刀也
葛葉
葛葉は一瞬、チラリと僕を見て、また前を向いた。
刀也
葛葉
刀也
葛葉
葛葉
僕を見ずに淡々と話す葛葉をの顔をジッと見つめた。
刀也
葛葉
僕が質問ばかりするからか、更にイライラした様子で歩くスピードを速めた。
すれ違う人たちがジロジロと僕たちを見つめる。
好奇の眼差しにはもう慣れた。
葛葉も気にしていない。
ギュッと葛葉にしがみつくと、いつの間にか旅館についていて、葛葉は階段を登ってさっさと部屋に入った。
僕を降ろすと、ガチャリと鍵を閉めた。
ジッと葛葉を見ていると、突然ドンッと壁に押し付けられて、あっという間もなく唇がぶつかった。
刀也
葛葉の舌が僕の歯を無理やりこじ開けようとする。
刀也
葛葉
僕がブンブンと首を横に振ると、痺れを切らした葛葉がキュッと僕の鼻を摘んだ。
刀也
苦しい
息がしたい。
危険を察知した心臓がドクドクと暴れ回る。
顔を真っ赤にして我慢していたけれど、限界が来た僕は思わず、ぷはっと口を開いてしまった。
直後にヌルリとした生暖かいものが口の中に侵入した。
刀也
葛葉はヌルリと僕の舌を絡め取り、ヂュッと少し強く吸った。
ヌルヌルした感覚と、舌が引っ張られてピリピリと攣りそうな感覚に興奮してしまう。
静かな部屋にクチュクチュと卑猥な水音が響く。
刀也
息ができるようになったけれど、葛葉のキスに追いつけなくて息が上がる。
ギュッと葛葉の胸元を握る。
葛葉も興奮しているのか、鼻息を荒げている。
刀也
葛葉の片手がスルリと太ももを撫でる。
それだけでゾクゾクしてしまう。
僕はかなりの変態なのかもしれないとハッキリしないポーッとした頭で考えた。
葛葉の手は鼠蹊部辺りをヤラシイ手つきで撫でるだけで、触って欲しいところには触れてくれない。
僕は期待してモジモジと膝を擦り合わせた。
キスをする場所は、いつの間にか唇だけではなく、首筋や鎖骨にまで降りていた。
時々、ピリッと痛む。
その痛みが嬉しくて思わず頬を緩めた。
刀也
焦ったい。
もっと触ってほしい。
お願い…
目で訴えようと葛葉と目を合わせた。
葛葉の目は獲物を狙う獣のようにギラギラと鋭く光っている。
その視線にもゾクゾクする。
僕は葛葉の首に腕を回して、ポッと頬が赤らんだまま言った。
刀也
ジッと見上げて訴えると、葛葉はジッと見つめた後、ヒョイと僕を抱き上げてさっさと寝室に向かった。
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