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rara🎼
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 黈×桃
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第6話『ただいまって、言いたかったのに』
みこと
病室の扉が開くと同時に、明るい声が飛び込んできた。
けれど、その声には、どこか“気を遣った笑顔”がにじんでいた。
みことは小走りにベッドへと近づき、 寝顔を見下ろして、苦笑する。
みこと
みこと
そう言って、いつものように笑いながらも、その笑みは、ほんの少しだけ揺れていた。
椅子に腰かけ、らんの枕元に身を寄せる。
みこと
みこと
みこと
言いながら、ふふっと笑う。
けれど、その瞳の奥には、隠しきれない寂しさが滲んでいた。
みこと
みこと
みこと
みこと
言葉は明るくても、どこか空回っているのが、自分でもわかっていた。
みこと
みこと
みこと
けれど、ベッドの上のらんは、何も応えない。
静かに、目を閉じたまま。
みことはしばらく黙ったまま、小さく、ぽつりと呟いた。
みこと
みこと
みこと
みこと
みこと
みこと
みこと
小さく、嗚咽のように息を飲み――
みこと
……暗闇の中で、微かな音が響いた。
らん
……暗い。
深く、深く沈んだ闇の底。
どれほどそこにいたのか、時間の感覚もない。
体が重くて、動かない。
頭の中もぐちゃぐちゃで、上も下もわからない。
――声がした。
やさしい声。
明るくて、泣きそうな声。
“みこと”?
……誰?
心の奥に、うっすらと影が浮かぶ。
6人……?いや、5人?
誰か、大切な人たち。
でも、顔も、名前も、思い出せない。
忘れてる。
大事な何かを。
――「目を覚まして」
その声に、導かれるように――
らんのまぶたが、ゆっくりと動き始めた。
みこと
みこと
みことが椅子から立ち上がり、ベッドに駆け寄る。
目が見開かれ、声が震えていた。
みこと
みこと
みこと
みこと
みこと
ゆっくりと、らんの瞼が開く。
光が差し込む世界が、ぼやけて滲む。
しばらく、天井を見つめたまま――らんの視線が、少しずつ動き始める。
そして、ようやく、ベッドの傍に立つみことを捉えた。
らん
その声は、小さく、かすれていた。
けれど、はっきりと、意味だけは伝わった。
みこと
らん
みことは、何かを言おうと口を開いた。
けれど、言葉が出てこない。
目の前にいるのは、確かにらんだった。
でも、その瞳は、自分を“知らない”目をしていた。
みこと
かすれた声が震える。
心が、胸が、何かに深く切り裂かれる感覚。
みこと
みことの瞳から、大粒の涙が溢れた。
流れるように、頬を伝って落ちていく。
みこと
そのまま、両膝を床につけるように、崩れ落ちた。
こらえていたものが、すべて溢れ出すように。
震える肩。
止まらない涙。
病室には、みことの泣き声だけが静かに響いていた。
目を覚ましたはずのらんと、ずっとその瞬間を信じて待ち続けていたみこと。
その間には――“越えられない距離”が、確かに存在していた。
そして、それが、すべての始まりだった。
6人で過ごした記憶だけを失った、らんの現実。
そして、何があっても手を伸ばし続ける、5人の物語の再始動。
――これは、「戻れたはずの場所」から始まる、新たなページ。
第6話・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡70
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コメント
2件
ついに桃くんが目を覚ました…!まさか黄くんの回で起きるのは予想外でした…。全員のお見舞い回が終わった後かと思って油断してたぁぁぁ!!!(全力の心の叫び)続き楽しみにしてます!!!!!!