最初に戻りたい
そう思い始めたのは今年から…
去年は親友が居て
「親友」って言葉が太陽みたいにキラキラ光って見えて。
馬鹿みたい
去年
中崎沙絵香
おはようっ!華香!
山川華香
おっはー!
中崎沙絵香
そんじゃ、行くよー!
山川華香
うん!
中崎沙絵香
あっ!凛々子様!おはようございます!
山川華香
おはようございます!
笹野凛々子(いじめリーダー)
おはよう。
元気がいいわねぇ。
もし良かったらウチの新しい車に乗っていかない?
元気がいいわねぇ。
もし良かったらウチの新しい車に乗っていかない?
中崎沙絵香
ええっ!本当ですか?光栄です!
山川華香
お金持ちですものね…
光栄です。
光栄です。
笹野凛々子(いじめリーダー)
宮坂(執事の名字)、車を出してちょうだい。
宮坂
かしこまりました。
では、お乗り下さい。
では、お乗り下さい。
この時、私はまだ気付いていなかった。 華香と凛々子様に裏の顔があったなんて…
それは、今年になって気付いた。
今年になってからある日の放課後のこと
私は1人で帰っていて、途中で忘れ物に気が付き、学校へ戻った。
廊下を歩いていると、どこからか喋り声が聞こえた。
声の方に行くと、そこは私の教室だった。
笹野凛々子(いじめリーダー)
華香ってさ、去年沙絵香と仲良かったわよね?
山川華香
え?やっぱりぃ、そう見えますかぁ?
笹野凛々子(いじめリーダー)
ええ。
山川華香
私ぃ、こう見えてぇ、沙絵香のこと大っ嫌いなんですよぉ!
華香は去年と違ってぶりっ子になっていた。
私とクラス違うのに 私の教室で私の悪口言ってたなんて…
笹野凛々子(いじめリーダー)
ならちょうどいいわ。
私、沙絵香をいじめようと思っていたのよ。どう?成功したら1ヶ月1万円よ。一緒にやらない?
私、沙絵香をいじめようと思っていたのよ。どう?成功したら1ヶ月1万円よ。一緒にやらない?
山川華香
いっ!1万円…!やりますよ!絶対に!
嘘でしょ… 悪い夢だ。 私はその場から立ち去ることにした。
次の日の昼休み 私は教室にいた。
山川華香
あっ!沙絵香!ちょうどいいや!数学の教科書貸してくんない?
中崎沙絵香
い、いいよ。はい。汚さないでね。
山川華香
分かってるよー
じゃ、また!
じゃ、また!
もういじめは始まっていた。 この時から……