/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
気付けばずっと綱渡りをしてる
自分が自分であることを認められる道幅がこれしかないから
命綱はない
落ちれば死ぬ
だから何があってもここから落ちるわけにはいかない
誰も助けてくれねぇんだから…
常に筋肉が緊張するのも
呼吸が浅く息がし辛いのも
もう慣れた
「人間生きていくのはそんなに甘くないんだ」
大人はそう言ってた
ならしんどくても
これが生きるってことなんだろうと思った
でも…
そうじゃなくて
この道が全てじゃなくて
緊張も息苦しさもなく
落ちることにも怯えない
楽に立てる場所があるなら
オレは…
楡井
桜さん今日もおやすみでしょうか
蘇枋
凛君もいないね
桐生
んー…チャット送ってみた！
柘浦
せや！今日も休みやったらお見舞いにプロテイン持ってったろ！
蘇枋
え…それ毎日持ってきてるの？
柘浦
置きプロテインやがな！
ガラッ
楡井
！
楡井
桜さん！
楡井
おはようございます
楡井
今日も休みかと思って心配してたんですよ
蘇枋
昨日より顔色はいいね
桐生
桜ちゃんも熱だしたりするんだね
柘浦
失礼やで桐生君
柘浦
ワシも筋トレしすぎて熱出す時あるしな
楡井
どんだけ筋トレやってんすか
桜
…
楡井
あれ
楡井
どうしたんですか桜さん
桜
…
楡井
やっぱりまだ体調戻りきってないんですか？
桜
ｸﾞｯ
桜
お…
桜
お前らに
桜
言いたいことがある！
みんな
・・・
凛
…
桜
お…オレ…は…
桜
ずっと今まで…
桜
自分で全部何とかすることが当たり前だった
桜
そうしなきゃいけないと思ってた
桜
でも
桜
出来なかった
桜
おまけに…自分に腹が立ったことを
桜
お前らに当たり散らすようなヤツだ
桜
弱くて
桜
ダサくて
桜
そんなヤツが級長でがっかりしたと思う
桜
でもそれが
桜
オレなんだ
桜
…だから…この間みたいにきっとまた
桜
迷惑を…
桜
かける…と…思う
桜
だから…だから…
桜
ご…
桜
…めん
みんな
…
桜
ｯ…
杉下
ドカッ
桜
ｽﾞﾊﾞｰﾝ
楡井
さささ桜さん
桜
いい…いってーな
桜
なにすんだ‼︎
杉下
そんなところにいるからだろうが
桜
ｸﾞﾇﾇ
杏西
いいぞ杉下
杏西
はいどーん
みんな
ﾄﾞｰﾝ
桜
ベチャ
桜
な…なに
杏西
ガシッ
杏西
テメー桜このやろう
杏西
ふざけたこと言ってんじゃねーぞ
桜
…⁉︎
桐生
桜ちゃんそれはちょっとひどいんじゃない？
柘浦
さすがになぁ…美学がないわ…
蘇枋
心外だね
桜
⁉︎
杏西
つかお前…
杏西
自分のダセェとこ白状したふうだけどよ
杏西
お前が不器用でめんどくせぇ
杏西
オラオラ野郎だってのは見てりゃわかんだよ
杏西
でもそれがなんだってんだ
桜
！
杏西
みんなが傷ついたことに傷ついて
杏西
クソ真面目に悩んでるヤツを見て
杏西
どうしてがっかりするんだよ
杏西
お前がオレたちに当たり前のようにしたことを
桜
…
杏西
オレたちがお前にするのに
杏西
なんで謝られなきゃ何ねーんだよ
杏西
オレたちが
杏西
そのことを迷惑に感じるヤツらだと思ってんのか⁉︎
杏西
ふざっけんな…‼︎
杏西
そんなヤツがここにいる訳ねーだろうが
桜
…
杏西
不器用だろうが面倒くさかろうが
杏西
仲間のために真っ先に突っ込んでくかっけーお前を
杏西
オレは
杏西
オレたちは
杏西
めちゃくちゃ気に入ってんだ！
身体が軽い
息がしやすい
こんな場所が
あったんだな…
ここがいい
ここにいたい
/s/[storyId]/_containers/next-in-series-container/next-in-series/assets/list-icon.c10ab777f3210550.svg){kind=icon}
作品ページ
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
