織田作之助
安吾はホテル住まいか…
とあるホテルに作之助と一緒に足を運ぶ。
其処は安吾が寝泊りをしていた場所だった。
室内はだだっ広いのに何も無い。
あるのは二、三人が座れるソファと丸椅子だけ。
織田作之助
坂口安吾…ポートマフィアの情報員
織田作之助
インテリでミステリアスな男…
織田作之助
然して…誰も君の正体を知らない
微睡〇〇
謎だらけだよねぇ、安吾って
織田作之助
…判らん
そろそろかと見計らって部屋を見渡す。
然して昔にやったのを真似る様に上を見上げて指をさした。
織田作之助
通気口か?
微睡〇〇
…何かありそうじゃない?
作之助が丸椅子の上に立って通気口を探る。
中からは金属の箱が出てきた。…瞬間、
織田作之助
!!
織田作之助
〇〇頭を下げろ!
作之助の指示通り頭を下げる。
と、窓の外から撃たれる銃弾。
作之助は身を翻して避け、私を担いで窓からの死角に逃れた。
織田作之助
…スナイパーか
織田作之助
怪我はないか?
微睡〇〇
うん、大丈夫。ありがとう
少し時間を開けてから急いでホテルを出る。
私が箱を持ち、作之助が治に電話をかけながら走った。
織田作之助
太宰か
太宰治
珍しいねぇ、織田作から電話なんて」
隣を走っているため、微かながら電話越しに治の声が聞こえる。
織田作之助
狙撃された。安吾の部屋だ
織田作之助
今狙撃手を追ってる
織田作之助
〇〇も一緒だ
織田作之助
古書通りの向かいにあるビルが狙撃点だ
太宰治
逃げ道を塞げって事だね」
織田作之助
今手元に銀の託宣がある
織田作之助
必要なら…
太宰治
よせったら」
太宰治
私が行く迄あまり無理はするなよ」