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愛するということ

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愛するということ

1 - 第1話

♥

36

2024年09月18日

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紗凪

今日もいい天気

子供たち

紗凪ちゃんおはよう!

紗凪

みんなおはよう!

園長

紗凪、おはよう

紗凪

園長、おはようございます

園長

ちょっと今いいかしら?

紗凪

はい。何でしょうか?

園長

あなた、高校の時韓国語勉強してたわよね?

紗凪

はい。選択科目で

園長

韓国、行ってみない?

紗凪

え?韓国?私が?

園長

えぇ。向こうに姉妹校の養護施設があるの。文化交流の意味でもお互いの施設から職員を行かせようと言うことになって

紗凪

そうなんですね。でもどうして私に

園長

うちの職員に韓国語ができる人はなかなかいないし、それにあなたはうちのとっても優秀な社員だから

紗凪

そんなことは

園長

本当にそう思ってるのよ。今後のためにも勉強になると思うし。お願いできないかしら?

紗凪

、わかりました。私でよければ

園長

本当に?ありがとう☺️

紗凪

☺️

紗凪

(食事準備中)

陽平

紗凪!

紗凪

陽平、どうしたの?

陽平

韓国行くって本当か?

紗凪

うん、朝園長からお話いただいて。ちょっとびっくりしたけど

陽平

大丈夫か?異国で1人だなんて

紗凪

向こうに日本語話せる人もいるみたいだし、少し不安だけどなんだか楽しみなの

陽平

そうか。ばあちゃんも突然だよなぁ

紗凪

私の事を考えて選んでくれたわけだし、恥のないように頑張ってくる

陽平

ほどほどにな

紗凪

うん。ありがとう

陽平

ちゃんと連絡してこいよ?どんなに忙しくても食事は抜くなよ?万が一いじめなんてあったら

紗凪

大丈夫だって。なんか陽平、私の親みたい

陽平

それだけ心配なんだよ

紗凪

ありがとう、心配してくれて。頑張ってくるね

陽平

おう

1ヶ月後 韓国

紗凪

着いた!えーっと、施設の場所はー、、(地図を見る)

ガシャン!

紗凪

?!

サンムン

(倒れてる)

紗凪

!大丈夫ですか?!

サンムン

んー、、

通行人

あの自転車の子が凄いスピードで来てぶつかっていったのよ!

紗凪

え?!大丈夫ですか?!立てますか?

サンムン

んー、、

通行人

救急車を呼んだほうがいいんじゃないか?

紗凪

救急車、、何番にかければ、、

サンムン

(腕を掴む)

紗凪

?!

サンムン

私は、大丈夫、、気にしないで

紗凪

そうゆうわけにはいきません!

サンムン

?!

紗凪

あの、救急車呼んでもらってもいいですか?

通行人

わかったわ

サンムン

、、

紗凪

(待っている)

医師

先ほど運ばれた方の保護者の方ですか?

紗凪

えっと、、はい。おじさんは大丈夫なんですか?

医師

転倒した際に骨が折れたようですが、命に別状はありません。数日入院して貰えば大丈夫です

紗凪

よかったぁ

医師

もう病室に入っても大丈夫ですよ

紗凪

あ、いえ。私はこれで。お大事にしてくださいとお伝えください

医師

わかりました

2週間後

紗凪

(仕事中)

同僚

紗凪さん

紗凪

はい

同僚

紗凪さんに会いたいって言う人が来てるけど

紗凪

私に?

サンムン

(車椅子で来る)

紗凪

!あの時の

サンムン

やはりここだったか

紗凪

お怪我はもう大丈夫なんですか?!

サンムン

あぁ。まだ完全には骨はくっついてないようだが、車椅子でなら動けるようになったよ

紗凪

よかったぁ

サンムン

どうして私を助けた?

紗凪

え?

サンムン

見ず知らずの人だ。あの場をそのまま去る事だって出来たはずなのに

紗凪

そんなこと出来ません

サンムン

、、

紗凪

困ってる人が目の前にいるのに、何もしないで立ち去るなんて、そんなこと考えたこともなかったです

サンムン

やっぱり思った通りの子だ

紗凪

え?

サンムン

パク秘書

パク秘書

はい

紗凪

パク秘書

これから私たちに同行していただけますか?

紗凪

え?今から?

パク秘書

はい

紗凪

え、でもまだ仕事が

パク秘書

終わるまで待ちます

紗凪

いや、でも

同僚

!後のことは私が引き継ぐから行って

紗凪

でも

同僚

いいから

紗凪

、はい

紗凪

あの、今からどこに?

サンムン

着けばわかる

紗凪

、、

サンムン

そういえば何も聞いてなかったね。君、名前は?

紗凪

佐々木紗凪です

サンムン

日本人か

紗凪

はい

サンムン

韓国には仕事で?

紗凪

はい。あの施設に交換職員として派遣されました

サンムン

じゃあ日本でも養護施設に?

紗凪

はい。生まれた時から住んでいるので

サンムン

生まれた時から?親御さんは?

紗凪

父は私が生まれる前に別れたみたいなので会ったことはありません。母は、、母は私が生まれてすぐ養護施設の前に私を置いて姿を消したそうです。園長から聞いた話なので私は何も知らなくて

サンムン

そうだったのか。大変だったな

紗凪

いえ、何不自由なく施設で育てて頂いたので大変だと思ったことは一度もありません

サンムン

、そうか

パク秘書

もう少しで到着します

サンムン

紗凪

紗凪

はい

サンムン

これから起こること、許してほしい

紗凪

え?

サンムン

先にこんなこと言って卑怯かもしれないが、これが私の精一杯の気持ちなんだ。わかってほしい

紗凪

一体どうゆうことですか?

パク秘書

着きました

サンムン

、行こう

紗凪

紗凪

すごい、、

パク秘書

紗凪さんはそちらにお掛けください

紗凪

はい

ミンソ

お父さん!どこに行ってたの?!まだ足治ってないのに

紗凪

、、

ミンソ

あら、この子は?

サンムン

あとで説明する

ミンソ

まさか若い子と?もうお母さん亡くなって年数経ってるからいいけど、ちょっと若すぎない?

サンムン

うるさい。イジュンとイソは

イソ

いるわよ。おじいちゃんこんな若い子捕まえるなんてさすが

サンムン

お前たち黙って座りなさい

イソ

はーい

イジュン

(目が合う)

紗凪

、、

ミンソ

みんなを集めるなんて何があるの?知らない子もいるし

紗凪

、、

サンムン

パク秘書、説明を

パク秘書

はい。これより、こちらにおられるチェ・サンムン氏の遺言書を読み上げたいと思います

ミンソ

遺言書?

イソ

何で急に

イジュン

?!

サンムン

私ももう若くない。今回みたいにいつ何時何があるかわからない。今のうちに作っておこうと思ってな。パク秘書、続きを

パク秘書

はい、では読み上げます。私、チェ・サンムンは全ての遺産を

ミンソ

当然イジュンよね

イソ

私たちにだって当然あるでしょ

イジュン

、、

紗凪

、、

パク秘書

佐々木紗凪さんに全て相続させる

紗凪

え?!

ミンソ

どうゆうこと?!

イソ

もしかしてこの女?!日本人なの?

イジュン

?!

紗凪

あの、どうゆうことですか?!

サンムン

だから言っただろう。何が起きても許してくれと

紗凪

こんな事だとは

ミンソ

お父さん、冗談でしょ?

サンムン

本当だ

イソ

見知らぬ女に全遺産をだなんて。どうかしてる!どうやって媚びたのよ!

サンムン

この子は命の恩人だ。怪我をした私を見捨てず病院まで連れて行き、保護者にもなってくれた。私に何かあった時、そんな風にしてくれるやつはここにはいない

ミンソ

そんなことは!

サンムン

お前らは私の遺産にしか目がない。血の繋がった者たちなのにな。だが、この子は見ず知らずのこの私に何の躊躇いもなく手を差し伸べてくれた。こんなに心優しい子に出会ったのは生まれて初めてだ。だから私はこの子に全遺産を渡す

紗凪

私は遺産が欲しくておじいさんを助けたわけじゃありません

ミンソ

おじいさん?!失礼な子ね!お父さんを誰だと思ってるの?!

紗凪

それは、、

パク秘書

この方はサンムングループの社長です

紗凪

サンムングループ?、、

パク秘書

日本にもありますよ。山武デパートや山武不動産、山武ホテル。他にも参入してる業界は数々

紗凪

?!山武グループの社長?!

サンムン

黙っててすまなかったな。言ったらここへは来ないと思ったから

イソ

最初から知ってたんじゃないの?おじいちゃんが倒れてるのを見てお金に目が眩んだんじゃない?

紗凪

そんなことありません!社長のお顔なんて見たこともなかったし

サンムン

私はそのうち会長の座に就こうと思ってる。だから、社長の席を紗凪に譲ろうと思ってる

イジュン

?!

紗凪

そんなの困ります!私には仕事があるし、お金にだって困ってはいないし、そんな話お受けできません!

サンムン

ゆっくり考えてくれ。これが私からの精一杯のお礼なんだ

紗凪

、、

イジュン

、、

サンムン

話は以上だ。紗凪、今日は来てくれてありがとう。ゆっくりして行きなさい(行く)

イソ

おじいちゃん!

ミンソ

パク秘書!知っていたなら事前に教えてくれてもいいじゃない!

パク秘書

社長の御命令ですので

イソ

あんた、どんな手使っておじいちゃんを操ったのよ!

紗凪

私は何も

ミンソ

社長の座はイジュンのだったのに。あんた、今すぐ遺言を取り下げてもらいなさい

紗凪

私も受けるつもりはありません

イソ

お兄ちゃんが社長の座に着いて、お母さんと私で残りを半分にするはずだったのに

ミンソ

お父さんが怪我をしてくれたからそろそろかなと思ってたけど

紗凪

?!

イソ

おじいちゃんも歳だしねぇ。もしかしたら認知症でもあるんじゃない?

紗凪

?!

ミンソ

認知症があれば遺言書も取り下げられるんじゃない?

紗凪

、、あの

パク秘書

はい

紗凪

もう帰ってもいいですか?仕事もあるので

パク秘書

わかりました

紗凪

遺言書の件はお断りします

パク秘書

これは社長の意志ですので、私はどうすることも

紗凪

、わかりました。また改めて社長とお話しさせてください

パク秘書

わかりました。そのようにお伝えしておきます

紗凪

(お辞儀)(行く)

イジュン

、、

紗凪

こっちでいいのかな?広すぎる

イジュン

どうやって入り込んだ

紗凪

え?

イジュン

じいさんが突然あんなこと言い出すわけがない。どうせ金が無いとねだったんだろ?女なんてみんなそうだ。若いなら余計

紗凪

、他の人と一緒にしないで。私はねだってもいないし、さっき話を聞くまでおじいさんが社長だなんて知らなかった

イジュン

でもサンソングループは知ってた

紗凪

それは、日本でも有名だから

イジュン

良かったな、一生分の金も手に入れて有名グループの社長にもなれた。人の家庭を壊してまでな

紗凪

私は相続するつもりはない

イジュン

、、

紗凪

でも、おじいさんが可哀想。お金や地位の心配ばかりで自分の心配をしてくれる家族がいない。そこは同情する

イジュン

何がわかる

紗凪

わかりたくもない。あなたたち家族のことなんて(行く)

イジュン

、、

紗凪

はぁー。。疲れた

陽平

通話終了

通話
00:00

紗凪

もしもし

陽平

紗凪?今大丈夫か?

紗凪

うん

陽平

そっちの生活には慣れた?そろそろ1ヶ月になるけど、仕事とか環境とか食べ物とか

紗凪

仕事は大丈夫。みんな優しくしてくれるし、子供達も仲良くしてくれるし

陽平

仕事は?何かあったのか?

紗凪

ちょっと厄介な事に巻き込まれちゃって

陽平

厄介な事?!大丈夫なのか?!

紗凪

大丈夫、そのうち解決すると思う

陽平

ならいいけど。なんかあったらいつでも帰ってこいよ

紗凪

そうゆうわけにはいかないよ。半年っていう契約だし

陽平

まぁそうだけど。2時間ぐらいで着くんだし、休みがあったら帰ってこいよ

紗凪

うん、わかった。ありがとう

陽平

紗凪

紗凪

ん?

陽平

俺はいつでも紗凪の味方だからな

紗凪

それ、昔からずっと言ってるよね

陽平

当たり前だろ?俺は昔から紗凪の1番の理解者なんだから

紗凪

1番かどうかはわからないけど

陽平

え?!

紗凪

うそ。いつもありがとう

陽平

おう

紗凪

😄

数日後

紗凪

すみません

受付

はい。ご用件をお伺いします

紗凪

社長のチェ・サンムンさんに会いたいのですが

受付

お約束ですか?

紗凪

いえ

受付

それでは難しいです

紗凪

少しだけでいいんです、すぐ終わる話なので

受付

社長にはあらかじめアポを取らないとお会いになることは出来ません

紗凪

そんな

パク秘書

紗凪さん?

紗凪

!パクさん

パク秘書

社長に会いに来たのですか?

紗凪

はい。この間の件でお話をしたくて

パク秘書

あいにく今社長は外出されていまして。お部屋で待ちましょうか。もうすぐ戻られると思うので

紗凪

はい

パク秘書

お茶どうぞ

紗凪

ありがとうございます。パクさんは社長さんとは長いんですか?

パク秘書

そうですね。社長に就任されてからなのでもうかれこれ30年ぐらいになりますかねぇ

紗凪

社長はいつもあんな突拍子もないことを言う方なんですか?

パク秘書

あはは

紗凪

すみません、失礼なことを

パク秘書

いえ、そうですね。突拍子のないことを常に言ってここまで会社を成功させた方です

紗凪

そうなんですね

パク秘書

でも、ご家族のことに関してはいつも慎重な方です

紗凪

え?

パク秘書

常に一歩後ろに下がってご家族のことを見てる方だと思います。だから、この間の件は私も少し驚きました

紗凪

、、

パク秘書

でも、何の考えもなしに行動をする方ではありません。何か考えがあってのことだと思います

紗凪

でも、私はお受けすることは出来ません。だって遺言って家族にするものだし、そもそも見ず知らずの私に全遺産を渡すだなんてそんなのおかしいです

サンムン

君も私が認知症だと?

紗凪

パク秘書

!社長、ご連絡下さればお迎えに伺いましたのに

サンムン

エレベーターぐらい自分で乗れる。で、紗凪どうなんだ?

紗凪

認知症だなんて、こんなにぴんぴんされてるのに思ったことはありません

サンムン

家族には病人扱いされてるけどな

紗凪

社長、私やっぱりこの件は

サンムン

私はな、何の考えもなしにこんな提案したんじゃない。家族にわかってほしいんだ、世の中お金だけじゃないんだと

紗凪

、、

サンムン

何の苦労もせず過ごさせてしまった私の責任でもあるが

紗凪

、愛ですね

サンムン

ん?

紗凪

ご家族に愛がないとそんなことできないと思います。羨ましいです、社長の家族が。私もそんな家族が欲しかった

サンムン

、、

パク秘書

、、

ガチャ

イジュン

失礼します

紗凪

イジュン

パク秘書

本部長、どうなさいましたか?

紗凪

本部長?!

サンムン

あぁ、イジュンはうちの本部長として働いている

イジュン

何しに

紗凪

、、失礼します(行こうとする)

イジュン

(腕を掴む)

紗凪

イジュン

やっぱり金が惜しくなったか

紗凪

!、、社長

サンムン

ん?どうした?

紗凪

この間の件ですが、、お受けします

イジュン

?!

パク秘書

!紗凪さん

紗凪

遺言書通り、社長の全遺産を相続します

イジュン

紗凪

、、

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