大森元貴side
俺たちは空き教室に向かっていた
もしかしたら涼ちゃんがいるかもしれない
涼ちゃんがいつもみたいに、笑いかけてくれるかもしれない
そんな期待を胸に抱きながら、暗い校舎の中を若井と一緒に走る
空き教室に着く頃には、二人とも息がすっかり上がっていた
omr.
wki.
二人で叫びながら空き教室のドアを開ける
でもそこに涼ちゃんの姿はなかった
カーテンの裏、机の下、ロッカーの中。 全部確認したのに涼ちゃんの姿は見当たらない
omr.
掠れたみっともない声が夜の空き教室に落ちる
若井は窓に向かって座り込んだ
外靴には藤澤って書いてあった
三年生に藤澤は涼ちゃんだけ。
だから絶対に涼ちゃんのはず
この学校の何処かに、涼ちゃんはいる
空き教室にはいなかった
だから他をあたるしかない
若井に手を伸ばした
omr.
wki.
omr.
wki.
wki.
omr.
若井の言葉にそれもそうか、と独りごちる
涼ちゃんは三年生のクラスメイトに大切にしていた髪を切られた
そんな三年生が昼間までいた場所に、涼ちゃんはいく?
行かない気がする。
omr.
wki.
omr.
じゃあ他にどこがある?と探そうとして窓の外を眺める
ここからだと、屋上も夜空も全部見えるな
そう思いながら屋上をぼんやりと見ていると、俺は見えた
屋上に。誰か居る
長身で細身のシルエット。長い髪。
間違いない、藤澤涼架だ
omr.
wki.
omr.
若井を引っ張ってまた夜の学校を走って行く
立ち入り禁止の階段を登って屋上に続くドアの前に立つ
今度こそ、涼ちゃんに会える
手汗をズボンで拭ってドアを開ける
そこには、藤澤涼架がいた
やっと会えた、会いたかった人
涼ちゃんは髪を靡かせながらこっちを振り向いた
涼ちゃんは少し泣きそうだった
omr.
泣きそうだった
今まで会えなかった分に積もった想いが溢れ出しそうだ
fjsw.
wki.
fjsw.
omr.
涼ちゃんは少し眉を下げた
fjsw.
wki.
fjsw.
涼ちゃんはそう言って、 「だから出て行って」 と静かに告げた
こんにちは✨
500いいねありがとうございます😭 感想も嬉しいです✨
この作品もいいねと感想よろしくお願いします🤲
それではまた!
コメント
4件
涼ちゃん会えましたね。。 ほんとに泣いちゃいましたやっぱもう最高です。続き待ってます🥲💗
これで死ぬとかやめてよ…せっかく会えたのに…
うわぁ、、、、、せっかく会えたのに… ちょっと嫌な予感しかしないのですけどやめてよ、、、、嫌だよ、、、死ぬとか、、、