※悲恋。というか、シリアスです。
in病室
医者
林檎
医者
林檎
医者
医者
林檎
医者
医者
林檎
医者
林檎
医者
医者
林檎
林檎
医者
林檎
医者
林檎side
俺の願い、それは
「一度家に帰らせて欲しい」
だった。
でも、俺は俺自身の家には帰らなかった。
彼女である、美咲の家に行った。
美咲
美咲
林檎
林檎
少し位偽っても良いじゃないか。
一ヶ月後に分かる話だし。
美咲
美咲
林檎
林檎
林檎
美咲
美咲
林檎
美咲
美咲
林檎
林檎
美咲
林檎
ガチャ
ドアを閉める。
なんでだよ
元々、俺の死ぬ姿を 見られたく無かったからなのに
美咲を傷つけたく無かったからなのに
別れ話にもち込むなんて、最低だ。
林檎
病院に帰る。
「帰る」と言う表現が定着する程、 俺はお世話になっている。
死にたく、無い。
…せめて、もう少しだけ、 美咲と笑ってたい。
林檎
不器用で、ごめんな。
俺の事なんか忘れて、
早く運命の人見つけろよ。
病院
医者
林檎
林檎
林檎
俺、もう後一週間で死ぬのか。
後一週間後にはこの世界に俺は居ない。
林檎
美咲
林檎
もう天からの迎え来たのか…w
林檎
美咲
林檎
美咲
医者
元、彼女です。
林檎
その言葉が喉の奥に突っかかる。
好きなのに。
否、
好きだから。
美咲
医者
林檎
医者
林檎
医者
医者
医者
林檎
しばしの沈黙。
美咲
それを破ったのは美咲だった。
林檎
美咲
林檎
美咲
林檎
林檎
林檎
美咲
林檎
美咲
林檎
美咲
林檎
美咲
林檎
林檎
美咲side
林檎の余命が一週間をきった。
だから、毎日お見舞いに行った。
林檎の顔は日に日にやつれて行く。
そして、遂に
呼吸器を着ける状況になった。
林檎
美咲
ピッ、ピッ、ピッ、ピッ…
心の無い、機械音が響く。
そして
時計の長針と短針が重なり、
余命当日となった。
明日には、林檎は居ない。
林檎
美咲
林檎
美咲
ピーンポーン
ナース
美咲
ナース
美咲
ナース
美咲
それからどの位経っただろう。
手術室から院長が出て来る。
美咲
医者
院長は深々と頭を下げる。
医者
院長の手の中からは、
小さな紙切れが入っていた。
それを見ると、
遺書の様な手紙だった。
美咲へ 貴方がこれを読む頃、俺は居ないでしょう …なんて、堅いのは辞めようか。 美咲、この前はあんな事言ってごめんな。 俺、美咲の事傷つけたく無かったから 言ったのに、傷つけた。 美咲、お前は俺の事なんか忘れて、 運命の人と結ばれてくれ。 俺の分も幸せになってくれ。 俺の保険金の6割は家族に。 残りの4割は美咲に。 最期に。 美咲、愛してるよ。 森海林檎
なんて。
弱々しい、文字で。
私のエイプリル・フールは、
嘘など無かった。
これは、エイプリル・フールに
嘘などついてないのに、
幸せになれなかったカップルのお話。
コメント
10件
いや〜。泣いたわ(T_T)