紫
橙
紫
あッ……!
紫
橙くッ……!
橙
……
橙
トコトコ
紫
……?
橙
ガブッ
紫
ッ……
橙
ジュルルッ
紫
ッ……橙くッ……(ポロポロ
紫
痛いよぉッ……(ポロポロ
紫
いつもみたいにッ優しくッ……してッ(ポロポロ
橙
プハッ
紫
ッ……(ポロポロ
紫
ここからッ……出してッ……(ポロ
橙
……
橙
紫くんのためやから
紫
ッ……!
そう言って君は
ここを出ていった
君の目にはハイライトがなく
どこか悲しいような
そんな顔をしていた。
紫
ッ……
俺は決めた
ここから
逃げよう
紫
いまッ……橙くんはッ……
紫
いないッ……ね?
いつもあの扉の鍵は空いてる
だから今のすきにッ……!!
紫
ガチャ
開いたッ……!
紫
よしッ……!
紫
……外ッ?
紫
と、とにかく逃げッ……
橙
なにしとんの?
紫
ビクッ
紫
あッ……(ビクビク
橙
なぁ
橙
なんで逃げるん?
紫
だってッ……
橙
トスッ
紫
ぁッ……(クラッ
橙
ギュッ
橙
……
紫
ん……(パチ
紫
ッ……!
どうしてッ……
そっか……橙くんにッ……
でもッ……
逃げなきゃッ
橙くんをッ
納得させなきゃッ……!
紫
ガチャ
紫
……
しずかにッ……!
よしッ……
いい感じッ……
橙
……
紫
ッ……!
橙
……(ニコッ
紫
ッ……?
笑った……?
なんでッ……
橙
逃げて(ニコッ
紫
ッ……!!!
逃げてッ……?
……
気づけば足が勝手に走っていた
紫
スタッ
紫
はぁッ……はぁッ……
街に出た
そうするとお城の方が騒がしい
行ってみることにした
紫
トコトコ
すごい人……
紫
あ、あの…
住民
はい?
紫
何があったんですか……?
住民
誰かが飛び降りようとしてるのよ……
紫
えッ……
住民
誰かは分からないんだけどね……
住民
しかも……王家の人しか入れないじゃない?
住民
お城は……
住民
誰も助けに行けないのよッ……
紫
そうなんですかッ……
紫
ありがとうございますッ……
住民
いえいえ……
俺も見た時遠すぎて分からなかった
人を掻き分け
前に進んだ
今はお昼だからか
警備員の人はいない
俺は、住民の人よりも前に進んだ
俺は……入れるから
そしたらすぐわかった
紫
橙くんッ……?
次回
『ヤンデレヴァンパイアに好かれました』
最終回