道

そんな言葉のいじめ始まって 1ヶ月くらい経ったのかな だんだんお部屋で寝たいっていう日が増えて 家族みんな心配しはじめてる

ｳｨｰﾝ…

今 車椅子を押してもらって 教室移動をしているしゅーと

明らかに下向いてしまった。

違う日も。

やっぱりぼくって… おにいちゃんたちにとって お邪魔虫なのかな。 お邪魔虫だよね。

僕なんかいなかったら、 お父さんもお母さんも いなくならなかったんだよね。 僕が生まれてきちゃったから………

なんでみんな。 ぼくにひどいこと言うんだろ…… ぼく、、 もう、こわいよ…

🚌…💨

拓也side 今日はぼくも一緒にお迎えに来た

でも愁斗なんか静か、

なんか、返答も中身が入ってないんだよね

どうしたんだろ。

ケビンside 俺と拓也は 「何かあったよな」って 目で合図を送り合ってた

横になってみてから、 お話聞こうかなって

でも、 愁斗は唯一ひでにだけは ちゃんと話すらしいから。

ひでにお願いしようかな？

拓也side 帰宅後、手洗いを済ませ、 愁斗を部屋に連れに来た。 眠いんだって。

たくにぃがぼくのお着替えをしてくれて、 けびにぃがオムツ変えてくれた。

ぼくひとりでできなかった。

またみんなぼくのこと、 嫌いになっちゃうな。 生まれてこなかったらよかったのにって思うかな。 おともだちの言葉が 頭の中にぐるぐるしちゃった。

器用な拓也は、 愁斗の横で、カッターを使って課題を進めていた 数分してたら、愁斗はウトウトして 寝てしまった

愁斗が寝たと安心した拓也は、 自分の部屋に戻り、 もうじき来るテスト勉強を始めた。

ひでside ケビンからやっぱり愁斗の様子がおかしいって連絡が来てた。 今日は話聞こうかなって思って。 仕事終わらせてから…急いで帰ってきた

🚪ｶﾞﾁｬ…

しゅーと！！！！！！

ﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀ…

そこには多分、 カッターで自分の足を傷つけたような愁斗の姿があった。 横になって血と涙を流していた。

つい言葉が荒くなってしまいそうなところを 必死に抑える。

うちの弟達がたくさん配慮してくれて 考えて行動してくれた。

愁斗の血を圧迫止血しながら、 ふと奥の方で、震えている拓也を見つけた。

詳しいことはなにも分からないけど、 拓也も拓也なりに、 責任感じてるんだど思うからさ。

愁斗は幸い、 意識を失っているわけではなく、 痛みは感じないけど、 血がたくさん出てくるのことに対して 恐怖でいっぱいで涙を流しているように見えた。

何度も何度も首を持ち上げて カッターと流れる血を見ては、 唇を噛み締めるように泣いている。 なにかあったに違いない。

俺は愁斗が寝そべるベッドの横で 頭を撫でることしかできなかった。

そんなこんなしてるうちに、 救急車が来て、 いつも通っている大学病院に搬送された。