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名もない時代の集落の
名もない幼い
ゾム
誰も知らない
おとぎ話
生まれついた時から、俺は鬼の子で、 何かと酷い罰……暴力を受けた
悲しいことは何もないけど
夕焼けの中
俺はあいつに
コネシマ
手を引かれてさ
知らない知らない
俺は何も知らない
叱られたあとの優しさも
雨上がりの手の温もりも
でも
ほんとは
ゾム
ゾム
死なない死なない
俺はなんで死なない?
夢のひとつも見れないくせにさ
誰も知らない
俺のおとぎ話は、夕焼けの中に吸い込まれて消えてった
日が暮れて
夜が明けて
俺とあいつは遊び疲れて捕まって
こんな世界
俺とあいつ以外
皆居なくなればいいのにな
知らない知らない
声が聞こえてさ
俺とあいつ以外の
全人類
俺はあいつに
抗う間もなく手を引かれてさ
夕焼けの中に吸い込まれて
消えてった
知らない
知らない
僕は何も知らない
これからのことも
コネシマ
今は
今は
これでいいんだと
ただ本当に
ゾム
ゾム
知らない知らない
あの耳鳴りは━━━━━━
夕焼けの中に吸い込まれて
消えてった
作者
作者
作者
作者
作者
作者
作者
作者
作者
作者
作者
作者
作者
作者
作者
作者