龍と勇太

⚠️ご本人様には一切の関係ございません。⚠️ 苦手な方はブロックなり、自衛お願い致します

龍×勇太 、左右固定 。 今回はあまり左右関係ありません。 交際済み、同棲中、年齢はそのまま。

episode１

勇太視点

アライブ関東、準優勝を取った。

心の底から悔しかった。何度も二位は勝ち取ってきた。けど、俺が欲しいのは一位。二番目なんてもう要らないのに。

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龍との撮影では元気が有り余ってる俺が、こんなしおらしいのはらしくないって頭では理解してる。けど、悔しいものは悔しかった

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何度も頭の中で繰り返されるMCさんの声。 「準優勝は勇太」 悔しさで素直に喜べなかった。 ここ最近、負けてばっかで一位を取れてない。

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何度も何度も繰り返し悔しいって呟いた。 ここ最近のバトルが頭の中に映像みたいに流れ込んできて、悔しさと悲しさでどうにかなってしまいそうだった。

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冷たい水のようなものが頬を伝って地面に溢れ落ちる

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堰を切ったように止まることを知らない涙がボロボロと勝手に零れ落ちて、感情がぐちゃぐちゃになった。

ブブ、と携帯が振動する。

龍からだった。 涙で歪む視界を必死に擦りながら指を動かす。

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泣いてる姿を龍に見せたくない訳じゃないけど 心配はさせたくない。 龍の前では、元気な俺でいたい。

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まだ止まらぬ涙を必死に袖で拭いながら、家に向かって歩を進める。

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家が目前に迫ってきた。すっかり涙は止まったけれど、袖で強く拭ったからかほんの少しヒリヒリする。

ガチャ、と鍵を挿し込み玄関の扉を開けた

龍視点

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勇太がアライブ関東のダンス大会で準優勝を取った

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やっぱ俺の愛方は凄いな。 そう素直に思ったけれど、Xで見た勇太は 死ぬほど悔しそうだった。

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それもそうだ。 最近負け続きだ、やべー！なんて おちゃらけた様子で俺に話してくれたけど、 実際はすごく悔しそうで、悲しそうだった。

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今日の結果もあいつにとっては 悔しい結果でしか無かったと思う。 悔しさで押し潰されてしまわないように 目一杯今日は年上の俺が褒めてやろう。

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そう思っていたのに

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いかにもさっきまで泣いてました。みたいに 目の周りを真っ赤に染めた勇太が帰宅した

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元気そうに振る舞う勇太。

でも目真っ赤だし、声震えてるし。 バレバレすぎる。 相方なめんなよとつい口に出しそうになった。

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ガバッと勇太を抱き締めて後頭部をポンポンと撫でてやる。

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勇太は、心底驚いたように目を見開いた。 けど、俺の言葉を聞いてもう隠すのに疲れたのか俺の肩に顔を埋めて小刻みに震え出す。

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年相応に見える勇太がなんだか新鮮だった。 いつもバケモンみたいな動きして、 会場湧かせてるあの世界で活躍する勇太が 悔しいって泣いて、俺に抱き着いて。 それが可愛くて仕方なかった

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ははっ、と勇太がいつものように笑った。 慰めの言葉は勇太は必要としていない。 だから、いつも通りの他愛ない会話。

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俺なりの気遣い。

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愛方、舐めんなよ。