テラーノベル
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俺は、ないくんを追いかけようとした。
ほとけっちの声を聴き、 足を止めた。
むかついた。
うるさかった。
あっ...言い過ぎた。
でもっ...今だけ。 いいかな...?
ほとけっちの顔も見てないけど、 公園に背を向け、 とりあえず家へ向かった。
さっきの声で、 ほとけっちを泣かせたのは俺って、 わかってるのに。
ないくんに、 この作戦を実行したのも、 俺なのに。
逃げ出したないくんは、 何一つとして、悪くないのに。
俺が、強くあたちゃったから。
怒っちゃったんだよね。
りうらのせいって、 わかってるのに...
なんで、後ろを向いてしまったのだろうか。
ほとけっちの横に立つ、 いふくんは、
俺を悪く思うような顔は してなかった。
ほとけっちに 怒ってるような顔でもなかった。
俺に同情するような顔で、 ほとけっちの涙を手で拭いていた。
でも、 ないくんだって悪いんだから。
俺だって、兄離れしなきゃって思ったのに、 迎えに来るから。
一番悪いのは、俺。
ほとけっちの言う通りにした。
母
運悪く、今日はお母さんがいた。
そのうえ、 家にないくんはいない。
今日は、お母さんが、 「早く帰る」って言ってた。
でも、忘れてた。
どうしよう。
俺の責任。
母
母
母
母
お母さんは、 キッチンからリビングに来た。
そして、俺を抱きしめた。
母
母
お母さんは、優しかった。
俺のことも、考えてくれてた。
母
母
お母さんは、俺の頭をなでた。
家を出た。
ドアを閉めた。
冬の夜は、
5時40分なのに、 真っ暗だった。
ないくんを探すため、 家を出て、まっすぐ進んだ。
後ろは振り向かず。
公園に行こう。
そして、さっきとは、 反対の道に行ってみよう。
行き先を決めて、 再び足を動かした。
全然、見つからない。
もうすぐ、反対の道で、 公園につくのに。
もしかしてっ...
「学生の誘拐事件が多発しています。」
「12歳の女の子の死体が、山で見つかりました。」
最近のニュースが、 俺の頭を支配する。
どうしよう...
俺のせいで、ないくんがっ...
頭が真っ白になる。
何も考えられなくなる。
あたりが見えなくなる。
えっ...!
ないくんっ?
少しずつ、 ないくんらしき人に近づく。
俺のために、 あきらめなくてもいいけど。
ちょっと、嬉しいな。
やっぱ、やめる。
ほとけっちとの約束は、 無理だった。
だからって、 ほとけっちを捨てるわけじゃない。
俺らは、兄弟。
切ることのできない線で、 つながってるの。
continue...
コメント
2件
最高☆ 、、、これって恋愛じゃないほのぼの、、?かな、?
そのく が 来 る の 待 っ て 升 ^-^