今日の空もオレンジ色に染まっている。
私が愛した人は写真を撮る事が好きで、よく写真を撮っていた。
彼が好きな写真は今日の様にオレンジに染まった空と
── 私を写した写真、だった。
鏡 花
昔は今程退屈では無かった。
毎日が充実していたし、毎日を生きるのが楽しかった。
オレンジ色に染まった空を見るといつも思う。
彼は今何処で何をして生きているのか。
私には分からないし、知る権利なんてない。
だって、私は彼に酷い事をしたから。
一生をかけて謝っても許されない、
とても酷い事。
碧
鏡 花
碧
碧は私の様子を伺いながら話している。
自分でも気がついているから。
ボーッとする事が多いのも、無気力なっているのも。
いつもなら、彼がシャッターをきってくれているから。
オレンジ色に染まった空をバックに。
碧
碧
碧
鏡 花
碧
きっと、これから先何年経っても碧に話をする事はないと思う。
私が彼に出会ったのは、高校生最後の夏だった。
その日は、天気が良く空がよく晴れていた。
夕方になると、空がオレンジに染まっていった。
私は風になびかれながら、オレンジ色に染まった空を眺めている。
綺麗だな。なんて考えていると、後ろからシャッターをきる音が聞こえた。
鏡 花
慌てて後ろを振り返ると、美術部長の向井さんが立っていた。
彼は美術部なのにも関わらず、カメラを持っている。
向 井
向 井
何故、彼が私の名前と部活を知っているのは分からなかった。
私は慌てて返事をする。
鏡 花
中々上達なんてしなくて、不貞腐れた挙句私は今、部活動をサボっている。
向 井
向 井
鏡 花
向 井
向 井
向 井
一度も話した事の無い彼から突然、応援の言葉を貰った。
その言葉は私の胸に芯から響くものだった。
彼の真っ直ぐな瞳。
それは、とても綺麗で美しかった。
鏡 花
向 井
向 井
鏡 花
ひとつひとつの言葉が、嘘のひとつも無い、真っ直ぐな言葉だった。
私はそれから、一度も部活をサボらず、努力をし続けた。
私は向井さんの言われた通り、練習に本気で取り組むと、直ぐに上達する事が出来た。
碧
碧
碧
鏡 花
鏡 花
碧
碧は素っ気無く答える。
碧
私は、凄く驚いた。
そんな感情なんて、考えてすらいなかっから。
鏡 花
碧
碧の言う通り、私は人に興味が無い。
誰が誰と恋愛しようと関係ない。
きっと、私に恋バナをしてくる人なんて、一人も居ないだろう。
鏡 花
先 生
遂に、レギュラーメンバーの発表が行われる。
呼ばれて行く人は皆、今までレギュラーに入っていた人ばかり。
そして、次が最後の一人だ。
残っていて、この中で一番上手いのは碧。
私が選ばれるのだろうか。
先 生
先 生
鏡 花
私は驚きのあまり声を洩らした。
碧は目を見開いて、驚いている。
先 生
先 生
私には小さく「碧と迷ったが」と言う声が聞こえてしまった。
碧
鏡 花
碧
碧
碧は様子を伺いながら聞く。
でも、碧の言う通り、向井さんのおかげなのかもしれない。
鏡 花
鏡 花
碧
碧
碧
鏡 花
いつか、会った時向井さんに言おう。
私は心の中で呟いた。
今回は、ここで終わりにします
あんまり、康二君出てきてなくてごめんなさい、、
NEXT ハート 500 以上.
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コメント
2件
鏡花はきっともともと才能あったね、笑 続き楽しみー!!