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確かに黒が正義でもいいと思うんだけどな…。
目を開けてみると
ある違和感を感じた
──苦しくない
そう、感じたのは澄み渡る群青の空が見えて
綺麗だな
って思っただけ
後ろから、スゥッと寄ってくる影がいた
心地よい風が吹いている
どういう事だろうか?
怪訝に思い、眉をひそめても
影は身動ぎ一つしなかった
言い終わる前に、影はある方向に指をさす
そこには、泣いてる赤ちゃん
幼稚園に通っている幼児
入学式でケラケラ笑ってる子供
修学旅行で絶叫マシンに友達と乗って楽しんでる子供
初の大会で負けて泣いている中学生
リベンジをするために努力する中学2年生
高校生まで出てきて
フラッシュバックの様に
何かが溢れてきた
何がダメなのか、それすらも分からない
でも、ここから先に行ったら
壊れてしまいそうで
か細く、声をだした
わらわらと出てきたのは
白く輝く、光だった
ニコニコと光は笑った
笑顔を変えずに言う
でも、凄みがあった
光は、僕に向かって手を差し伸べた
彼は差し伸べられた手を
握った
風が止んだ
その瞬間、光とともに彼は消えた
ただ1人、影が残された
群青に、水滴が落ちる
ただ独り、ぽつんと泣いている
たった独りも、救えない