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澪へ これを読んでいるということは、過去に戻れる羽根ペンを使ったようね。過去に戻ったらあなたが未来から来たことは誰にも言えない。この原稿はあなたが過去に戻る度に1文ずつ埋まって、いっぱいになるともう過去には戻れなくなる。あなたも父さんも、心から愛してる。
私は悟った。
これが最後の1文だと。
次で父さんを止めないといけない。
澪
父さんが帰ってきた時
父さんの目が母さんを捉えた時
勇気をだして止められれば。
澪
澪
そう信じたかった。
あの灰色の目は恐ろしいけれど、 それを黒く戻すことはできると。
澪
澪
目の前は真っ黒になった。
11月13日午後21時
澪
いや、
この時間に戻ることを私が望んだからかもしれない。
何も出来ない午前中には もう耐えられないと思うから。
何も起こらない午前中には 母さんに甘えたくなってしまうから。
澪
22時。
少し経って父さんが帰ってきた。
父さん
あの灰色の目
でも
怖がっている暇なんてない。
澪
父さん
澪
澪
澪
父さん
父さん
澪
父さん
澪
届いた。
私の声が届いた。
そう思ったのに。
父さん
澪
父さん
澪
澪
澪
父さん
違う。
父さんの目は灰色じゃない。