#8
赤side
涼しい風で目が覚める。
未だ少し思い瞼を開けると
暗めの電気が付いていて
少し眩しい。
掛かっていた布団に隠れて
ゆっくりと目を慣らしていく。
慣れていくに連れて
周りが見える様になるけど
全く見覚えの無い部屋。
ここどこ...
戸惑い詰起き上がって
欠伸をする。
目を擦っていると
ベッドに座っていた桃くんと目が合った
桃
おはよ
赤
...おはよ、
そうだった、
行く場所無くて来たんだっけ...
寝起きの働かない頭を動かして
覚えている限りの記憶を辿る。
赤
.....俺玄関の前に
居なかったっけ、
居なかったっけ、
桃
起きないから俺が運んだ
赤
あーね
窓から見える景色は
いつの間にか暗くなっていて
多分かなりの時間寝てたんだろう。
最近ずっと眠かったのが
少し取れてスッキリしている。
桃
シャワー浴びてきなよ
桃
外ずっと居たから
汗かいてただろ
汗かいてただろ
赤
ん、
桃
服俺の貸すわ
そう言って立ち上がったのを見て
俺も布団から出たものの
部屋の場所なんて把握してない為
取り敢えず後ろに付いて行ってみる。
桃side
適当にサイズが小さめな服を
クローゼットから左手に掛けていく。
正直これでも大きいと思うけど
オーバーサイズって事にすればいいだろ
あ、そういや夜飯どうしよ
作るのだるいな
赤には悪いけど
コンビニでいっか...
ついでに飲み物も欲しいし
赤がシャワー浴びてる間に行ってこよ、
そんな時間は掛からないと思い詰も
後ろを振り返り、一応声を掛けておく。
桃
シャワー浴びてる間に
コンビニ行ってくるけど
コンビニ行ってくるけど
桃
欲しいもんある?
赤
え
赤
俺も行くっ
意外な返答に面食らい詰
やっぱり幼く見える雰囲気に
不覚にも可愛いと思ってしまった。
何だか恥ずかしくなって
合った目を逸らし乍
ぶっきらぼうな返事を返す。
桃
じゃあ先シャワー浴びてろよ
桃
服後で持ってくから
赤
風呂の場所わかんない
桃
この部屋出て一つ右
赤
ん
桃
シャンプーとか適当に使って
赤
わかった
背中を見送ると
力が抜けて
溜息と共に声が出る。
顔が少し熱いのを感じる。
現実逃避というか、
気を逸らす様に
服選びを再開した。







