短編

｢私は貴方に似合わない｣

そんな言葉で

逃げて

傷つけて

結果が、これ？

君が、大事だったからなんだよ

理解してくれると、思ってた

……いや、理解していたから

君は、目の前で消えた

私の、1番嫌がること

……どうして、そこまで理解しておいて

…………最後に、逃げたの

いや、これは

｢逃げ｣では無い

……きっと

戦った証、だから

……だから、ごめんね

目の前で好きな人に飛ばれても

後を追うほど根性は無いし

君を抱えて、生きるしかない

そんなイカれた思考の持ち主なの

どうか、許してなんて言わないから

私のこと、思う存分呪って欲しい

全部、受け止めるから

下の階から聞こえる悲鳴を

聞かなかったことにして

そのまま、そこに立った

数秒経って

感じた重みは……