなとは寝息をたてている

おかめがそっと顔を出す

他の3人には伝えたのだろうか

おかめも疑問に思ってたか

俺達と泳いでる時は俺らよりずっと泳ぎが上手かった

みなとがあれだけ泳げればひとりでに溺れることはない

あー…

溺れたって聞けば3人とも心配して見に来るだろうからなぁ

今日はみなと家に泊めてゆっくり話を聴いたほうがいいかもしれない