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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

好き なんて直接相手に言えないなんて分かってるのに

言えるならどれだけ人生が楽になるのかな。

私だって、翔太と付き合う前よく言われ続けた。

そんなに、翔太の事が好きなら、告白すればいいじゃんって。

唯華

違うんだよ…

そんな事ができるなら、私はとっくに思いを伝えてる。

でも、今思い返せば翔太が私の事を好きだったのも偶然だったのかな。

そんな、悪い方向にしか持っていけない妄想を断ち切るように、

ベットに入り、毛布を深く被った。

唯華

はぁ…、

それにしても私、なんでここに来ちゃったのかな。

翔太と初めて来たクレープ屋さん。

私がイチゴチョコクレープを食べて、

翔太がバナナチョコクレープを食べていたっけ。

お互い交換なんかもしたりして。

唯華

イチゴチョコクレープ1つ下さい

別にお腹が空いている訳でもないのに、

無意識に注文を済ませていた。

唯華

美味しい…

でも、翔太と一緒に食べたクレープの方が、

断然美味しかった。

唯華

また…食べたいなぁ…っ

私の頭の中には、翔太のクレープを頬張る顔が鮮明に浮かび上がっていた。

︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎

バナナチョコクレープ1つ下さい

バナナチョコクレープ に反応を示してしまう自分が痛い程憎い。

︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎

あ、唯華ちゃん!

唯華

あ…樹!

イチゴチョコクレープじゃん!美味しそー!

唯華

樹は何を頼んだの?

バナナチョコクレープだよ!

唯華

あ…っ、

そっか、よりによってもね

たまたまなのは分かってるのに、

翔太を意識してるような感じがして、

薄い靄がまだ残っている気がする。

ん?どうしたの?

バナナ嫌いだった?

唯華

あぁ…、ううん

唯華

バナナも好きだよ

なら、良かった!

俺のクレープも食べる?

唯華

あぁ…、いやぁ…っ、

ダメだよ。

違う、違う

全て違う。

全くと言っていい程翔太の時と同じシチュエーションで、

本当に、翔太と食べているような

錯覚に陥っている。

唯華ちゃん…?大丈夫?

唯華

あ、うん!大丈夫だよ

唯華

私今朝バナナ食べちゃったから

唯華

樹のクレープは大丈夫だよ

そっか…

少し落ち込んだ表情を見せた樹は、

一口クレープを頬張った。

俺、唯華ちゃんに俺のクレープ食べてもらって、唯華ちゃんのクレープも貰おうと思ってたのに!

唯華

え…っ?

嘘嘘!冗談だよ!

笑いながら樹は言う。

唯華

あ、ぁそうだよね!冗談だよね!

今日の唯華ちゃん、なんか慌ただしいね。何かあった?

勿論、あるよ。

樹と翔太が時々重なってしまう。

翔太が私の隣に居てくれる気がして、

でも、今の翔太は安心を与えてくれない。

唯華

何も無いよ

とだけ言って、話を終わらせた。

じゃあ、ひとつ質問していい?

唯華

うん、何?

翔太の事今でも好きなの本当?

唯華

え…っ

今の私は動揺を隠せていないと思う。

口の中に頬張ったクレープに味が無くなったのも、全てこの質問のせいなのだろうか。

もう少し、広いところで話そう

そう言われると同時に私の手を引っ張って、

公園に連れていかれた。

二人ともまだクレープを食べきれていないせいか、

さっきよりも小さくなったクレープを持って、走っていった。

NEXT ♡300 以上

恋はほろ酔い気分で

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533

コメント

35

ユーザー

重なるってところいいよね〜 作るのうますぎ!

ユーザー

気づいたらハートめっちゃ押してました!(A;´・ω・)アセアセ しょっぴーの行動を樹君がやりすぎていて、前世双子みたいに一緒笑最高です! しょっぴーに未練タラタラな女の子が可愛すぎる!物語の時の言葉選びが素敵で最高です!!!

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