あの景色をもう一度

お久しぶりです！ いちご。です！ 前回の投稿から日が空いてしまい、すみません🙇🏻‍♀️💦 上手くお話が書けなかったり、なかなかモチベが上がらなかったり、 と色々ありまして... (コメントを頂けるととてもモチベが上がるので、 よければコメントしていってください...！！) 待っていてくださった方々ありがとうございました！ 今回はストーリーが思いついたので書こうと思います！ それでは、早速どうぞ！

いやだよ...

早く目覚ましてよ...

一緒に桜見ようって約束したじゃん＿＿＿。

あの時はこんなことになるなんて思いもしなかったんだ＿＿＿

遡ること一年前

僕はさっきよりも大きいため息を吐いた

僕はさとみくんのお出かけに行こうという誘いに乗ったはずだったが、 連れられて来たのは、ピンク色に染まった公園だった

そろそろ僕の我慢が限界に達し、帰ろうとした時、ある男の子が目に止まった

足を止めてる僕に気付かず、 進もうとするさとみくんを袖を小さく掴んで止めた

僕の視線の先を見て、やっとさとみくんは気付いたらしい

僕たちは、道の端で具合悪そうにうずくまっている男の子に駆け寄った

僕はさとみくんとその男の子を支えて歩きながら、公園を離れた

僕はそばにあった自動販売機でお水を買い、男の子に手渡した

男の子は十分に水分を補給して、大分体力は回復したようだった

さとみくんは用事があったようで、もう帰ってしまった

るぅとくんは急に何かを思い出したように慌て出す

この時の君の頬が公園で見たピンク色を していたように見えたのは、気のせいだったのかな

それから、僕らはよく会って、よく遊ぶようになった

そして、半年ほど前に、 るぅとくんが僕に告白してくれて、付き合うことになった

はずだったのだが...

遡ること1ヶ月前

思い返してみれば、この時の君は少し辛そうにしていたかもしれない...

デートが終わった帰り道、君は少し足がフラフラしていた

前に倒れかけた君を支えたことはできたが、僕の脳内はパニックだった

真っ白な頭をできる限り回転させてなんとか救急車を呼ぶことができた

あれからもう1ヶ月...

この1ヶ月間、君はずっとベッドに横になったままだ

毎朝君のベッドの横の椅子に座り、君の手を握る

今日は目を覚ましますように、と

君の手を握り、強く、強く願う

しかし、どんなに願っても、また君の笑顔を見ることは叶わない

もう2度と君の笑顔を見ることはないのかもしれない、と

最悪な考えが頭をよぎる

そう考えた途端、いきなりたくさんの水の粒が僕の頬を伝った

そう＿＿

君が目を覚まさなくなってしまったあの日、僕らが最後にデートしたあの日、

君は僕に言ったじゃないか＿＿

この時の君の笑顔が本当に素敵で、太陽よりも輝いて見えたんだ

あれから数ヶ月

君はまだ目を覚まさない

でも僕は信じてる

君が目を覚ますことを

だって君と約束したんだ

一緒に桜を見ようねって

もうすぐ桜が咲き始める時期になる

きっと桜が一番綺麗な時に君は目を覚ますんだろう

そして、あの笑顔で笑って、僕に言うんだ

「ころちゃん！桜見に行こう！」

そんなことを考えていたら、病院から電話が来た

電話を切った後、僕は全速力で病院に向かった

君を見た瞬間、僕の目からは大粒の涙が流れていた

ｶﾞﾊﾞｯ

気付いたら、僕は君に抱きついていた

泣いているせいか、上手く話せない

温もりを感じる

君の温もりを

ありがとう

あれから1ヶ月後

君は無事に退院することができ、今はこうして桜を見に来ている

本当に無事でよかったと心から思う

日常の「当たり前」がいつ無くなるか分からない

だから僕は「今」を幸せに生きたい

僕の隣が君でよかった＿＿

ありがとう

これから先も君の隣を歩かせてください

大好きだよ