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今回も最高すぎました! しのくんー(。´Д⊂)
わがままでいいよぉぉぉぉぉぉ!!( ) タオル用意しててよかったぁ~ 続き楽しみにしてる
しの視点
紫
月曜の朝、いつも憂鬱な学校に行く。
いつも憂鬱なんだけど、今日は特におばあちゃんが死ぬって言われたから、 特に行きたくない。
紫
そう言うが、この声は誰にも届かない。
お母さんは、ちょっと用事があるから〜といい、病院に、
お父さんは会社で仕事を。
おじいちゃんは何か、誰かと話すらしい。
というのも、おじいちゃんは老人ホームに行くらしい。 だから多分それを誰かと話すのだろう。
だから俺は一人。
紫
俺はそんなことをいつも思う。
紫
憂鬱な足を一歩前に出して、家を出る。
学校までの道のり
いつもはうると一緒に行くんだけど…今日は体調を崩しちゃって、休むらしい。
いつもは話してるから気が付かないけど、最近は桜がつぼみになり、 咲きそうになっている。
紫
昨日、担任の先生が言った言葉。
もうすぐ離任式、それより俺達の卒業式。
別れがあっても、また高校という出会いがある。
そして俺はおばあちゃんが死ぬって言われている。
これは『別れ』だ。
別れ…
俺には『出会い』っていう3文字はないのかな。
別れだけを体験するのかな?
そんなの嫌だな…
紫
紫
そんなことを歩きながら思ってしまう。
ずっとそばにいた人がいなくなるって、
こんなに辛いことなんだ。
俺は身を持って体験する。
紫
紫
紫
紫
ずっと一緒にいたのに。
一緒に話したのに。
一緒に笑ってたのに。
心が苦しい。
おじいちゃんが居るからって言っても、
俺は、おじいちゃんおばあちゃん、二人がいいの。
この気持ちはわがままなの?
紫
紫
そんな事を言ったって、この声は届かない。
紫
俺は、わがままを言いながらも、学校へ行く足を踏み出した。
紫