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しずく
あー！もう！
しずく
何よ何よォ！
しずく
出口なんてどこにもないし！
しずく
てかお腹すいたァ
執事
お呼びですか？
しずく
えぇ？！
しずく
なんか、はやい
執事
これはこれは嬉しい事を
しずく
う、嬉しい事なんでしょうか？
執事
はい！
しずく
元気…
執事
そうですね
執事
あ、良かったらこれ
しずく
あめ？
執事
えっと、はい
しずく
ちょっと怪しいけど貰っておきます
執事
食べないんですか…
しずく
ダメなやつだったら嫌なんで
執事
な、なるほど…
しずく
あの出口ってあるんですか？
執事
あるっちゃあります
執事
まぁ、開けられるかどうかは人によりますけど…
しずく
え！
しずく
あ、あるんですね！
執事
あ、
執事
言っちゃった…
しずく
わぁあ！
しずく
やった！
執事
は…はは
執事
が、頑張ってください
しずく
あ、はい！
しずく
ないですね
執事
そうですね
しずく
ヒントくださいぃー！！
執事
な、何言ってるんですかぁ
執事
無理ですよ、父に叱られます
しずく
むー
優菜
ちょっとそこー！
しずく
え？
執事
！
しずく
し、下ですかね
執事
いやぁほんと、困ったちゃんです
しずく
え？それって…
優菜
ぴょーん！
しずく
えぇーー！？
優菜
ん？
優菜
お！出れたぁ
執事
あ…
優菜
しずくったら！
優菜
執事さんにあんまり引っ付いちゃダメでしょ！
しずく
え？引っ付いてなんか
優菜
うそだ！引っ付いてたでしょ！
執事
あの、それは俺が変態扱いになるのでやめていただきたい所存で…
優菜
あ、ごめん
執事
分かって頂ければ良いですよ
優菜
・・・
しずく
ね、ねぇ優菜
しずく
もしかしなくても…
優菜
はっ！
しずく
おわわ！
優菜
え？ん？ど、どうしたのぉ？
しずく
明らかに焦ってる…
執事
あの、それはさておき
執事
千田さんはなぜここが…
優菜
え？
優菜
・・・
しずく
・・・
執事
・・・
優菜
なんでだろ
しずく
え、
執事
なっ、
優菜
えへへ、わかんないやぁ
執事
あなたは色んな意味で謎が深いです
優菜
へ？色んな？
執事
忘れてください
優菜
ほぇ
しずく
執事さん…
執事
はい？
しずく
あなたバカですか？
執事
え、何が…
しずく
優菜
優菜
んー？
しずく
手を繋いだら私も下に連れてって！
優菜
あーいいよぉ
執事
！
優菜
とうっ！
執事
あ！
しずく
執事さん！
執事
っ…
しずく
お気の毒に
優菜
よく分かんないけど！またね執事さん！
執事
はぁ、
執事
止められる…
執事
どうする…俺
タッタッタッ
優菜
走るのなんていつぶりかなぁ
しずく
優菜！そんなこと言ってる場合じゃないの！
しずく
(すぐにでも追ってくるはず)
しずく
(妖術が使えないわけないもの！)
優菜
しずく！
しずく
(どうしよう、どうしよう！)
優菜
しずく！
しずく
！
しずく
ゆう、な？
優菜
はぁ、はぁ
しずく
ど、どうしたの？
しずく
な、何止まってるの？
優菜
っ…
しずく
優菜？
優菜
しずく…私…
優菜
私はここにいる
しずく
え？今？いるけど？
優菜
違くて…
しずく
え…
優菜
・・・
しずく
いやだ！いやだよ？！
優菜
しずく！
しずく
なんで？なんで？！
しずく
ここから出て一緒に帰るんでしょ？！
しずく
家に帰って！いつもどうり過ごして！
優菜
しず…
しずく
それで！いつもどうり！
しずく
いつもどうり一緒に笑うんでしょ？！
しずく
優菜は！
しずく
優菜まで…
しずく
・・・
しずく
私を、1人にするの？
優菜
違う！違うの！
しずく
優菜は、優菜はぁ！
優菜
しずく…
優菜
ごめん、ごめんね
優菜
私は、死んじゃった…
優菜
ダメだったんだよ…
しずく
違う…違うもん
優菜
違わないの…
優菜
ねぇ、しずく？
優菜
しずくは自分が何でも正しいと思ってるの？
しずく
なっ…
優菜
ふふっ
優菜
可愛い顔が台無し、いや泣いてても可愛いか
しずく
急にそんな…
優菜
あのね
優菜
初めてあった時
優菜
私はいじめられてたでしょ？
優菜
しかも相手は女子で痛いし怖いし
優菜
そしたら…
優菜
バカじゃないのって後ろから聞こえてきて
優菜
それがしずく
しずく
・・・
優菜
なんでか知らないけどしずくのオーラは凄かったよ？
しずく
え…
優菜
それから私はしずくが大好きになった！
優菜
何があってもしずくが守ってくれた！
優菜
それで、しずくとは形は違うけど
優菜
空手習うようになって、私もしずくを守ることにしたの！
優菜
でもそっか…使う必要も、もう無いね…
しずく
まだこれから守ってくれるでしょ？
優菜
ううん
しずく
・・・
優菜
ね！しずく！
優菜
今までありがとう、戻ってからも頑張って生きてね
しずく
そんなの…
優菜
ね？しずく？
しずく
ずるいよ…
優菜
うん…そうだね
しずく
・・・
優菜
…行っといで
優菜
振り返らないよね？
しずく
うん…
しずく
行ってくる…
もう返事は返って来なかった
執事
…良いんですか？
優菜
それは執事さんもでしょ？
優菜
て言うか盗み聞き？趣味悪…
執事
はぁ…
執事
俺は別に
優菜
・・・
執事
泣いて良いんですよ…
優菜
バカじゃないの…
優菜
ふふっ
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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