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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで

 

スコル

見てくれよこれ!何だと思う!?

浜辺にポツンと置かれている しなっとしている 変なモノを指し示すスコル

パーカ

えぇ…何でしょう…これ…

俺たちがマジマジと変なモノを 見ていると 横から砂浜を歩く音が近づいてくる

ジェミ

わ!パーカ!

リコ

来てたんや〜!

パーカ

はい!

スコル

森でヤンサーと一緒にいたから、連れてきた!

ヴァル

おい…パーカもヤンサーさんも忙しいんだぞ。

ヤンサー

大丈夫だよヴァル君。心配してくれてありがとうね。

ヴァル

ヤンサー

…危険なモノではなさそうだね。他に何かあったかい?

ジェミ

え〜っと…

リコ

う〜ん…

リコ

…あ。あっちの方に瓶あった!

ジェミ

え!ほんと!?それ絶対この変なモノの持ち主のやつだよ!

ヴァル

…そうとは限らないと思うが…

ヤンサー

まぁ…そうだね…リコ君、案内してくれるかい?

リコ

ええよ!こっちやで!

リコは、ずっと続く浜辺を歩く みんなも続いて歩き出す

足跡は何重にも浜辺についていった

スコル

ふと俺は、変なモノをじっと見つめる スコルに気付き、来た道を戻る

パーカ

…何か気になることでもあるんですか?

スコル

いや!そういうわけじゃないが…

スコル

…触ってみたいなーって…
…な(小声)

日頃からヴァルに怒られているのであろう…行儀悪そうにスコルは呟き そわそわしている…

パーカ

えぇ!ヤンサーさんに触らないでって言われたでしょう!?

スコル

でも危険なモノではなさそうって言ってただろ?

パーカ

う…それはそうですけども…もし、万が一何かあるかもしれないので!やめておきましょう!

ザッ…

スコル

何もないって!期待させるなよ〜パーカ〜w

ザッ…

パーカ

き!期待させてるわけではないですっ!

パーカ

俺は心配で…

ドン!!!

 

リコ

ほら!これこれ!

岩の上に置かれている瓶を指すリコ

ジェミ

わ!何が入ってたんだろうね!

ヤンサー

ヤンサー

…どこかで見たことある…この瓶…

ヴァル

ヤンサーは、収納ポケットから ハンカチを取り出し 瓶を包んで持ち上げる

そして顔を近づき、においを確認する

ヤンサー

…なるほど。

ヴァル

…?

ヤンサー

…一旦戻ろっか。この瓶は私が持っておくよ。

ジェミ

は〜い!

リコ

すごい気になるなぁ…

 

ヴァル

!?

ジェミ

ぎゃ!どうしたの?

変なモノの側で、 必死で抵抗している人を 取り押さえるスコル

俺は… スコルが取り押さえている人に 木の棒でぶっ叩かれてしまったのだ…

リコ

その人は…?

スコル

あ!こいつ??いきなりパーカの頭を後ろからどついたんだよ!危ないから取り押さえてんの!

ジェミ

ど?どついた??

リコ

叩いたってことやでジェミ…私の言葉、スコルに移ってしもてるわ…

パーカ

す、スコルさん…あまりキツく絞めないでくださいね…!?

俺は、ぶっ叩かれた場所を 超能力で痛みを和らげながら言う

ヴァル

…それにしても危険だ…研究員かもしれない

ヤンサー

私が話すよ。

ヤンサーは、側まで歩み寄る

ヤンサー

…君、漂流したのかい?

 

!!!

ヤンサーの質問にハッとして 抵抗しなくなる

ヤンサー

それとも…前からこの島にいた?

 

 

…漂流したんだ…パリリアルから出航する船から落ちて…

ヤンサー

おや、私の出身地だね。君も?

 

うん…

ヤンサー

…もう一つ質問いいかな?
この瓶は君の?

ヤンサーは持っていた瓶を見せる

 

いや、俺のじゃないけど…飲み物が無くて、うっかり飲んでしまって…

ヤンサー

そっか…飲んでどのくらい経った?

 

…どうだろう…もう1時間くらいは経った気がするよ…

ヤンサー

ヤンサー

…スコル君、
彼を解放してくれるかな。

スコル

お、おう。

スコルは がっちり固定していた腕を離し、 解放する

ヴァル

…ヤンサーさん…その瓶の中に入っていたものとは…?

ヤンサー

…私も確信ではない…もう少し調べる必要があるね。

ヤンサー

みんなは一旦戻って、ラースに報告してくれるかな?

ジェミ

分かった!

リコ

ヤンサーさん気をつけてな〜!

俺たちは、言われた通りに 家に向かうため森の中に入って行った

 

ヤンサー

君は…

ケディ

俺はケディ。パリリアルでアイドルをしてるよ。

ヤンサー

ふーん……ケディ君ね…よろしく。

ヤンサー

…君に伝えたいことがあるんだ。

ケディ

…?

ヤンサーは再度、瓶を見せる

ヤンサー

これ…特殊な飲み物かもしれないんだ。飲むと副反応を起こすかもしれない。

ケディ

え!?そんな…!俺…苦しくなるのは嫌いだ!

ヤンサー

大丈夫…私が側にいる。いつでも頼っていいからね。

ケディ

…………

 

ヴァル

ヴァルは、立ち止まって 後ろを振り返る

そして振り返った方へと歩き出す…

パーカ

…ヴァルさん!

俺は慌ててヴァルの手を掴む

ヴァル

!!

パーカ

…ヤンサーさんのことが心配なのは分かります…
ですが、ここはヤンサーさんの言う通り、戻って報告しましょう。

ヴァル

ヴァル

ここで待機してもいいか…私の心が落ち着かない。

ヴァルは不安な顔をして俺に言う

パーカ

パーカ

…分かりました。
一緒に待ちましょう。

俺たちは、茂みの中で座り 待機することにした

「「「ただいまっ!」」」

ジェミ

ラースさんいますかぁ〜!?

エアリー

あぁ!?うるさいぞ大声で叫ぶな!

エアリーがリビングから顔を出す

寝ていたのか、半分目が開いていない

リコ

あんたもやでエアリー…w

リーブ

ラースさんは多目的室でいるよ!

リーブもリビングから顔を出す

スコル

そうか!サンキュー!

スコルは多目的室へと向かった

ジェミ

あれ!パーカとヴァルがいない!

リコ

大丈夫やろ!特に問題起こさへん2人やし!

ジェミ

そうだね!報告しにいこ!

研究所別荘 ライの部屋

ライ

…ここに植物がある。そして、奥にあるのは的だ。植物を操り、的に命中させてみろ

カクターン

はい。

カクターンは右手を伸ばす

人差し指を立て、植物の茎を操る

的に向かい右手を払うと 茎が伸び、見事に的を射抜いた

ライ

初めてにしては上出来だ。

ライ

この植物はお前にやろう。これを使って練習するように。

カクターン

はい。

カクターンは植木鉢を持って 部屋を出ようとする

ライ

一つ言い忘れたことがある。

カクターン

ライ

…水やりを忘れるなよ。やりすぎは枯れる。気をつけろ。

カクターン

…承知しました。

 

部屋を出ると スターカイムが廊下の壁に もたれかかって待っていた

スターカイム

最後www

カクターン

笑うな!!我慢しろ!!(小声)

スターカイム

だってw言い忘れたこと何かと思ったらww水やりwww

カクターン

だ・か・ら!
聞こえるから!!(小声)

ガチャ…

スターカイム

ぼ!坊ちゃんん!!

ライ

手に瓶を持つライ

ライ

予定より早く出来た。

それをスターカイムに手渡し歩き出す

ライ

…確認は明日でいいぞ。
お前の超能力は大規模だからな…ここでは確認できん。本部の島で実践してもらうぞ…フハハ…!

ライは廊下の角を曲がり、姿を消した

スターカイム

カクターン

………ふwwww

カクターン

どんま〜いw

 

夕方の砂浜 空気が冷たくなり 風が徐々に吹き始める…

ケディ

…あれ?

仰向けに眠っていたケディが 風の冷たさで目が覚める

ヤンサー

おはよう、ケディ君。気を失って、数分くらい寝ていたよ。

ケディ

そうか……俺…副反応で…

ケディはゆっくりと立ち上がる

ケディ

体が…俺じゃないみたいだ。

ヤンサー

ケディ君…

ヤンサー

君はもう普通の人ではない…

ヤンサー

超能力者になったんだ。

ケディ

ヤンサー

あの飲み物は、人工的に作られた超能力薬なんだ。
誰かが浜辺に置いて行ったのを、たまたま君が飲んでしまった。

ケディ

そ、そんな…俺…どうしたら…

ヤンサー

でも大丈夫。超能力は、自分の意思でしか働かない。君が使いたくないのであれば、使わなくていい。

ケディ

ケディ

分かったよ…

ヤンサー

ヤンサー

ケディ君、一つお願いがあるんだ。

ヤンサー

言った後に言うのもなんだけど…

ヤンサー

一度だけ、私に超能力を見せてくれないか?

ケディ

!?

ケディ

無理!やり方が分からない!

ヤンサー

…念を込めて、内にあるものを吐き出すイメージでやってみて。

ケディ

でも…!君に当たったら…!怪我をしてしまうかもしれない!

ヤンサー

それなら心配ないよ。

ヤンサーは後ろに装備していた 剣を取り出す

ヤンサー

万が一大怪我をしそうになったらこれで跳ね飛ばすよ。

ケディ

ケディ

それでも俺はできない!このまま閉じ込めておいた方がマシだ!

ヤンサー

そっか…

ヤンサーは剣を抜く

そして…

ケディに向かって走り出した…!

ケディ

!?!?

「うわぁぁぁぁぁぁ!!」

チュドーーーーーン!!!

パーカ

!?

パーカ

今の音は…!?

ヴァル

行くぞパーカ…!

パーカ

はい…!

 

パーカ

!?

そこには、ただ佇むケディ その遠くでうずくまるヤンサーがいた

ヴァル

一体何が…!?

パーカ

大丈夫ですか!?

ケディ

あ………………

パーカ

(すごく怯えている…)

パーカ

!!

パーカ

(この人…さっきこんな目してたか…!?)

ヴァル

お前…!また何かしたのk

ヤンサーがヴァルに 向かって手を挙げる

ヴァル

どういうわけなのか聞き取るため 俺はヤンサーの側まで駆け寄る

パーカ

…一体何があったのですか…?

ヤンサー

…彼は瓶の中にある…人工的に作られた薬を飲み…超能力者になった…

ヴァル

!?

ヤンサー

今どんなものか…試していたんだ…

パーカ

超能力の薬…そんなものがどうして…

パーカ

まさかヤンサーさん!超能力に当たったのですか!?

ヤンサー

…まぁね……

ヤンサー

中々すごいよ…彼の超能力……当たった瞬間…心拍数が格段に上がったよ……

ヴァル

…心拍数を上げる…超能力…?

パーカ

(確かに呼吸が荒い……俺の超能力で治せるか…?)

ケディ

………あぁ……………!!

ケディは座り込んでしまう

俺はヤンサーの手を握る

パーカ

………

俺は立ち上がり、ケディに歩み寄る

ケディ

こ…!来ないでくれ!君まで当たってしまう…!!

腰が抜けて上手に後退りできない ケディの手を握る

ケディ

ひ…………!

パーカ

…大丈夫ですよ。貴方が使いたくないという思い続ければ、超能力は出てきません。

ケディ

…!

パーカ

…どんな超能力かを自分で知っておけば、防ぎ方や対処法が分かります。

パーカ

安心してください、さっき俺が症状を抑えましたので。

ケディ

ケディ

君も超能力者なのか…?

パーカ

はい…この島にいる研究員以外は、全員超能力者です。

ケディ

!!

ケディ

よかった………

安心したケディは再び気を失う

ぐちゃぐちゃになったケディを身体を 俺は支える

パーカ

(…漂流して疲れていたんだな……)

パーカ

…ヤンサーさん、楽になりましたか?

ヤンサー

ありがとう。だいぶ楽になったよ。

パーカ

よかったです…!

ヤンサー

私が担ぐよ。

パーカ

いえ!大丈夫です!
俺が担ぎますから!

ヤンサー

…大丈夫かい?

パーカ

はい!見ててくださいっ!

俺はケディを背中に乗せる

立ちあがろうとするがよろけてしまう

ヴァルが駆け寄り しっかりと支えてくれた

ヤンサー

…ありがとう。2人が来てくれなかったら今頃大変だったよ。

パーカ

いえいえ!ヴァルさんが待機すると言ってくれたおかげなんです…!

ヤンサー

そうだったのかい!

ヤンサー

…君、中々やるね♪

ヴァル

……

俯くヴァル

ヤンサー

ふふ、照れてるね。

ヴァル

!?

ヴァルはすぐに顔を上げ びっくりした表情で ヤンサーの方を見る

パーカ

あはは…!

俺たちは足跡がついた砂浜を後にして 家へと向かった…

【main】Z.island EP2

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