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奈恵
雅里
雅里
雅里
あん？
奈恵
今までありがと
雅里
はぁ？
奈恵
やっぱ夜は風が強いね
雅里
そりゃそーでしょ
奈恵
さよなら
雅里
私は今
友達に
今から死ぬよ
あからさまにそう伝える文を送った
分かっている
あの子が
そんなメッセージを見れば
メッセージの意味が分かってしまえば
私を止めに来ることは
分かっている
だからこそ私は
あの子に 助けを求めている
奈恵
綺麗なんだな
奈恵
夜って
奈恵
感のするどいヤツめ
ひゅ〜〜
奈恵
ん、寒
奈恵
今更辞めることなんてできない
奈恵
覚悟は、できて…る
バンッっっ
奈恵
あ
なんで
場所が分かったんだ
でも…
うれしいな
奈恵
分かっちゃった？
雅里
…なぁ
雅里
聞いていい？
奈恵
なぁに？
雅里
お前本当に死にたいわけ？
そんなわけないでしょ
奈恵
…そうじゃなきゃこんなとこ来なくない？
雅里
ならあんな余計なことしなきゃよかったのに
余計じゃないんだ、違うよ
奈恵
余計な事って？
雅里
わざわざ連絡なんてすんじゃねぇよ
気付いて
奈恵
え
雅里
あんなもん見たら
雅里
私はお前のこと、
雅里
やめてって
雅里
止めちまう
それで、それがいいんだ
雅里
でも
雅里
お前からしたらそれがいいんだろ？
奈恵
えっ
気付いて…くれてた？
雅里
お前は馬鹿だ
奈恵
なっ
雅里
私があのメールを見たら止めに来るなんて分かってんだろ？
あぁそうだよ
知ってたよ だから、利用しちゃったんだ
奈恵
…
何も言えないな
雅里
だからそれを利用して
雅里
助けてもらおうとした
雅里
違うか…？
凄いな
完全なる図星だよ
奈恵
っ…
どうしよう
嬉しくて
泣いちゃうなぁ
雅里
ここには私とお前しかいない
雅里
我慢なんてしなくていいから
雅里
悩んでるなら言って
雅里
私は受け止めるし一緒に精一杯悩むそんで解決してやる
雅里は
雅里
泣きたいなら泣いてくれ
雅里
胸貸してやるし、私も一緒に泣いてやる、それに笑わしてみせる
どこまで優しいんだ
奈恵
うっ…あぁ
人前で泣くなんて久しぶりだな
雅里
独りだと思ってんじゃねぇよ
雅里
周りみやがれ
雅里
でももし
雅里
相談しても泣いても
雅里
それでも辛くて
雅里
怖くて
雅里
悲しくて
雅里
死にたいようだったら
雅里
また言って
雅里
そんときは
私も一緒に 死んでやるから
一緒に…死ぬ？
なんで、雅里が死ぬ必要なんて…
奈恵
っ雅里ぃ、
あっ、ダメだ
ダメなのに
嬉しくて
勝手に喋っちゃうや…
雅里
いくら馬鹿なお前でも
雅里
『助けて』ぐらい言えるだろ
雅里
遠回しじゃ分かんねぇし
雅里
思ってるだけでも伝わんない
雅里
言葉にしてくれなきゃ
雅里
なにも分かんない
雅里
ホントめんどくせぇよな
雅里
人間っつーのはw
ホントその通りだ
奈恵
っっうん
奈恵
そうだねっ笑
雅里
で？
雅里
なんか言うことあんじゃねぇの？
あるよ
たくさん
でもきっと
まずはこれだ…
奈恵
みやり
雅里
うん
奈恵
みやりっ
雅里
なんだよ？
奈恵
雅里ｯｯｯ!!
雅里
おう
ずっと
言いたくても言えなかった
頑張って今言うよ
雅里
おねがい
｢助けて｣
雅里
分かった
雅里
頼まれたからには
雅里
助けてやるよ
雅里
奈恵
奈恵
うぅあッ、ありがとうっ
奈恵
ありがとうっ！
雅里
ありがとうはまだだ
え？なんで？
雅里
お前がもう死にたいなんて思わなくなってから言え
雅里
私が言わせてやるから
あぁ、逆に不安になるな
私なんかが こんなに素敵な人の 友達で良いのだろうか？
奈恵
うん
奈恵
分かった
心配しなくてもいいように 約束したってきっと誰も怒らないでね
奈恵
約束、だから
雅里
あぁ、約束
ありがとう
雅里
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