TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

srrさん誕生日記念!

一覧ページ

「srrさん誕生日記念!」のメインビジュアル

srrさん誕生日記念!

1 - サプライズスピーチドッキリ!

♥

150

2022年11月03日

シェアするシェアする
報告する

〜真冬 side〜

とある初冬……

真冬

(……一体これはどう言う状況なんだろう)

ここは学校の会議室

普段は先生しか使わない部屋に、 僕と彼方先輩、そして大人が多数いた

事の発端は、1週間前……

そらる

『ここのMIXこれでいい?』

まふまふ

んーと……。

まふまふ

……はいっ、大丈夫です

いつも通り通話を繋いで、 作業をしていたボクら

そらる

『……あ、そうだ。お前に話しときたいことがあるんだけど』

まふまふ

えっ?

話しておきたいこと?

そらる

『今度うちの高校にテレビ取材が来るんだけどさ』

まふまふ

へぇ、テレビ……

そらる

『生徒会長として出ることになってんだけど、お前も友人枠で出てくれない?』

まふまふ

あぁ、はい。そう言うことならぜんぜ……。

まふまふ

……えっ、出る??

そらる

『お、マジ? ありがと。スタッフさんに連絡しとく』

まふまふ

いや、ちょっ! ボクいいなんて一言も……!

そらる

『じゃあ来週だから。詳細はまた今度話す』

まふまふ

え、えぇ!?

そらる

『そろそろオレ落ちるわ。じゃっ』

まふまふ

は!?

ティロンッ

まふまふ

・・・。

まふまふ

は!? 何あのはんぺん!?

……ってことがあって、ほぼ強制的に 出ることになってしまった

この周りにいる人達は、 テレビのスタッフさん

で、何の番組かと言うと……

スタッフ

じゃあ、そろそろカメラ回しまーす!

スタッフ

さっきの段取り通りによろしくっ!

彼方

分かりました

真冬

はい……

真冬

(相変わらず王子だな先輩……)

僕らの前にカメラが設置されて、 カンペの人もその近くに陣取る

スタッフ

では行きまーす!

スタッフ

3、2、1……

彼方

こんにちは。椛高校生徒会長、2年の一ノ瀬彼方と、

真冬

後輩の相川真冬です

カメラに向かって、 それぞれ自己紹介をする

スタッフ

2人は好きな芸能人の方はいますか?

真冬

(えっ、好きな芸能人!?)

彼方

僕は菅○将暉さんですね

真冬

(えっ、そらるさん今自分のこと“僕”って言った……!?)

らしくなさすぎて、びっくりして 目を見開きそうになる

彼方

俳優もしていながら歌手活動もしていて、その両立できているところを尊敬しています

真冬

(あ、出た、王子スマイル)

っていうかこれ、絶対事前に 考えた答えだろうな……

真冬

(じゃないとこの人、こんなこと言わないし……)

スタッフ

相川君は?

真冬

僕は〜……

どうしよう、テレビなんて最近ほぼ 見ないし、全然思い浮かばない……!

彼方

たしか前に本○奏多さんの話してなかった?

真冬

(ほんごう……?)

真冬

(……あっ、そうだ!)

真冬

はいっ、若いのに演技力がすごく高くて、ドラマ見た時に印象に残ってて

スタッフ

あ〜、なるほどね〜

前にチラッとドラマを見た時、 印象に残ってた人

真冬

(姉さんと母さんが、すごいねって言ってた人で……)

覚えててよかったし、 彼方先輩の助け舟も助かった……!

スタッフ

では、今回の企画への意気込みを!

真冬

(最後は意気込み……!)

彼方

ドッキリをするのは初めてで緊張しますけど、折角の機会なので、楽しんで頑張りたいと思います

真冬

僕は大勢の前に立つのは慣れてないので、失敗しないように頑張りたいです……!

まふまふ

ってわけで、今回の企画の内容を、僕に代わってボクらが説明します!

真冬

本当は嫌だったんですけどね……

そらる

おい、素出てるぞ

まふまふ

あ、すみませんつい本音が

そらる

いや、悪かったって……

まふまふ

っていうか、なんでボクのこと誘ったんですか?

そらる

1人で出るのが嫌だったから、もう1人友達も一緒に出させてくれるならってスタッフさんに言った

まふまふ

だからって、もっと他に向いてる人いませんでした!?

まふまふ

ほら、天ちゃんとか96ちゃんとか……

そらる

まふまふがやるから面白いんだろ

まふまふ

なんで!?

まふまふ

……さて、気を取り直して……

そらる

今回オレらがやっていくのは、某ドッキリ番組のドッキリ

まふまふ

題して、サプライズスピーチドッキリ!

まふまふ

内容を簡単に説明すると……

まふまふ

まず、学校って全校集会とかあるじゃないですか

そらる

俺がよく生徒会長として出るやつね

まふまふ

そうそう。そこでほら、夏休み前とかだと、先生とか生徒の代表の人が話したりもするわけです

そらる

あ〜、夏休みの目標的な?

まふまふ

はい!

まふまふ

そのスピーチを、ボクらがするわけなんですけど……

まふまふ

このドッキリでは、壇上に上がった際にするスピーチを、全て芸人さんに考えてもらいます!

そらる

なるほど

まふまふ

そしたら……前例を出すと、真面目な生徒会長が、とんでもない独裁者になったり……

そらる

うわ、イタい……

まふまふ

お堅い先生がキャラ大崩壊して、場がカオスになったり……

そらる

うっわ……

まふまふ

見るのはすっごい面白いですけど、やる側となると話は別ですよね

そらる

……オレらどうなるんだろ

まふまふ

それはスピーチを書く芸人さんに聞いてください

まふまふ

ちなみに、今回ボクらは普通の集会でやります

そらる

本番がある時期的にも11月の頭だし、特に何もないもんな

まふまふ

(何もないわけじゃないんですけどね〜……)

まふまふ

それで、普段のこのドッキリでは、生徒と先生のスピーチを、それぞれ別の芸人さんが考えて、どちらが笑いを取れるか?みたいな感じなんですけど、

そらる

今回は違うの?

まふまふ

違うのって、そらるさんの方が分かってますよね……?

そらる

まぁスタッフさんから話聞いてるし

まふまふ

じゃあちょっとは説明手伝ってくださいよ!?

そらる

はいはい……

そらる

今回は、オレたちのスピーチを同じ人に考えてもらって、一つの舞台みたいにしていくらしい

まふまふ

いつの間にか集会どころじゃなくなったりしそう……

そらる

これ知ってるのはオレらとスタッフさんくらいだからな

まふまふ

え、先生は?

そらる

ごく少数しか知らないってさ

まふまふ

う、うそ……

まふまふ

じゃあ、万一滑った場合、先生にヤバいやつ扱いされることもなきにしもあらずってことですか……?

そらる

まぁ、あるかもね

まふまふ

あるかもね!?

そらる

あ、そういや作者から伝言預かってたんだ

まふまふ

伝言?

そらる

「芸人でもなんでもない私が考えた内容なので、面白さとかじゃなく2人のキャラ崩壊具合を楽しんでください!」……だってさ

まふまふ

作者しれっと保身してません?

そらる

まぁ内容面白くないのは当たり前だろ

まふまふ

そらるさん辛辣……w

そらる

じゃ、本編どうぞ

……というわけです

真冬

(上手くできる気がしない……)

ちなみに今日は、前の撮影から数日後

芸人さんと、スピーチ原稿という名の 台本の読み合わせをするらしい

真冬

(僕らの演技力が試されるわけだけど……)

……あれ、彼方先輩って普段は 王子を演じてるし、演技って結構 得意分野なのでは?

芸人さん

えー、今回のコンセプトですが、まず一ノ瀬君は……。

芸人さん

俺様系に豹変してもらいます

彼方

俺様系……?

芸人さん

そうそう。最初は普通に話し始めて、途中で一気に俺様系へと豹変する

真冬

(ん……?)

真冬

(これつまり、彼方先輩は素を出せってことでは……?)

芸人さん

それで相川君は、この学校の……詳しく言うと、生徒会長への反逆者

真冬

は、反逆……!?

え、彼方先輩に逆らえってこと!?

真冬

(僕勝ち目ないんじゃ……)

芸人さん

ストーリーとしては……。

芸人さん

学校で人気と権力を兼ね備えた一ノ瀬君を妬んで、打倒生徒会長を狙い、あわよくば学校の支配を企む陰の反逆者の相川君。

芸人さん

でも一ノ瀬君にも裏があって、普段の笑顔の裏では、この学校を自分の好きなように支配しようとしていた。

芸人さん

あ、ちなみに相川君は、一ノ瀬君の裏の顔を知ってる設定ね

真冬

あっハイ……

とんでもなく壮大な ストーリーすぎる……

芸人さん

そんな中やって来たこの特別な集会。そこでは生徒会長のスピーチとは別に、生徒代表のスピーチの場もある。

芸人さん

相川君はそこで仕掛けて、現生徒会長の裏の顔を暴露し、自分こそ生徒会長に相応しいとアピールするのであった……

かなり壮大で長そうだったけど、 ストーリーだけなら、ちょっと 面白そうなんだよなぁ……w

芸人さん

……というわけで、2人に台本を用意して来ました!

もう原稿じゃなくて 台本って言っちゃった……w

渡された冊子を見ると、表紙に、 『サプライズスピーチ台本 相川』 と書かれていた

パラパラとページを捲りながら、 軽く内容を見てみる

真冬

「この学校の頂点に相応しいのはお前じゃない。この俺だ!」

彼方

「はぁ?? 誰がお前なんかについていくかよ。相応しいのは俺だ、そうだろ?」

真冬

え、えぇ……w

僕、先輩をお前呼び しなきゃいけないの……?

しかも一人称“俺”だし……w

彼方

おお……w

先輩も中身を見たらしく、困惑してる

真冬

(この台本、失敗したら2人ともすごい大ヤケドを負うんじゃ……w)

芸人さん

じゃあ、相川君から台本読みしていこうか

真冬

あ、はっ、はい!

僕から……上手くできるかな……?

芸人さん

相川君にはね〜、裏の顔になる時に、そのメガネを外して欲しいんだよね

真冬

メガネですか?

たしかに、いつも 青縁メガネをしてるけど

芸人さん

そうそう。あ、取ったら何も見えなくなるとかだったら取らなくてもいいんだけど

真冬

そこまでじゃないので大丈夫ですよ

芸人さん

良かった。じゃあ、その場面をちょっとやってみて欲しくてね。

芸人さん

台本の○○ページの……この行あたりで外して欲しいんだけど

真冬

ここから……

台本を捲って、 該当するページを確認する

芸人さん

外し方も指定したいんだけど……。

芸人さん

まず、とにかくカッコつけて、片手で外してほしい

真冬

は、はあ……w

芸人さん

外す直前に目を瞑って、外した後目を開けたら、人が変わったと思うくらい違う雰囲気の顔をする

よ、要望が多いっ……!

芸人さん

試しに一回やってみてもらえる?

真冬

はい

真冬

(えっと、まず外す前に目を閉じて……)

真冬

……

真冬

(外してからは、いつもの雰囲気とは違う顔……!)

カメラに向かって、 一通りの流れをやってみる

真冬

……ど、どうですか?

芸人さん

上手い上手い! 相川君演技力高いね〜

ほ、褒めてもらえた……!

漫画とかアニメのキャラを イメージしてやってみたけど、 それでよかったみたい

……こんなこと言ったらオタクって バレちゃうし、流石に言わないけど

芸人さん

っていうか、一ノ瀬君は前見た時思ったけど、相川君も美人だね〜

真冬

え、美人……?

彼方

そうですか?w

先輩、そこは否定しましょうよ……

芸人さん

うんうん。2人ならイケメン俳優っぽくて絵になりそう

そんなふうに褒められたことないし、 なんかちょっと照れる……

芸人さん

あ、いっそ2人とも女装しちゃう?w

真冬

へっ?

彼方

は?

芸人さん

いや冗談冗談w

芸人さん

流石にもう台本に組み込めないからねw

彼方

あ〜、ですよね?w

先輩の圧がすごい……

真冬

(それにさっき、びっくりして一瞬素が出てたような……w)

芸人さん

じゃあ次、一ノ瀬君いこうか

彼方

はい

真冬

(お、先輩の番!)

ここはしっかりヤケドを 負ってほしいところ

芸人さん

○○ページの、『はぁ?』をやってみてほしいんだよね

あ、僕がさっきチラッと見たところだ

彼方

えっと……どんな感じでですか?

真冬

(絶対分からないフリしてるでしょ先輩……)

芸人さん

思いっきり人を馬鹿にしたような、イラつかせるような声色で、ちょっと笑い混じりな感じ?

つまり、反逆者の僕がやってることが馬鹿馬鹿しくて笑っちゃうぜ〜、的な ノリの「はぁ?」ってこと?

彼方

あー、あー……

真冬

(声のチューニングから入るんだ)

彼方

……「はぁ??」

彼方

ど、どうですか……?

いつものキャラから王子モードに なった時の彼方先輩です

芸人さん

えっ、予想以上に上手い! 2人とも演技力すごいね!

芸人さん

じゃあその調子で……

とうとう来てしまった 本番の集会の日

直前まで台本をチェックして、 2人で何回も予行練習を重ねた

誰にもバレないように、 昼休みは毎日屋上に行って練習したし

ちなみに、お互いの家族にも 友達にも、誰にもバレていない

彼方

そっち大丈夫そう?

真冬

どちらかと言うと、大勢の前に立つのがちょっと不安で……

彼方

吹っ切れて役に入り込めば意外と平気だよ。

彼方

俺もそうだった

最後の一言の説得力がすごい

王子キャラに入り込めば何も怖い ものはなかったってことなのかな

真冬

(前例があるなら、大丈夫かな……w)

スタッフ

2人とも、もうすぐ本番だけどどう?

あ、スタッフさん

彼方

いつもより緊張しますけど、しっかり2人で練習したので、成功させたいですね

真冬

僕も、せっかくなので楽しみたいです

もうすぐ本番が始まる……!!

司会

……生徒代表スピーチ、1年相川真冬さん

真冬

はい

あっという間に、ドッキリの スタートである僕の番が回ってきた

真冬

(落ち着いて、練習通りに……!)

真冬

(役に入り込む……いや、もういっそ吹っ切れよう!!)

覚悟を決めて、ステージに上がる

真冬

生徒代表、相川真冬です

僕……じゃなくて俺は、 反逆者の相川真冬だ……!!

真冬

僕は、これまでの学校生活において、大切にしてきたことが3つあります。

真冬

1つ目は、何事も計画を立て、課題や普段の生活をこなすこと。

真冬

2つ目は、周囲をよく観察し、自分の置かれている状況を即座に把握すること。

真冬

そして3つ目は、その把握した直後、自分が何をするべきかを考え、行動に移すことです

……今更だけど、言ってること 厨二すぎるよね僕……

真冬

実を言うと、これら3つのことは、全て、僕のとある目的に繋がっています

ここまでは優等生らしく、 少し笑顔もありながら

だけど、ここから……!

真冬

それは……

目を閉じて、つけていたメガネを外す

真冬

現生徒会長、一ノ瀬彼方を潰すことです

一気に表情を変えて、鋭い眼差しで この体育館にいる人全員を見る

ざわっ……

い、今あっちから、 「あいつ何言ってんの?」 って聞こえた……!

真冬

(たしかに、先輩に喧嘩売るってことは、全校生徒を敵に回すのとほぼ同じなんだよね……)

うぅ、怯むな僕!

いや、俺っ!!

真冬

僕は全て知っているんですよ。あの王子とも呼ばれている、生徒会長の裏の顔を

そう、俺は全て知っているッ!

……流石に、入り込みすぎかな……w

真冬

僕は、そんな奴に支配されているこの学校を変えたい。

真冬

あの笑顔に騙されている生徒のみんなへ、このことをずっとずっと言いたかった。

真冬

今まで仲良くしてきたけれど、それは相手の懐に付け込み、あの笑顔の仮面を外させる為にしていた事に過ぎない

ここまで、間違えたり噛んだりせず 進められてる

このまま、最後まで……!

真冬

敵を欺くにはまず味方から、と言うでしょう。

真冬

僕……いや、俺も、あの生徒会長と同じように、みんなにも、先生方にも、もちろん会長にも、偽の仮面を被って接してきた。

真冬

……まぁ、そうすぐに信用出来る話でもないでしょう。

真冬

それならまず、俺が打倒生徒会長を計画した理由について話します

俺がこれを計画した理由は……!

真冬

俺はただの一般生徒。権力も力も何もない、無力な存在。……俺は、それが嫌だった。

真冬

この世の人々は皆平等だ。一度は社会の授業で聞いたであろう、キリスト教の教えです。

真冬

俺は、この教えがとても素晴らしいと思いました。

真冬

権力という概念のない、みんなが平等でいられるという世界。……これ、本当に素晴らしいと思いません?

真冬

俺は、イジメも差別もカーストも、全部嫌いだ。

真冬

いじめる人、いじめられる人、見た目や性別、人生の長さ、カースト上位、下位など……。

真冬

みんな同じ“人間”という一括りの動物なのに、どうしてそこまで事細かに分けようとするのか、到底俺には理解ができない

……それは僕も思うけど、 どうして人間はこんなに格付け しようとしたがるんだろうね……

真冬

この学校も、生徒には、一般生徒、生徒会役員、その他部活や委員会の役職。

真冬

先生には、校長、副校長、教頭先生、それに含まれないその他の先生方など、様々な形で仕分けられている

これはランクっていうより、学校を まとめる上で大事な役割だと思うけど

真冬

どうして俺達は、それを平然と受け入れてしまっている? 上の奴らに見下されているのに、悔しくはないのか?

俺は悔しいぞぉっ!!!

真冬

俺は悔しい。虫唾が走るほど悔しくてたまらない。耐えられない!

真冬

だから俺は、この学校を変える。俺が変えて、みんなを平等にするんだ

ここまで来たら、最後の締めを……

真冬

……とまぁ、俺の話はここまでです。さぁ、次は生徒会長の番ですよ。

真冬

そんなくだらない演技なんてやめて、その仮面を取って仕舞えばいいんじゃないですか?

舞台下にいる彼方先輩に そう言ってから、台に置いていた メガネだけ持って、舞台裏にはけた

真冬

(よ、よし、乗り切ったぁ……!)

スタッフ

相川君お疲れ様!

あ、毎度お馴染みスタッフさん……!

真冬

お疲れ様ですっ

スタッフ

すごいよ相川君、元々上手かったけど、この1週間でもっと演技が上手くなったね

真冬

ありがとうございます。でも、まだ出番は終わってないので、気は抜けないですっ

スタッフ

そうだね、残りも頑張って!

真冬

はいっ!

カメラに向かって受け答えをして、 彼方先輩を見守る

スタッフ

(普段はほわほわしてて可愛いのに、スイッチ入ると突然雰囲気変わるなぁ……)

司会

で、では次に、生徒会長、一ノ瀬彼方さん、お願いします……

司会の人が、困惑しつつ プログラムを進めてくれる

真冬

(なんか、申し訳ないな……w)

彼方

……

特に返事はせず、 壇上に上がっていった先輩

ここから、彼方先輩の番だ……!

彼方

……生徒会長、2年一ノ瀬彼方です

ニコニコ笑顔の、いつもの会長

だけど、ワイシャツの一番上の ボタンを開けていたりと、らしくない

実はこれも、台本の中に あったことなんだよね

真冬

(しかも、先輩はここから……)

彼方

生徒の皆さんには、是非充実した夏休みを送ってほしいと思っています。

彼方

課題は計画的に進め、最終日に追われてしまうことのないように。

彼方

せっかくの長期休暇ですから、友達と遊んだり、親の実家へ帰省する人もいるでしょう。

彼方

その全てを楽しんで、良い思い出を作ってください

豹変……というか、 本性を現すのはもうすぐ……!

彼方

また、3年生の先輩方は、年明けに受験が控えていますよね。

彼方

今年の夏は、例年に比べとても暑いです。

彼方

勉強も頑張りつつ、暑さに負け、体調を崩さないよう、しっかり休憩も、……

彼方

…………。

彼方

ふっ、たしかにくだらねぇな

裏の顔を現しながら、ブレザーの 前ボタンを開けて、ネクタイを 緩めた彼方先輩

真冬

(来た、いつもの先輩!!)

彼方

あぁそうだよ、あいつの言ってた通りだ。俺はあんな王子様キャラなんかじゃねぇ。

彼方

…まぁ、それにまんまと騙されてた方が悪いけどな??w

態度悪く台に頬杖をついて、 完全に庶民を見下した王の顔に なったそらるさん

……心なしか、ちょっと 伸び伸びしているように見えるのは 気のせいだろうか

彼方

まず、現実にあんな奴がいるわけねぇだろ。

彼方

ほんとお前らは夢見すぎ……いや、少女漫画の読みすぎか?w

真冬

(僕はこんな人に楯突こうとしてたのか……w)

彼方

俺に楯突いたところで、誰も俺には勝てない。生徒会長なら、お前らを退学にもできるの知ってるか?

彼方

俺の気分次第で、そうすることもできるんだよ。今まで築き上げてきた信頼さえあれば、そいつは悪い奴だって、テメェらは信じて疑わない。

彼方

……と、ついさっきまではそうだった

僕が色々バラして、正体を現した から、ここは過去形だ

彼方

なのに、お前ときたら……。まぁいい、せっかくだし、俺が生徒会長になりたかった理由を話してやるよ

一瞬こっちに目を向けつつ、 ひたすら上から目線で話す先輩

……演技だと分かってると、 ちょっとイラッとくるものがある

彼方

まず俺は、昔から周りの人間より上にいる存在だった。

彼方

つまり、スクールカースト上位……いや、天辺だな。

彼方

結局お前らが見てるのは、俺のこの“顔”なんだろうけど

とうとうマイクを手に持って、 自分語りを始めた

“顔”の部分を強調して 言ったところに、若干の ナルシスト味を感じる

彼方

けど顔だろうが何だろうが、俺はそれに、一種の快感を覚えるようになった。

彼方

人を従え、自分の思いのままにする。……お前らは知らないだろうけど、これが最っ高なんだよ

真冬

(セリフは元の台本通りなのに、それ以上に狂ってるように見える……)

彼方

そこで中学の時、俺はこんなことを考えた。

彼方

学校という大規模なモノを、この俺が支配してしまえたら、どんなに最高か……ってな

真冬

(からの悪い笑い!)

真冬

(……って、いつの間にか僕まで楽しんでた……w)

彼方

その為に俺は、自分を偽り、お前らが好き勝手に呼んでいた“王子様”の通りに生きた。

彼方

その結果、今まで前例のない、2年生で生徒会長の座を掴み取るっていう偉業をも果たしたってわけだよ

それを自分で言っちゃうのが またイタいんだよなぁ……w

彼方

センセーも3年のセンパイも、よくこんな俺のこと信用したもんだよ。

彼方

ま、それは、中学から作ってきた土台のおかげだよ。

彼方

そのおかげで、俺の人生計画は完璧に進んでいった。

彼方

……なのに、俺が長年かけて積み上げてきたものを、たった今、お前が壊しやがったんだよ、相川真冬

め、めちゃくちゃ こっち睨んできた……!!

っていうかこれ本当に演技!? 実は本当に影の支配者だった とかじゃないよね!?

真冬

(どっちにしろ怖っ……!!)

彼方

結局のところお前は、俺の地位が羨ましいだけなんだろ?

彼方

全生徒、全教師を思うままにさせられるこの俺が。

彼方

支配された学校を変えたい? みんな平等だぁ?

彼方

馬鹿も休み休み言えよ。

彼方

お前は無力な自分が嫌いなんじゃない。自分より力を持っている存在が嫌いだ。違うか??

そ、そんなことッ……!!

彼方

みんながみんな平等なら、俺が出した問いに答える権利がお前にはあるはずだ。

彼方

ほら、ここまで上がってこいよ。答えられるんだろ??

真冬

(来た、僕の2回目の出番……!!)

……って、ちょっと待って

真冬

(や、ヤバい……)

セリフド忘れした……!!

真冬

(ど、どうしよう……!?)

真冬

(……こ、こうなったら、もうその場の雰囲気と勢いでっ!!)

真冬

……“平等”と“権利”を履き違えるな。あんたが今していることは、力による強制だ。

真冬

俺には、答えるか答えない、このどちらかを選ぶ選択権が前提としてある。

再び舞台に出ながら、即興で考えた それっぽいセリフを言う

真冬

(多分、こんな雰囲気のセリフだったような……)

真冬

(つ、つまり、これはアドリブだっ!!)

……ごめんなさい彼方先輩、 この先どうにか繋げて……!!

彼方

……?

彼方

……へぇ、なるほどな。そうなると、俺が“平等”を理解するのは無理だ。

彼方

お前の言っていることを、全く以て正しいと思えない

あっちもアドリブで対応してきた!?

真冬

(こんなセリフ、台本になかっただろうし……!)

さ、作詞家のボクと口喧嘩すると そっちに勝ち目ないですよっ!!

真冬

(い、いっつも数少ない姉弟喧嘩で姉さんのこと負かしてるしっ……。)

真冬

(……っなんか、張り合う規模がちっちゃい!!)

あのアドリブから大体1分後

……未だに、アドリブ合戦が 続いている僕らなわけですが……w

真冬

(もしかして、あっちも台本忘れてる……?)

いや、流石にそんなことは ないよねぇ……?w

だって、腐っても生徒会長だし……w

真冬

(あ、でも、)

真冬

この学園の頂点に相応しいのは、あんたじゃない。この俺だ!!

彼方

はぁ?? 誰がお前なんかに着いていくかよ。相応しいのは俺だ、そうだろ?

……の流れは、何故か完璧にできた

真冬

っ、俺だって……!!

真冬

(ヤバい、そろそろ言うことなくなってきた……!)

真夏

真冬っ!!

真冬

っ!?

え……こ、この声、まさか姉さん!?

あ、みんなが床に座ってる中、 1人だけ立ち上がってる 僕に似た人が……!!

真冬

(そりゃそうだよね、弟が急にこんな変なこと言い出したら……w)

逆に、よくここまで何も言わずに 耐えてくれたと思う

ただ、姉さんならこれを 止めに来かねない

そしたら、企画倒れに……

真冬

(いや、それは流石にまずい!!)

これ、企画は企画でも テレビの企画だよ!?

真夏

なんでそんなこと言い出すの!? 今までそんなこと全く言ってこなかったじゃない!

真夏

それに、真冬はそんな性格じゃ……!

彼方先輩の方は否定しないんだ……w

真冬

(って、こっちに上がってきた!?)

真冬

(これどうするべき……!?)

彼方

(え、これどうすんの??)

助けを求めて、 チラッと彼方先輩に視線をやる

彼方

……

……すると、サッと視線を逸らされた

真冬

(は!? 何このはんぺん!?)

こ、こうなったら大人に……!

真冬

(……って、ん? なんかカンペが……)

舞台裏にいるカンペの人の 持っている紙を、よく見てみる

カンペ

そのまま続けて!

真冬

なっ……w

彼方

きっつ……w

思わず、2人してボソッと 呟いてしまった

テレビの世界って、 どんだけ恐ろしいの……!?

……よ、よし、こうなったらいっそ、 ヤケになって最後まで!!

今までだって、後半はほとんど アドリブで来れたじゃないか!!

真冬

(僕らなら……。)

真冬

(……た、多分きっといける!)

真冬

ごめん姉さん、今まで騙してて。

真冬

だけど、もう後には引けないんだよ。……この限られたチャンスで、決着をつけないと

本当に、そろそろ決着をつけないと、 僕らももう持たない……w

真夏

真冬っ……!

真冬

(うっ……こ、心が痛い……!)

彼方

1人の信用を失った時点で、お前はもう負けだよ。

彼方

ほら、双子で仲良くここから降りろよ。居ていいのは俺だけ、ここは俺のテリトリーだ

そらるさーん、“テリトリー”とか、 流石に厨二が過ぎますよ〜……

彼方

それとも、ここで公開処刑されたいか?

真夏

処刑っ……!?

真冬

(なんでまたそんな物騒な……。)

真冬

(……いや、まさか先輩……)

真冬

っ……もう終わりにしよう

もうお互い命削り始めてるし、 色んな意味で終わりにしましょ……w

彼方

……そうだな、もう終わらせるか

そう言った彼方先輩が、ブレザーの ポケットから、折りたたみ式の ナイフを取り出した

真冬

なっ……!?

真夏

っ!? か、会長、それ……!?

……ごめん姉さん、顔面蒼白に なってるとこ悪いけど、 僕この後一旦死にます……w

彼方

お前は俺にとって邪魔な存在。のうのうと生きてもらっちゃ困るんだよ

一歩一歩、先輩が僕に歩み寄ってくる

真冬

……ゔっ……!?

かと思ったら、僕のお腹に、 ナイフの刃が刺さ……

……るなんて、トンデモ展開に なるわけではなく

これはなんちゃってナイフだから、 刺そうとしても柄の内側に 刃の部分が引っ込むだけ

真冬

(しかも、僕のブレザーの裏側には血糊袋が仕掛けられてて……)

この血糊袋は圧に弱くて、 圧をかければ簡単に破裂して、 中身がブシャーッと出てくる仕様

あ、ちなみにこのブレザーは、 学校側に借りてるもので、さっき裏に はけた時、こっそり着替えたんだ

流石に私物のままでやったら、 クリーニングとか大変なことに なるからね……w

真夏

あ……あ……!!

血糊がついて血塗れになった なんちゃってナイフを抜かれた後、 力無く倒れた僕

……倒れた時打った頭が、地味に痛い

周りの反応が気になって、 薄めを開けて周りを見てみた

生徒

え……?

生徒

な、何が起きて……

生徒

は……?

何も知らないみんなが、生徒会長の 狂気に、只々呆然としていた

真冬

(……あ、狂気と凶器をかけてみました……なんちゃって……w)

ふと、視界の端にカンペが映る

カンペ

彼方くんこっちにはけて!

え、彼方先輩だけ? 僕は??

真冬

(も、もしかして僕、見捨てられた……?)

……って、そうだ、 僕今死んでるんだった……w

彼方

……。

彼方

じゃあな。これに懲りたら、来世は二度と変な気起こすんじゃねぇぞ

え、来世でも僕ら巡り逢える前提?

真冬

(そう言うとこ好きですっ……!)

先輩がはけていくのと同時に、 舞台の幕が閉じていく

や、やっと終わった……?

真夏

ま、まふっ、まふゆ〜……!!

真冬

(……僕、いつまで死体のふりしてたら良いの……?w)

彼方

真冬、起きろ。もう終わってる

って、彼方先輩直々に 起こしに来てくれた

真夏

っ!!

真夏

これ以上この子に何する気ですか!?

彼方

え?

彼方

あ〜……w

彼方

……真冬、とりあえず起きて

真冬

……

……ちょっとこの光景面白いから、 まだしばらく見てたい気分……w

彼方

おい、まふ……

真夏

真冬に近づかないでください!!

彼方

いやそうじゃなくて……w

真夏

真冬はもう……!

彼方

ちょっ、お願いだから……

……姉さんに押されてる彼方先輩が こんなに面白いとは

彼方

……。

彼方

……おい、良い加減起きろ

真冬

ぐえっ

真冬

ちょっ、乗らないでくださいよ!

彼方

絶対お前面白がってただろ

真冬

だってそりゃあ……w

真夏

え……? ま、真冬、生きて……?

真夏

って、いうか……え……??

あ、姉さんのこと忘れてた……w

真冬

(全体のエンドは、これでよかったんだけど……)

まさかの姉さんが 乱入して来ちゃったからなぁ……w

真冬

えーっと……w

彼方

とりあえずこっち。スタッフさん達待ってるから

真冬

はい。あ、姉さんもこっち

姉さんを連れつつ先輩について 行くと、舞台裏でスタッフさん達が 待ってくれていた

……いや違う、アドリブ合戦の末に 部外者が乱入してきたものの 僕らを見捨てた大人達だ

スタッフ

おつかれ〜w

スタッフ

いや〜、2人ともすごかったね!

真冬

あはは……w

彼方

どうも……w

もう僕らは失笑するしかない……w

スタッフ

今は、○○さんが外に出てネタバラシしてくれててて、この後2人にも出てもらうんだけど……

あ、もうネタバラシしてくれてるんだ

スタッフ

……ところで、君は?

真冬

あ〜、僕の双子の姉です……w

真夏

ど、どうも……?

真夏

……え、真冬、生きてるの……?

真冬

うん、これ血糊だし、さっきのナイフもおもちゃだし……

真夏

……よ……

真冬

よ……?

真夏

よかったぁっ!!

真冬

うわっ!?

勢いよく抱きつかれそうになるのを、 間一髪で躱す

真冬

ね、姉さん、血糊付いちゃうから!

真夏

えっ? あ、ご、ごめん!

スタッフ

あ〜なるほど、相川君のお姉さんだったんだねw

真夏

は、はい、双子の姉の真夏です。あの、これって……?

相変わらず、ちゃんとする ところはしてくれる

スタッフ

それはこの後話すから、せっかくだしお姉さんも一緒に出ちゃおうか!

真夏

わっ、私もですか!?

彼方

たしかに、その方が手っ取り早いですね

スタッフ

うん。とりあえず相川君は、ブレザーだけ着替えてもらって、ここで2人と待機してて

真冬

分かりましたっ

……と、言うわけで

今は芸人さんが舞台に上がって、 絶賛ネタバラシ中

そして、場の空気を和ませて くれている真っ只中

芸人さん

じゃあそろそろ、今回の主役に登場してもらおうか!

芸人さん

一ノ瀬君と相川君!

さっきの空気とは一変、 拍手の中、舞台に呼ばれる

スタッフさんにそれぞれマイクを 渡されて、それを持って舞台に出た

芸人さん

そういえば、君は?

真冬

僕の双子の姉ですw

芸人さん

あ〜、そうだったの!w

芸人さん

ごめんねお姉さん、びっくりさせちゃってw

真夏

い、いえ! 私こそ乱入しちゃってすみませんでした……!

芸人さん

全然良いよ! テレビ的にはオッケー!w

彼方

テレビ的にはって……w

真冬

あはは……w

ゲーム実況動画とかでよく聞く、 “動画的には”のノリでそれを 言わないでほしい……w

芸人さん

いやぁ〜、それにしても、2人とも演技力すごかったね〜!

彼方

ありがとうございますw

芸人さん

そういえば、途中アドリブ入ってたよね?

彼方

あ、はい。後半がほとんど……w

真冬

すみません、僕がセリフド忘れしちゃって……w

僕はいつものキャラに、 彼方先輩は王子キャラに戻って答える

芸人さん

いや、めちゃくちゃ面白かったよw

芸人さん

2人ともびっくりするぐらい演技上手かったし、お互いのアドリブに対応できるって……え? もしかして俳優やってる?w

真冬

やってないですw

彼方

全然ド素人ですよw

真冬

(……いや、先輩はプロじゃない?)

まぁそれはともかく、面白いって 言ってもらえてよかった

芸人さん

あ、一応みんなに言っておくけど、2人ともあんなキャラじゃないからねw

芸人さん

一ノ瀬君は学校支配してないし、相川君も何も企んでないからw

彼方

……さぁ、分かんないっすよ?

芸人さん

えっ?

彼方

いや、冗談ですw

芸人さん

あ、あ〜びっくりしたw マジの本性暴いちゃったのかとw

真冬

(本当にその通りなんだよなぁ……w)

芸人さん

まぁ色々ありましたが、そんな言うわけで!

芸人さん

サプライズスピーチドッキリ、無事大成功〜!

わあっと歓声が上がりながら、 拍手が起こる

ここから、3回目の俺の出番だッ!

真冬

皆さんが楽しんでるところ悪いですが!

芸人さん

ん?

またメガネを外しながら、持っていた マイクで、歓声を遮るようにそう言う

真冬

まだドッキリは終わっていません!

真冬

ねぇ会長、今日何の日か分かる??

タメ口叩いてすみませんっ……!

けど今だけ許してくださいっ!!

彼方

今日……?

彼方

……あっ

真夏

11月3日……!

真冬

今日、祝日である文化の日にこの集会が行われた理由。

真冬

一つはこのドッキリの為。

真冬

もう一つは……

真冬

彼方先輩の誕生日を祝う為ですっ!

芸人さん

はいスタッフスタッフ〜!

舞台裏から、とあるものが乗った台を スタッフさん達が持ってくる

彼方

え……マジ?w

真夏

わっ、すごい!

先輩の為に番組側が用意してくれた、 特製のチーズケーキ

真ん中に乗っているプレートには、

Happy Birthday Kanata

と書かれている

真冬

先輩、誕生日おめでとうございますっ!!

芸人さん

一ノ瀬君おめでと〜!

真夏

おめでとうございますっ!

わあっと僕らで盛り上げると、 生徒みんなもまた拍手をくれた

生徒

彼方王子おめでと〜!

生徒

王子〜!

生徒

おめでとー!

彼方

えっ、ありがとうございますw

予想外のサプライズに、 びっくりしつつも喜んでくれている

彼方

え、これ最初っから計画されてたの?

それから、僕にだけ聞こえる声で、 そう聞いてきた

真冬

いえ。けど、本番が今日だって聞いて、僕がスタッフさん達に誕生日のこと伝えたんです。

真冬

ちなみに、チーズケーキが好きなこともw

真冬

そしたら、せっかくだから彼方先輩にも誕生日ドッキリしてやろうって話になってw

彼方

首謀者お前かよw

真冬

裏の反逆者らしくこっそり立ち回ってやりましたよw

彼方

なるほどw

芸人さん

ほら一ノ瀬君! ケーキケーキ! 火消して!

って、この人もテンション高いなぁw

彼方

じゃあ……

彼方先輩が、蝋燭に火のついた ケーキの前に立つ

それから、ふうっと一気に 火を吹き消した

真冬

(おおっ、流石の肺活量w)

芸人さん

お〜!

芸人さん

じゃ早速食べよう一ノ瀬君!

彼方

もうですか?w

スタッフ

せっかくだし相川君! はい!

真冬

え? フォーク……?

真夏

食べさせてあげてってことじゃない?

真冬

あ、なるほ……

真冬

えっ!?

え、食べさせるって、 あーんしろってこと!?

よりによってこんな人前で!?

芸人さん

ほらほら相川君、思いっきり入刀しちゃって!

真冬

入刀っていうか、フォークですけど……w

……こうなったら、 思いっきりが大事!

真冬

(今回彼方先輩に教わったこと!)

真冬

じゃあ……!

彼方

……えっ、ちょっ真冬、そんな一気には……

真冬

はい先輩!

彼方

いやはいじゃなくて、量考えて??

ホールケーキの一切れ分くらいある 塊をフォークで持ち上げて、 彼方先輩の顔の前まで持ってくる

真冬

行きますよー!

彼方

ちょっ、だから……むぐっ!?

芸人さん

あはは、相川君容赦ないねーw

芸人さん

……なんか、夫婦みたいだね、あの2人w

真夏

あはは、よく言われてますw

芸人さん

あ、言われてるんだ?w

真夏

夫婦っていうか、熟年夫婦みたいってw

芸人さん

もうそんなレベルまでww

真冬

ほらほら! まだいっぱいありますよー!

彼方

ドSかお前は……!

彼方

普通に美味しいけど……

真冬

はい! あーんっ!

彼方

だから無理……もごっ!

真冬

はいじゃんじゃん!

彼方

わんこそば……!?

芸人さん

夫婦……っていうか、どっちかというと兄弟みたい?

真夏

たしかにそうですねw

真夏

(いや……でも、兄弟っていうより……。)

真夏

ふふっ……やっぱり2人には、“相方”がぴったりかなぁ

かえで

かえでです!

かえで

ここまで670タップ、お疲れ様でした…!

かえで

今回はそらるさんの誕生日記念ということで!

かえで

前にどこかでちょこっと話したボク恋の番外編なんですが、せっかくなので誕生日記念にしちゃいました!

かえで

(ネタが思いつかなかったとか言えない←)

かえで

こちらは、ドッキリGPって言う番組のとあるドッキリをパロさせてもらってます

かえで

このドッキリをテレビで見た時、もうそらるさん(っていうか彼方王子)にやらせるしかないなと思って←

かえで

なんならまふくんも巻き込んじゃって←

かえで

挙げ句の果てにはまぬんちゃん乱入しちゃって←

かえで

終始カオスでしたが、実は最後に誕生日サプライズドッキリもあったっていうストーリーでしたw

かえで

自分で書いたものだけど、もうキャラ崩壊しすぎて途中爆笑しながら書いてましたw

かえで

それでは最後に!

かえで

そらるさん誕生日おめでとうございます!

かえで

以前のライブをオンラインで見て、アルバムの新曲を聞いて、すぐに予約をして……

かえで

どの曲もすごく素敵で、そらるさんの作るファンタジーな世界とか、かっこいい歌声、優しい歌声も、やっぱり全部大好きだなって思いました!

かえで

個人的には、『bullet』が終始かっこよさ満点の歌い方で大好きです!

かえで

最初の『曇天を撃ち抜いて』から力強い歌い方で、最後までかっこいいを貫いてて、ライブで聴いた時にもう好きになりましたw

かえで

これからもAtRの活動含め、ずっとずっと応援していきます!!

かえで

というわけで、それでは!

かえで

おつえで!

srrさん誕生日記念!

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

150

コメント

3

ユーザー

やっぱりドッキリGP!!! これみてて大爆笑してたやつです!w めっちゃ面白かったwwww メガネ外したまふくんかっこよかったw あと『 何このはんぺんっ!?』って 言ってるのめっちゃ面白かったですw

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚