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第十四話 たった一人で戦い続ける者達7
それからも特に
進展も見せないまま
悪魔捜索開始から
一週間が過ぎてしまった
相変わらず十字架は
バラまいているが
翌日には
無力化されているし
一部雨を止ませることにも
成功したが効果は薄く
すぐに雨が 降り出してしまう
かろうじて雨が 止んだ周辺に
悪魔はいないと わかる程度だ
きりやん
きんとき
シャークん
シャークん
シャークん
シャークんは窓の外を
見つめていて
そこから見える町にかかる
薄暗い雲を眺めていた
きんとき
きんとき
きんとき
きんとき
きんとき
きりやん
きりやん
きりやん
きんとき
きりやん
きりやんの眼鏡が
きらんと輝いて
二人をじっと見つめる
きりやん
きりやん
きりやん
シャークん
シャークん
きりやん
きりやん
シャークん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きんとき
シャークん
シャークん
シャークん
きりやん
きりやん
きりやん
やることは毎日変わらない
一部分雨を止ませて
きりやんが悪魔の気配を
探るだけだ
町に降りていつも通り
十字架をバラまいている
その最中――
シャークんの目の端に
パンダ柄の上着を着た男が 映った
シャークんはばっと
それに視線を移す
その手は宙を彷徨って
きりやんの服を掴んだ
シャークん
シャークん
シャークんが 見つめていた男は
とある店へと
入って行ってしまった
きりやん
シャークん
きりやん
シャークん
シャークん
きんときときりやんは
視線を合わせると
小さく頷いて
シャークんの案内の元
その店へとやってきた
そこは一軒家のよう にも見えるが
看板があり
占いの館と書かれていた
きりやんはその看板に触れる
きりやん
きりやん
きんとき
きりやん
シャークん
シャークん
きりやん
きりやん
きんとき
きりやん
きりやん
きりやん
きんとき
きんとき
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きんとき
きんとき
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きんとき
きんとき
シャークん
シャークん
きりやん
きりやんが そう言った瞬間――
彼は勢いよく館に注目した
きりやん
きんとき
きんとき
きりやん
ピンッ――
空気が澄んだ
なんとも言えない現象に
シャークんときんときは
何か空気が変わった――
としか感じられなかった
きりやんは館の壁に
手をついて調べ始めた
きりやん
きりやん
きりやん
きんとき
シャークん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
シャークん
きんとき
きりやん
きりやん
匙を投げたきりやんは
館に向き直る
館に手を当てると
きりやんの足元が
黄色く輝きだした
シャークん
きりやん
シャークん
きんとき
きんとき
シャークん
きりやんは館から
放たれている魔法を
解析していた
五分ほどで
すべての解析が終わって
きりやんは逆魔法の
構築を始めた
館の扉に
黄色い魔法陣が 浮かび上がって
そこに文字が刻まれていく
シャークん
初めて見る魔法に
シャークんときんときは
目を輝かせる
魔法陣全体に
文字が刻み込まれ
きりやんはその中央に
人差し指を当てた
するとその人差し指に
魔法陣が吸い込まれ
館に向かって放たれた
黄色い波紋が
呼応するように
館に広がると
雨音が弱まり
次第に空が晴れ
太陽が顔を出した
きりやん
シャークん
きんとき
きりやん
きりやん
きりやん
くるりと振り返った きりやんは
不敵に微笑んだ
きりやん
きりやん
シャークん
なぜ、と問う前に
きりやんの体が
光り輝きだして
シャークんときんときは
あまりの眩しさに 目を覆った
それと同時に
重厚な鐘の音の ようなものが
耳の奥を劈いた
シャークん
あまりの音の激しさに
シャークんは頭を抱えて
その場に蹲る
きんときの体は掻き消え
その場に精霊としての
霊体が取り残された
きりやん
――その代わり霊体には
声帯も無いため
意思の疎通も図れない
きんときはきりやんの姿を
まじまじと 見つめているだけだった
神々しく輝くきりやんは
そんな事はおかまいなしに
館に張られた
結界に触れる
バキンッ――
鉄を裂くような音が響いた
きりやん
きりやん
きりやん
きりやんは
二枚目の結界に触れると
それも先ほどと
同じような音を立てた
その後――
きりやんの体から発する
光が収まった
地面には縮こまって
蹲るシャークんが
耳を塞いでいる
空中を見れば
きんときの霊体が
ふわふわと浮いていた
きりやん
きりやん
シャークん
――頭が割れるように痛い
体中から鐘の音が
鳴り響く感覚がする
そのせいで 平衡感覚が取れない
耳をふさいでも
音が鳴り止まない
きりやん
きりやんはそんな
シャークんの様子を見て
その場に胡坐をかいた
きりやん
きりやん
きりやん
ぱんっ!
きりやんが手を叩くと
シャークんの体が
びくんと跳ねた
大量の汗をかいていた シャークんは
顔を上げて
辺りをきょろきょろと 見回す
シャークん
きりやん
きんとき
きりやんの背後には
きんときが立っていた
どうやら霊体から
実体に戻ったらしい
きりやん
きりやん
シャークん
シャークん
きんとき
きんとき
きりやん
きりやん
シャークん
きりやん
きりやん
きりやんは立ち上がって
館の中へと走っていった
シャークん
きんとき
それを追うように
シャークんときんときも
館の中へと入っていった
中に入ると
三人を待っていたのは
狐の面で目元だけ 隠した男と
黒いローブを頭まで すっぽりとかぶった人間だった
?
?
狐の面の男は
優雅に礼をして見せた
シャークんは館内を
不思議そうに見回した
シャークん
きんとき
きんとき
きんときは黒ローブを
指差して声を上げた
それに反応して
狐の面の男が顔を上げて
シャークんときんときの 姿を確認した
すると――
狐の面の男は
?
大きな口を開けて 笑い始めた
?
きりやん
きりやん
?
?
きりやんの問いに答えず
狐の面の男は笑いながら
隣に立っている 黒ローブの背を
ばしばしと叩く
黒ローブはされるがままだ
きんとき
きんとき
きりやん
きりやん
きんとき
きんとき
シャークん
シャークんが黒ローブを
じっと見据えて呟いた
ばしばしと背を
叩かれていた黒ローブは
シャークんの言葉に反応して
フードを取った
そこに現れたのは
見慣れた顔のスマイルだった