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沙彩
色峰 沙彩
沙彩
これは恋愛物語です。
唐突だが，私は，東京に住んでいる。
でも，都心ではなく，すごく田舎なところだ。
大学の友達はみんな，都心からここへ来てるから，
自分だけ，田舎町だって思うと
胸がちくちくする。
だから私は，あまり，どこに住んでいるか言っていない
沙彩
おはよー…。
美結
あ，沙彩おっはー！
美結
なんか元気ないね
沙彩
昨日夜更かししすぎた
美結
昨日じゃなくて今日な
沙彩
そっち…？
美結
え？
沙彩
え？
沙彩
…まぁ，眠いってこと…。
美結
おけおけりょ ~かい
こんな感じで過ごしている
でも，だんだん，住んでいるところが田舎だってバレてくると
田舎っぺだぁ ~www
田舎が移る ~ww
と，いじめられるようになった
沙彩
はぁ…
美結
大丈夫だよ！
美結
田舎が移る訳ないやんなw
美結
それに気にしてたら楽しめんよ！
沙彩
…だね …。
沙彩
…ﾊﾑｯ
沙彩
…おいしい…。
湊
美味しそう…
沙彩
わっ
沙彩
だ，誰
湊
あぁ。ごめん 驚かせちゃった？
湊
湊だよ。
沙彩
湊って，
沙彩
ここの大学一のイケメンの…！？
湊
しぃ ~…
湊
今，モブちゃんたちから逃げてきたんだよ…
湊
しつこくてさ，…
沙彩
そ，そうなんだ
湊
で，お腹すいて…
湊
…それ，ちょっとくれない？
沙彩
えっ，…
湊
ごめんね、ちょっとで良いからさ
沙彩
うん。良いよ、
湊
本当に！ありがと。
湊
ﾊﾟｸｯ
湊
ん！おいしい！
湊
これ，手作り？
沙彩
え，うん。
沙彩
…うち，母子家庭だから，
沙彩
お母さん，仕事で忙しいし、
沙彩
お金にも余裕がないから、
沙彩
冷蔵庫にあるやつで…
湊
それでできるってすごいことだよ
沙彩
…！ありがと…。
湊
あ，そうだ
湊
今度，良いところ連れてってあげる！
湊
はい，これ，俺の連絡先
湊
また日にち決まったら連絡するね ~
沙彩
…うん
…初めて，胸が熱くなったな
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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