ー公園にてー
風鈴
スー…スー…
ガサ…ガサ…
風鈴
(ん?足音…?)
不審者
ぐへへ…
不審者
そ、そんなところで寝てたら危ないよ…ぼ、僕が介護してあげるよぉ…///
風鈴
(ウッ、気持ち悪い…男にも女にも気色悪い人は必ずいるものなのね)
風鈴
(触れた瞬間蹴飛ばしてやるわ)
不審者
ぐへへへ…((スッ
男が手を伸ばす…
風鈴
(もう少し…)
零乃
おい、兄ちゃん
風鈴
ッ!?
不審者
ウッ!?な、なんだよ!!
零乃
今その子に何しようとした…?
不審者
べ、別になんもしてねぇよ!!
零乃
…((ジーーー
零乃は男の目をじっと見る…
零乃
嘘ついてんなお前、嫌いだわ
不審者
ハァ!?何言って…
バコォン!!
不審者
げぶぉああぁ!!!
ドシャアアァァ…
男は強烈な蹴り1発で気絶した
零乃
目を見りゃわかるんだよ…薄っぺらい嘘しかつけねぇ奴は嫌いだね
風鈴
(…)
風鈴
(え、今見てたけどこの人強くない!?)
風鈴
(まさか剣ノ国出身かしら?)
零乃
…
男はその場に居続ける…
風鈴
(…で、なんで離れないのこの人)
風鈴
(寝てるフリも流石に疲れてきたわよ)
風鈴
(そろそろ起きようかしら)
風鈴
ググッ))んあ〜〜よく寝たわぁ
零乃
起きたか、
風鈴
え、あなたは誰なの?
零乃
知らなくていいよ((クルッ
そう言って零乃は踵を返す…
風鈴
え、あ、ちょっとまって!!
零乃
んん?
風鈴
今食料が足りなくて…どこかの国で調達したいの!!
零乃
食料…か
風鈴
だから…!!
零乃
いいぜ、案内してやる
風鈴
え、ホントに!?ありがとう!
零乃
いや、互いに都合がいい
零乃
国ならすぐそこだ、俺もちょうど帰るとこだったしな
風鈴
なら案内してくれるかしら?
零乃
いいぜ、ついてこい
風鈴
ついた…
零乃
少し暗くなってきたな、冬場だからかな
門番
はいそこの人、通行証見して
零乃
ハイハイ………ほらよ
門番
…よし、通っていいぞ
門番
そこのお嬢ちゃんも
風鈴
うえっ!?
風鈴
(ヤッッバ、全部王宮に置いてきちゃったわよぉ〜!!)
門番
…なんだ無いのか?
風鈴
な、ないです…
門番
じゃあ通行料を払うんだ、2000円
風鈴
それも…ないです
零乃
おいおい…
門番
うーん、ないなら申し訳ないが入れられないんだ
門番
決まりなんだよ
風鈴
えっ、そ、そんなあぁ…
零乃
全く…
零乃
連れてきたのは俺だし俺が出す、それでいいか?
門番
ん?あぁ、それなら問題ない
零乃
はいよ((チャリン
門番
確かに受け取った、通っていいぞ
零乃
行くぞ
風鈴
あ、ありがとうございます!
零乃
はぁ〜〜〜…
風鈴
あの…すいませんでした
零乃
あ?いや、いいよ
零乃
邪な気持ちで国に案内した俺も悪いしな
風鈴
え、何かする気だったんですか!?
零乃
家を見ればわかる
風鈴
え、家?
零乃
着いたぞ
そして着いたのは小さな古びたお店
風鈴
あぁ〜〜〜
零乃
俺はここで食料とかを売ってるんだ、だから買ってもらうつもりだったんだよ
風鈴
でも私はお金がなかったから…
零乃
とんだ計算ミスだぜ
風鈴
すいません…
零乃
いやまぁ仕方のない事だが…
零乃
…そうだ、お前お金ないんだろ?
風鈴
え、まぁ、ないですが
零乃
ウチで働くのはどうだ?給料はちゃんと出すぞ
風鈴
え!?雇うんですか!?
風鈴
私接客できませんよ!?
零乃
いや、接客じゃないがとても大変な仕事をやってもらう
零乃
まず中に入ってくれ((ガチャ
風鈴
は、はい
中に入ると目に入るのはずらりと 並んだ様々な珍しい食材
零乃
帰ったぞー
風鈴
おぉ…
風鈴
(王宮で色んな食材を見てきたけど…)
風鈴
(ここには私が見た事ないものもいっぱいあるのね)
凛
タッタッタッ))零ぉーー!!
奥の部屋から走ってくる少女…
零乃
ただいま、飯作るから座って待っとけ
凛
はぁーい!
風鈴
え…子持ち!?
零乃
違うわ
風鈴
え、じゃあ…
零乃
後で話してやるからまずは業務内容の説明からだ
風鈴
は、はい…
カツカツカツ…
零乃
ここが食料を入れる倉庫だ
風鈴
へぇ〜色々あるんですね
零乃
ウチは食材の種類の多さを売りにしている
零乃
けど店は現状俺が一人で回してる状況だ、正直商品の補充が回っていない
零乃
そこでだ…
零乃
君に商品を取りに行って欲しい
風鈴
商品を取りに行く…買い物ですか?
零乃
違う
零乃
うちは明確に商品を出す手順がある
零乃
商品の現地調達、商品として成り立つかチェック、商品として出す
零乃
簡単な3点だ
風鈴
そうなんですね
風鈴
…って今まで一人でそれをやってたんですか!?
零乃
凛にも多少手伝ってもらったが…まぁ大体はな
風鈴
…倒れないんですか?
零乃
大丈夫だ、男だしな
風鈴
ッ…
零乃
以上だ、部屋は凛と同じ部屋にしておく
零乃
凛の部屋にベッドを敷いて寝て過ごしてくれ
風鈴
え、強制的に雇われるんですか私!?
零乃
人手が足りないんだ、勘弁してくれ
風鈴
んん〜…分かりましたよぉ…
零乃
よし、了承が取れたところで早速一つ仕事だ
風鈴
早いですねぇ
零乃
ちょうど今「赤身魚」が足りないんだ、夜の川によく出てくるからとっ捕まえてきて欲しい
風鈴
赤身魚…ホントに色々売ってるんですね
零乃
種類の多さが売りだ
風鈴
了解です。頑張ってきます!
零乃
おう、無茶すんなよ
Next time…