注意事項
この作品はnmmn作品です。
知らない、または苦手意識がある人はブラウザバックして下さい。
上の表記に当てはまらない方はそのままどうぞ。
では、お楽しみ下さいませ。
ー千楽 目線ー
千楽
千楽
千楽
___辛いこの世はどうしようも無く悲しいけれど、君が為ならば。
そんな思い……
千楽
恋人ごっこの世界なんかで 出会うために生まれた なんて、おかしいかな。
坂田
千楽。 そう本名で呼ぶんはあの三人の内の誰か。
そしてあの元気で甘い声は___
千楽
坂田
千楽
____坂田も今年で…花魁か、。
時間が経つのは…はやいもんやな…。
ー折原鎗手 目線ー
ここ、遊郭では俺達は本名を使わない。
廓言葉[くるわことば] と 偽名を使い生きている。
ここでは千楽は 「折原鎗手」[おりはらやりて] となる。
鎗手とは簡単に言えば見世全体の遊女をみたりしている人達の事だ。 花魁等の役目が終わった後になる事が多い。 千楽もそうだ。 基本的に遊女達には恐れられている。
折原鎗手
女将さんは千楽達をこの遊郭で育ててくれた人だ。
女将
女将
優燈は坂田のここでの名前。 優燈花魁[ゆうひおいらん] だ。
花魁はここでの最上級遊女。 坂田は今年から花魁になったが、人気は過去最高記録を維持している。
女将
優燈花魁
優燈花魁
折原鎗手
シャラン…
折原鎗手
仕上げが終わる。 優燈花魁がこちらを振り向く。 あ、こいつは売れる顔をしている。
優燈花魁
折原鎗手
優燈花魁
折原鎗手
優燈花魁
折原鎗手
折原鎗手
優燈花魁
シャラン…。
優燈花魁
外に出た途端、特有の音を聞き優燈の顔がほころぶ。 周りの人達も盛り上がる。 まるで祭り最高状態だ。
折原鎗手
シャラン…。
妖美な雰囲気を纏う花魁道中、 背が低いのを下駄でキープしつつも その背の低さでさえ人を魅了する… 緑の着物が際立つあの花魁は……
折原鎗手
裏鶯花魁
花魁道中で目の前を通る 裏鶯花魁[うらうおいらん] その美貌は誰もを魅了している。 こちらも優燈花魁に負けず劣らず圧倒的人気を誇っている。
裏鶯花魁
折原鎗手
こっちをチラッと見て裏鶯花魁は密かに微笑む。 その笑顔は身内の俺でさえも目を離せないくらいに。
"綺麗"だった。
花も風も鳥も月も全て咲きほころぶのでは無いかと思うぐらい。
でも俺は裏鶯花魁よりも気になる人が居て、そっちを見つめる。
朱鷹鎗手
裏鶯花魁の花魁道中の付き添いの鎗手。
朱鷹鎗手[すだかやりて]
折原鎗手
おっといけないいけない。 本名を出しそうになった、、。
それよりも裏鶯花魁の花魁道中の次は優燈花魁の出番だ
折原鎗手
優燈花魁を見て唖然。
優燈花魁は裏鶯花魁に夢中で裏鶯花魁以外眼中に入ってないようだった。
これは_____
ガンッ!!!
優燈花魁
優燈花魁の頭に手を全力でぶつけた。
優燈花魁
折原鎗手
坂田
ー優燈花魁 目線ー
折原鎗手に無事げんこつを喰らい、 花魁道中の最初の場所に来た。
折原鎗手
優燈花魁
折原鎗手
優燈花魁
浦田
優燈花魁
急に後ろから聞き慣れた声。
折原鎗手
折原鎗手
浦田さんと志麻くんがいた。
浦田
志麻
優燈花魁
折原鎗手
浦田
志麻
浦田
ヘラッと浦田さんは笑い、花魁道中の道へと去っていった。
折原鎗手
優燈花魁
折原鎗手
折原鎗手
優燈花魁
ー浦田 目線ー
浦田
志麻
浦田
シャラン…
志麻
浦田
その姿を目に写した時、 思わず息を呑む。
あれ、さっき見たはずなのに… 凄く新鮮なのは何故…?
嗚呼、"優燈花魁"だからだ。
志麻
志麻
浦田
志麻
浦田
志麻
浦田
志麻くんと会話してる間にもう通り過ぎる優燈花魁は後ろ姿まで美しかった。
ー裏鶯花魁 目線ー
昼。 ここは見世の場。 鉄格子がはめられて、外が隙間から見える場所でお客様を呼ぶ。
わっちと優燈花魁が見世に来る。 折原鎗手と朱鷹鎗手はもう花魁を終えて鎗手なので 花魁達のサポートをしてくれている為、居ない。
裏鶯花魁
優燈花魁
裏鶯花魁
優燈花魁
裏鶯花魁
今年なったからか、 まだ廓言葉が定着しておらず時々関西弁を出してしまう優燈花魁が面白い…w
優燈花魁
裏鶯花魁
優燈花魁
裏鶯花魁
優燈花魁
裏鶯花魁
されたら結構厳しく怒られる…。
優燈花魁
裏鶯花魁
優燈花魁
客
客
ここは男しか居ない遊郭だが客は来る。 特に今年なったばかりの優燈こと坂田が人気だ。
裏鶯花魁
優燈花魁
はぁ…こういう所だぞ坂田…。 そういう所も長所だが。 と、首を傾げまんまるの瞳でこちらを見る優燈花魁に思う。
客
…………あ゛????
今何つった?買い取る?
坂田は俺の旦那だ残念だったな。 〔※俺の旦那ではありませんし想いも伝えてません〕 そして何処にも行かせねぇ。
だが優燈花魁が人気なのは本当に嬉しい。
優燈花魁
何か呟いた後、急に優燈花魁が立ち上がった。 どうしたんだ?
優燈花魁はそのまま鉄格子に近づき、 客の目の前へ。 そして客に呟いた。
優燈花魁
そしてニヤッと意地悪げに嗤う優燈花魁。
あぁ……だからそういう所。
大好き。
でも客に近づき過ぎるのはしゃくに触るから優燈花魁の首根っこを掴み引き戻した。
裏鶯花魁
優燈花魁
あ、こいつに危機感ってやつはねぇのか() なら………
裏鶯花魁
少し意地悪をしてみよう。
優燈花魁
言った途端坂田の顔が真っ赤になる。
裏鶯花魁
やべぇ、、自分で言ってて恥ずかしい……逃げよ()
裏鶯花魁
優燈花魁
俺はそう言うとそこをすぐに離れた。
優燈花魁
そう驚いている優燈花魁の言葉は知らぬふりをした。
てかほんとに知らなかったのかよ、鈍感
裏鶯花魁
まだ見世で混乱している優燈花魁をちらっと見て、聴こえないように呟いた。
ー優燈花魁 目線ー
時刻:暮れ六つ[日没の頃]
夜見世の始まりだ。
しかし僕はまだ昼見世での裏鶯花魁からの言葉に混乱している。
間夫…まぶ………間夫って… 本命の人の事よな…?え、、? 嘘やんな?うらさんの事やしふざけ半分で言ってるんやない…? それで僕の反応を楽しんでいる?
あ、そゆことか!!!!
約ニ時間ぐらい悩まされてたんやけどやっと分かった! あれ、待てよ? てことは……うらさんの罠に見事乗っかってたん?!!! くそっ、まんまとはめられてた…!!!!
悩みの元凶となっていた裏鶯花魁を横目で睨む。
本人はそれに気付く様子も無く僕の隣で煙管を吹かしている。 何やってもイケてるの何やねん…!!!
裏鶯花魁
優燈花魁
裏鶯花魁
優燈花魁
裏鶯花魁
裏鶯花魁
優燈花魁
裏鶯花魁
裏鶯花魁
優燈花魁
裏鶯花魁
優燈花魁
裏鶯花魁
え何でこんなブチ切れてるん? 何か変なこと言った?()
優燈花魁
裏鶯花魁
あ、関西弁() と、自分で気付く余裕がある程 うらさんは黙っている。
優燈花魁
裏鶯花魁
うらさんは手に握っていた煙管を乱暴に置いて夜見世が続いているのにも関わらず遊郭の中へ入っていく。
そして一瞬だけ僕を睨みつけ
裏鶯花魁
と、悪態をつき 半泣きで遊郭の中へ去った。
優燈花魁
俺はうらさんが怒っている理由もよく分からずに夜見世の終わりを待った。
優燈花魁
ー折原鎗手 目線ー
夜見世が始まったばかりの時間。 今、わっちは裏鶯花魁と一緒に居る。
裏鶯花魁
まぁ、裏鶯花魁が泣いて延々と訳わからない事呟いてるの聞いてるだけなんだけど…。 まぁ、裏鶯花魁がわっちのとこに泣きながら来たから話を聞いてます。
折原鎗手
裏鶯花魁
?
もう一度言おう
?
折原鎗手
裏鶯花魁
そう言うと裏鶯花魁はまた涙を目に溜める。
折原鎗手
あ、優燈!?
折原鎗手
裏鶯花魁
こくっ
静かに裏鶯花魁は頷く。
あいつやらかしたか…
折原鎗手
折原鎗手
裏鶯花魁
折原鎗手
折原鎗手
裏鶯花魁
裏鶯花魁
折原鎗手
折原鎗手
折原鎗手
朱鷹鎗手
朱鷹鎗手
折原鎗手
裏鶯花魁の事は廊下に居た朱鷹鎗手に任せ、優燈花魁の所へ向かった。
ー優燈花魁 目線ー
折原鎗手
優燈花魁
折原鎗手
優燈花魁
折原鎗手
優燈花魁
優燈花魁
折原鎗手
優燈花魁
折原鎗手
折原鎗手
優燈花魁
うらさんが…本気で………。
僕、なんてことしたんや…
謝らな、!!!
優燈花魁
折原鎗手
優燈花魁
折原鎗手
優燈花魁
それを聞いた途端に走り出した
折原鎗手
はようらさんに謝らな…!!!! はよ、はよ…!!!!
バァン‼‼‼
朱鷹鎗手
裏鶯花魁
優燈花魁
思いきり千楽の部屋の襖を開けると、 寝ていたのだろう…うらさんと それを見守るように部屋の隅に居た志麻くんが飛び跳ねた。
裏鶯花魁
優燈花魁
うらさんにそのまま土下座をする。
優燈花魁
裏鶯花魁
優燈花魁
裏鶯花魁
優燈花魁
裏鶯花魁
優燈花魁
裏鶯花魁
優燈花魁
裏鶯花魁
優燈花魁
裏鶯花魁
裏鶯花魁
優燈花魁
俺うらたさんの客取ったこと無いんやけどなぁ…
朱鷹鎗手
朱鷹鎗手
優燈花魁
裏鶯花魁
折原鎗手
朱鷹鎗手
折原鎗手
裏鶯花魁
折原鎗手
朱鷹鎗手
優燈花魁
裏鶯花魁
朱鷹鎗手
折原鎗手
優燈花魁
裏鶯花魁
朱鷹鎗手
折原鎗手
ー千楽 目線ー
千楽
今日は久しい休日。
さて、何をしようか。 久しぶりに坂田と貝がらで遊ぶか、?
そんな感じで色々何をしようか期待を膨らませていると…
ドタドタ…
パタンッ!!!!!
千楽
志麻
千楽
志麻
千楽
志麻
千楽
千楽
志麻
千楽
俺は一目散に走り出した。
うらたん、坂田……なんでやっ、なんでやねん!!!! 許さへん………!
そしてものの1分でうらたんの部屋の前につき、襖を開けた。
パタン
千楽
「そんなん嫌やっ!!!!!!」
千楽
浦田
坂田
そこには、 悲しい顔をして坂田を見つめるうらたさんと そんなうらたさんの足元に崩れ落ちながらもうらたさんの着物を優しく掴み、苦しそうに下を向き泣く坂田の姿があった。
千楽
坂田
坂田は俺を認識すると、 何時もとは違うガラガラの枯れきった声でこちらを見て名前を呼んだ。
千楽
坂田
今度は俺の着物を掴みながらも助けを乞う。
でも、僕には何も出来ない。
千楽
坂田
坂田はその日、一日中泣き喚いた。
そして夜、坂田は部屋から出てこなかった。
そしてとうとう、あの事件は起こった。
若い衆
千楽
朝、起きると何やら騒がしい。
若い衆
千楽
若い衆
「裏鶯花魁で間違い無いらしいです」
千楽
何故?
逃げたのももちろん不思議だ。 でもそれよりも謎なのは
何故坂田を置いていった…?
千楽
坂田
いつの間にか後ろには坂田。
でも、暗い感じは一切無かった。
千楽
坂田
坂田は本当に知らないとでも言うような顔をしていた。 果たしてうらたんは何を考えている…?
坂田
あの日、うらたんが逃げてから5ヶ月がたった。 未だうらたんは見つかっていない。
千楽
千楽
坂田
千楽
坂田
うらたん、さかたが寂しがってるで。
はよ帰ってきぃ。
浦田
口を抑え、あまり聞こえないように呼吸をしながら息を整える。
俺は今、遊郭の目の前に居る。
何故か。 それはもちろん、 坂田や千楽、志麻くんを助ける為。
一回脱走したのは少し協力者を増やしたかったからだ。 おかげで、 魔普[mf]や空瑠[srr]さん、 流透[lz]成窿釵[nrs] などなどの仲間を得た。
今はもう、大丈夫。
浦田
浦田
浦田
さぁ、行こう。
ー千楽目線ー
ザワザワ…
何やら今日は遊郭が騒がしい。
まるで昔の、あの事件の日みたいに。
若い衆
千楽
突然の若い衆の悲鳴
千楽
急いで襖の前に行き、襖を開けると___
???
???
背の高い二人組がいた
一人は白髪でハイトーンボイス 一人は青髪のヒーリングボイス
どちらも特徴的な見た目と声をしている。
???
千楽
何で名前知ってんねん…
千楽
???
???
???
???
そ、らるさ…?まふ…?
千楽
???
空瑠
魔普
千楽
魔普
空瑠
魔普
なんだこの人達… コントみたいな事やってるけど血を被ってるし圧があって異常だ…。
千楽
魔普
魔普
千楽
空瑠
魔普
おいまて何でそんなに不思議そうな顔をするんだ普通じゃないよ()
そう思いながら魔普さんを見ていると空瑠さんが言った。
空瑠
空瑠
千楽
魔普
魔普さんが空瑠さんに言葉を発すると同時に空瑠さんは何処かへ消えた。
千楽
魔普
さっきまで空を見つめていた魔普さんが俺の言葉に振り返る。
その目は…畏怖すら憶えた。
魔普
かと思いきやすぐに明るく染まる目。
待て……うらたんがこの殺人鬼達のリーダー…!???!
千楽
???
突如後ろから柔らかい声が聞こえた。
千楽
後ろを振り返ると、ニッコリと笑う銀髪の背の高い男性が居た。
魔普
るす、?はたまた聞いたことがない名前だ
流透
魔普
???
今度は俺の横からいつの間にか居たのか、ひょこっと現れた 低身長の低音ボイスの女性…?が魔普さんの側に行った。
流透
成窿釵
可愛い顔をしておいて声がイケメン過ぎる 女性なのか?男性なのか…?
成窿釵
千楽
成窿釵
千楽
浦田
千楽
この声は____
千楽
浦田
千楽
浦田
千楽
浦田
浦田
千楽
志麻、くん…?
ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ
空瑠
空瑠さんが急に走ってくる
浦田
空瑠
浦田
魔普
流透
成窿釵
それぞれの殺人鬼の特徴的な、頭にこびりつきそうな声が遊郭に響く それでも俺は何もかもが聞こえなかった
千楽
俺はふと、落ちていた銀色の何かを拾い、目の前の白髪へ_____
振り下ろした。
ー空瑠目線ー
俺は一瞬遅れを取った。
その遅れが、あいつの白髪を赤く染めたんだ。
グサッ
魔普
あいつは短い悲鳴をあげて倒れた。
その間僅か……3秒
ドサッ
あれ? 目の前の倒れているのは誰だ…?
その答えは___
魔普だ。
浦田
流透
魔普
魔普
魔普だったものは、俺を見て何かを呟き、その紅く染まった目を閉じた。
あれ、、魔普? 嘘だよな…?
空瑠
あいつの事を揺さぶるのに、 あいつはいつものハイトーンボイスで呼んでくれない。
なぁ、俺の事大好きなんだろ?? 一緒に居るっていったじゃん、なぁ…。
空瑠
空瑠
空瑠
グシャッ
金髪野郎に刃を刺した
はずだった。
金髪野郎は俺の刃を喰らわず、 逆に俺の手首に刺した。
血が溢れ出る。
でも………止まらない、止まれない。
空瑠
そう聞く。ただ、ただ聞く。
だって魔普はいつも笑顔で俺の側に張り付いて離れなくて優しくて……。
だからこの倒れている冷たいものは、魔普じゃないはずなんだ。
なのに…俺は止まらない。
空瑠
何故か千楽さんに刃を向け、 何故か…頬に雫が流れている。 止まらない。 止まらないんだ。
千楽
あれ、何だその反応
あれ、この人さっきこんなに____
グサッ
空瑠
「遅れをとったら、戦場では勝てないぞ」
…そうじゃん、そうだったじゃんか。
忘れてた、よ。
胸にじんわりと広がる痛みが徐々に薄れていく…。 誰かが、俺を呼んでる。 浦田くんかな。 成窿釵かな。 流透かな。 まぁ、いいや。 どうせもう死ぬから。 そう思い、 最後に泣きながら、魔普を見る。
魔普、此処に来なかったら皆で幸せになれたかな。
あんなに愛おしかった魔普。
もう呼吸もしてない。 もう暖かくない。 もう瞼を開かない。 もう動かない。 もう喋らない。 もう笑わない。 もう、呼んでくれない…。
もう、生きてない。
でもな、そんな魔普でも____
ー空瑠幼少期ー
嗚呼、今日も実につまらない。
だからこの世界は嫌いだ。
俺は家がない。 捨て子で、親もよく知らない。 ずっと一人で9年間この集落に暮らしている。
???
空瑠
何処からか泣き声が聞こえる。
こんな寂しい、しかも一人しか村人が居ない集落に子供が?
そう頭の中で呟きながら泣き声のする方へ向かうと___
???
白髪の俺より小さな子供が 壁に背をつけて向こう側の壁に謝りながら泣いていた。
空瑠
???
これが魔普との出会いだった。
魔普は当時5歳。 俺と同じ捨てられた子供だった。
しかも親はただ捨てるのでは無く、 毎日のように魔普を殴り、蹴り 挙げ句の果てに首を絞めたりしていたらしい。 そして最終的には自分達が満足したからと言い捨てたらしい。 完全に最低だ。
空瑠
魔普
その恐怖からか、魔普はあまり食事をせずに何かに恐がっていた。
まぁ、出来たての熱いスープとかを投げ付けられたりしていたら食べ物も怖いよな、。
空瑠
魔普
そんな弱い魔普をいつからか俺は護りたくなったんだ。
ー数年後ー
魔普
空瑠
魔普
魔普はいつの日かだいぶ信頼をしてくれていた。
でも、そんな優しくて愛らしい魔普を殺したのも俺だった。
ーある年の11月3日ー
空瑠
いつもの様に寝室から出て居間に行くための襖を開けると、いつも笑顔で「おはようございます‼」と返してくれる魔普が居なかった。
空瑠
俺はすぐに外に飛び出した。
何時間も何時間も、幾度も幾度も探した。
でも見つからない。
空瑠
俺はいつの間にか泣いていた。
この世界は、人間は嫌いだったはずなのに。
俺もいつしか、魔普を大事な存在として思っていたんだ。
何で今頃気付くんだよ、、。
そう自分に悪態をついたあと、 とりあえず家に帰ることにした。
そして、家につき、 また居間への襖を開けると
魔普
空瑠
いつものニコニコ笑顔で魔普が座っていた。
空瑠
魔普
空瑠
魔普
空瑠
魔普
魔普
空瑠
そういえば今日は 俺の誕生日だった。
空瑠
魔普
唐突にそう言うと、魔普は綺麗な小刀を俺の前に差し出した。
空瑠
この小刀…凄い高級品だ…
空瑠
魔普
空瑠
魔普
空瑠
魔普
空瑠
魔普
空瑠
魔普
空瑠
だって、働くなんて、この家の後ろの山を降りて栄えた街に行かないと無理なのに……
空瑠
魔普
魔普
魔普
お酒…アンティーク… どれも聞いたことがない…。
魔普
5両?!! そんなの家が破綻しかねない…。 [※5両は今の90万とされています 1両で18万です]
魔普
空瑠
魔普
空瑠
魔普
空瑠
魔普
魔普から貰った1両の小刀。 それは大事な宝物だし、それを貰えて本当に良かった。 良い誕生日と言えた。
次の日、あんな事が無ければ__
ー次の日ー
朝起きて、いつもの様に居間へ行く。
すると、また魔普の姿が無かった。
空瑠
すると、畳の端っこに紙が置いてあった
「空瑠さんへ 山に山菜取りに行ってきますね! 夕方までには帰宅します!」
空瑠
山には熊や鹿が当然のように群れで居る。
一人で行くのはいくら魔普でも命が危ない。
空瑠
ー山中ー
空瑠
いつもの山菜取り場に来て魔普の名前を呼ぶ
だが、返事は無かった
空瑠
「ぅ………さ…」
小さい何かが聴こえた
あれは
魔普の声だ
空瑠
魔普
結構後ろの方から聴こえた
そして、そこに行くとそこには
倒れている魔普がいた。
空瑠
魔普
意識が無い、どうして……?
???
空瑠
急に後ろから声がして 首元へ銀色の刃を向けられ、身動きがとれなくなる。
慘懴譌
「さざんか」…知らない、誰だ
空瑠
慘懴譌
慘懴譌
暗殺者…?
空瑠
慘懴譌
慘懴譌
その男は、言葉を止める。
慘懴譌
じゃあつまり俺が返答を間違えれば魔普は……、
空瑠
慘懴譌
慘懴譌
空瑠
暗殺者になる? 俺が?魔普、が…? 冗談じゃない!!! 幸せな日々を奪われてたまるか!!
空瑠
慘懴譌
そう言って慘懴譌は魔普を指差し、俺を睨む。
つまり… 暗殺者になるか 魔普が死ぬか
そういうことか…
それなら___
魔普
空瑠
慘懴譌
魔普
意識が朦朧としているのか、 あまりまだ上手く喋れない魔普。 それでも俺に、言ってくれる。
「空瑠さん、逃げて」って。
でもごめんな、魔普。
魔普を置いてまで逃げる訳無いだろ。
そう思いながら魔普に微笑むと 魔普は何かに勘付いたかのように目を開きパクパクと何かを言葉にしようとしている。
「駄目」 なんて、そんなの俺が1番よく分かってる。
でも魔普、俺はな
魔普の存在が大きくなり過ぎたみたいだ___
空瑠
ー流透目線ー
ドサッ
目の前で今、白髪の男性が横たわり 青髪の男性が倒れた。
魔普くん、空瑠さん…?
流透
浦田
千楽
うらたんは千楽さんを睨み、 千楽さんは狂ったように嗤ってる。
何で、何で魔普と空瑠さんは死ななきゃあかんかったんやろ…。
俺も殺されるんやろか…。
何でこんな冷静なんやろ…。
「遅れをとったら、戦場では勝てないぞ」
流透
何だっけ、この言葉……。 あ、そうだ
遅れを、とったら___
「浦田さん!!!!!!」
突然後ろから大きな声。
振り向くとそこには
坂田
慌ただしい赤髪…あ、坂田くんか。
坂田
千楽
浦田
坂田
そう、坂田くんが言うとおり今うらたんは千楽くんの刃から逃げている。 だが、スレスレ過ぎて危なっかしい。
しょーがないなぁ…
流透
坂田
流透
成窿釵
俺は坂田くんを成窿釵に任せた
千楽
嗤いながら、狂ってる。
千楽さん どうしたん…何でそんなに狂ってるん?
浦田
流透
浦田
流透
そう言ってうらたんに微笑む。 それから千楽さんに向き直った。
流透
千楽
ドサッ
次の瞬間、千楽さんの身体は宙を舞い、倒れた。
簡単に言えば1回転して倒れた。
まぁ、したのは俺なんやけど。
千楽
流透
俺は千楽さんに話しかけながら近付く。 千楽さんの喉元に刀を近付けながら言う。
流透
流透
流透
流透
流透
千楽
流透
千楽
流透
ザシュ
その一瞬で首を斬られた
痛いのは一瞬だったけど、 驚きは今も続く。
だって、 俺はずっと殺人鬼してたのに、 こんな花魁に負けるん?
ずっと……殺してきたのに…。
まぁ、当然の結果なんやけど。
浦田
うらたん…ごめんな
成窿釵
なるせ…声でかい、
坂田
坂田くん、うらたんよろしゅうね
あー…だんだん眠くなってきよった…
まだ………
ー流透幼少期ー
ザクッ
ある日、村の狩りで動物を殺した。 そこで何かに気付いた。
心が、晴れたんだ。
「本当の流透」 になれた気がしたんだ
本当の流透は本当に最低だ。 だけど、 辞められないんだ、馬鹿だから。
殺して殺して殺して、血を見て それが好きになったんだ。 あの日から
だって、昔の俺に、似てるから。
母
流透
ザシュッ
流透
血を流すから、傷が痛いから 人間は本性を、弱い姿を見せるの。
だから隙をつくった人が負け
だから、 隙をつくった、俺を殴った奴等を殺した。
それが異常に楽しかった。 楽になった。
だから今日も___
???
……だれ?
流透
青い髪をした小さい子供。 俺と同じくらいの歳みたいな感じがする。
空瑠
魔普
青髪さんの後ろから唐突に白髪のこれまた同い年くらいの子供が割り込んできた。
空瑠
魔普
空瑠
流透
空瑠
流透
魔普
魔普って人は、僕に嗤いながら近寄った
魔普
魔普
魔普
白髪の子は目を見開いて意気揚々と話す。
空瑠
魔普
空瑠
魔普
空瑠
コントみたいな、そんな二人を見るのが楽しかった。
流透
空瑠
流透
もっと自由になりたかったから。 だから魔普の、空瑠さんの居場所を求めた。
否、違う
優しさが欲しかったんだ。
魔普
流透
あの時、優しくしてくれた。 魔普、空瑠さん…。 成窿釵…
ありがとう。
ー成窿釵目線ー
成窿釵
流透
もう流透くんは動かない。 さっきまで頼むとかほんわりした口調で言ってただろ? 昨日まで一緒に団子食ってたじゃん、 なぁ、流透くん…
嘘だろ…魔普くんも兄貴も流透くんも殺られた……?
魔普は狂気型だったし 空瑠さんは冷静型 流透くんは闇黒型
皆凄く個性的で強かったのに…、、
何で、、
千楽
こんな血まみれの状況で、 独特な声で金髪野郎は歌い出す。
は??てめぇ、今誰の前で唄歌ってんだ??
……………けんな、
成窿釵
許さねえ、ぜったいに。
俺はさっき殺した若い奴等の持っていた槍を持ち、千楽さんに向けて投げつけた。
千楽
でもそいつは歌を歌って嗤ってる。 ずーっと嘲笑ってる。
千楽
次の一瞬、彼は目の前に来た。
成窿釵
何だよ、こいつ、なんなんだよ…!!!
何でそんなに、速いんだよ…
俺も、、殺してきた奴等のとこにようやく行くのか…?
屍を踏み越えてようやく来たこの長い道を消されるのか…
まぁでも、いっか…三人の所に行こう…俺は三人が居ないと何も出来ねぇよ… 今、悟っちまった
浦田
駄目だ、こっちに来ないでくれ、、!
成窿釵
血を流すそいつを呼ぶ。 お願いだ、お願いだから____
ガバッ
突然立ち上がった奴は、小さい彼を包み込んだ
浦田
流透
「うらたん、成窿釵の思い分かって」
浦田
………ありがとな、流透くん
やっぱ俺、流透くん大好きだわ笑
ありがとな
浦田
グシャアッッ
その音を聞いた瞬間、意識は無くなった。
ー成窿釵幼少期ー
村人
成窿釵
人間は、俺は
いつだって生贄という立場で、 殺されそうになりながら殺してる。
だって殺らなきゃ殺られる
殺られても良いけど 俺は何かそれが尺に触る。
生きなきゃ負けだ。 負けるのは嫌だ。
なら俺は殺さなきゃいけない。
人の心情なんか知らない、気にしない。 殺さない、なんて優柔不断な考えなんてしない。 殺すと決めたから殺す。 それだけだ。
成窿釵
ザクッ
そんな、そんな血の仕事。
楽しくも無い、死にたくもない。
村人
何で殺人鬼の俺に言うんだよ
嗚呼、なら俺を殺してくれよ
その手に持っている、俺が今まで人に刺してきた鋭利な物を俺に刺せよ
もう_____
流透
村人
グシャッ
成窿釵
流透
天から現れて、 目の前にふわりと立った銀髪の美少年。 結構背が高いが、同い年くらいに見えた。
成窿釵
流透
貴方もお人形さんみたいな顔してますよ、
成窿釵
空瑠
魔普
成窿釵
天からまたもや青髪の少年と白髪の少年。 美少年だ、何だこの人達美しか居ないのか。
空瑠
流透
魔普
魔普
流透
利用…??
成窿釵
魔普
空瑠
成窿釵
そんな変な呼ばれ方…されてたような気がする…。 あれは、「利用」…だったんだ…笑
成窿釵
流透
成窿釵
家族だと密かに、心の底で思ってたんだ。 信じ込んでたんだ。 でもそれは妄想の世界の話で、 結局俺は誰からも、化け物扱いだったのか。
魔普
ふわっ
成窿釵
さっき空瑠?さんに魔普?と呼ばれていた人が俺の首元に暖かい布をかけた。
魔普
魔普
成窿釵
魔普
魔普
そう言って魔普くんは、 俺の心を溶かすように優しく笑った。
成窿釵
それからは 空瑠さんも魔普くんも流透くんも俺にとっては家族で、かけがえのない存在なんだ。
もちろん、浦田くんも。
あれ、そういえば、彼と出逢ったのは___
ーあくる日ー
慘懴譌
慘懴譌
成窿釵
慘懴譌
魔普
成窿釵
慘懴譌
慘懴譌
慘懴譌
慘懴譌
慘懴譌
慘懴譌
空瑠
魔普
流透
成窿釵
ー流透 空瑠チームー
流透
空瑠
流透
空瑠
大勢を不幸にするのは、許せない。
空瑠
流透
流透
流透
空瑠
空瑠
流透
空瑠
流透
流透
空瑠
空瑠
流透
ー成窿釵 魔普チームー
ヒュン
何処からか空気を裂く音がした。
多分あの二人が動いたんだろう。
今回は奴隷商人共のアジトを全滅させるのが目的だ。
魔普
成窿釵
魔普
成窿釵
成窿釵
魔普
魔普くんは 「殺したくて堪らない」 みたいな顔をしているが何とか踏み止まってくれたようだ。
成窿釵
魔普
成窿釵
成窿釵
魔普
そう、さっきまで北の丘の上に立って流透くんと空瑠さんを見ていた慘懴譌さんが居なくなっていた。
慘懴譌さんは目的達成までの間で二人に何かあった時しか動かないはず___
魔普
その事実にいち早く気付いた魔普くんがすぐさま砦へ向かおうとする。
成窿釵
手を伸ばす。 ただ遅かった。
ザシュッ
魔普
ドシャッ
何か黒い物が魔普くんめがけて飛んできて魔普くんに当たった。 魔普くんはそれを防ぐことが出来ず命中されて下へ下へと落ちていく。
俺達が居たこの崖は少なくとも標高10m………
成窿釵
俺もすぐさま飛び降りた。
スタッ
何とか持ってきておいた縄とクナイを駆使して着地した。
すると
成窿釵
流透くんは血まみれ 魔普くんは血まみれの空瑠さんに何とか受け止めてもらっていたが、 空瑠さんも意識は無く、魔普くんも意識は無かった。
成窿釵
奴隷商人
成窿釵
後ろを向くと奴隷商人であろう輩が沢山居た
奴隷商人
銃…引き金みたいなのを引くと一発の玉が秒速で出る最近江戸で流行っている物か…、
外国の物だ…勝てるはずがない、
奴隷商人
奴隷商人
奴隷商人
……まさか、売られる、?!
成窿釵
奴隷商人
ごんっ
成窿釵
銃の鉄部分で頭を叩かれた。 おかげで脳震盪を起こす。
奴隷商人
そう言って男達は俺の腕を掴んで砦の中へ行こうとする。
や、……ぃや………!!
慘懴譌
ザンッ
奴隷商人
奴隷商人達は次々と倒れていった。 何が起こったんだ、?
慘懴譌
成窿釵
慘懴譌
成窿釵
慘懴譌
成窿釵
パァン!!!
成窿釵
急に目の前が鮮血で染まる。
そして俺の前に居た大きな人は…
ドサッ
…………
成窿釵
どうやら銃で心臓近くを撃たれたようで。 俺は銃が来た方向へクナイを投げつけたあと、すぐに慘懴譌さんの元へ行った。
成窿釵
揺さぶっても、何も反応はない。
よく見ると、頸動脈を狙って撃たれていたようで頸動脈が破裂している。
成窿釵
俺しかいない。 今無事なのは俺だけ。
なのに、怖い。 怖くて怖くて怖くて動けない。
死なないでくれ、置いていかないでくれ……
もう……一人は嫌だ、
成窿釵
???
俺が叫んだ直後、後ろから少し高い声が聞こえた。
成窿釵
俺はすかさずクナイを握る。
???
そう言って小柄な茶髪の人は空瑠さん達を持ち上げた。
成窿釵
???
必死そうな眼
………この人なら、助けてくれる…、
成窿釵
???
どうやら終わったらしい。
???
慘懴譌さんを見て、小柄な少年は悔しそうに俯く。
成窿釵
それに…
いつ殺されるか分からない環境で生きている俺達にとって死は、 仕方がない事なんだ。
???
成窿釵
成窿釵
成窿釵
そう、この三人だけでも助けてくれた。
それが何よりの安心感になった。
???
成窿釵
???
浦田
成窿釵
江戸の遊郭って……吉原!?
成窿釵
吉原はこの國一番の遊郭。 そうやすやすと逃げれる訳ない、
浦田
ちょちょい!!?
成窿釵
もしかしたらこの少年も凄いのかもしれない、
浦田
成窿釵
この少年に、何て説明すればいいんだ… 暗殺?それこそこの少年を恐がらせてしまう、
空瑠
ふと聴こえた気だるげな声
成窿釵
浦田
魔普
成窿釵
魔普
流透
成窿釵
いや待て…暗殺…?
成窿釵
流透
成窿釵
浦田
あれ、冷静過ぎない!?
空瑠
空瑠さんが珍しく言葉に詰まる。
まぁ……そりゃそうだよな、一般人と理解し合うなんて到底無理な話だ。
魔普
浦田
成窿釵
流透
空瑠
魔普
浦田
魔普
空瑠
え、何この流れ…
成窿釵
空瑠
流透
いやいや、俺等から言ったのに浦田さん殺すの?()
浦田
何も罪犯してないしね()
魔普
魔普
成窿釵
浦田
流透
いや「魔普それ良いね!」 じゃないだろ!
成窿釵
成窿釵
慘懴譌さん居ないし
空瑠
空瑠
浦田
魔普
空瑠
浦田
流透
空瑠
浦田
成窿釵
………思えば変な出会いだったな、
でも、慘懴譌さんが亡くなってからずっと引っ張ってくれたのは浦田さんと空瑠さんだし… ほんとに頼り甲斐があったよ。
だから、別れるのは少し寂しいけど
また 浦田さんと空瑠さんと魔普と流透くんと慘懴譌さんと俺で集まれたらいいね…。 今度は、浦田さんの想い人も一緒に…。
ー坂田目線ー
坂田
さっき俺に殺しを教えようとしてくれた魔普くんも それを押さえて怒ってた空瑠さんも ふわふわしてやたら天然だった流透くんも [団子食べてぇー]って言ってた成窿釵くんも
今は、動かずに床に倒れてる。 まるで人形のように。
さっきまで魔普くんの死を怒ってた人は、2組同士で行動してた人達は 誰も居ない。
この場は、浦田さんと俺だけ。
志麻くんは強烈な薬か何かで眠ってる。
なぁ、千楽…。 俺達昨日まで浦田さん待とー!! って、志麻くんと3人で話し合ってたじゃん、。
何で、今そんなに狂った目で僕等を見つめるの。
千楽
坂田
今、千楽は確かに志麻くんと言った。
坂田
千楽
あ、駄目だこれ。
坂田
千楽
坂田
千楽はまたとち狂った顔をして俺に向かってくる。
浦田
うらさんが俺に手を伸ばす。 届かないよ、うらさん、。
何でこんなことなったのかな、、 花魁だからかな…ごめんね。
来世は____
ガシュ!!!!!!
素早い金属音。
飛んで来たのは、4人の倒れている所から。 どうして…??
魔普
浦田
そこに立っていたのは、 血みどろの魔普くんだった。
魔普
魔普
魔普
息遣いが荒い、魔普は明らかに苦しそう。 なのに、なんで。
なんでそんなに…
魔普
魔普
魔普
魔普
そんなに…優しい笑顔なんだ、
千楽
魔普
「愛方は大事にして下さいよ??」
そう言った後、魔普くんは何処かに力なく笑って倒れた。
浦田
本当に限界みたいだった。
それと同時に…。
志麻
魔普くんが笑いかけた方向から 懐かしい、声が聞こえた。
浦田
志麻
坂田
志麻
坂田
志麻
千楽
坂田
何だって千楽が…、
志麻
千楽
坂田
何か、おかしい。
千楽
坂田
千楽
千楽は志麻くんを見るや否や急に頭を抱えて叫び出した。
志麻
浦田
志麻
浦田
うらさんは冷静に、僕らの前に立つ。
千楽
浦田
浦田
千楽
千楽はうらさんに近寄る。
待って、うらさん、、
坂田
浦田
…信じよう。
浦田
千楽
ザシュ
浦田さんの頬に傷が入る。
坂田
浦田
坂田
千楽
千楽
浦田
千楽
浦田
坂田
志麻くんは…。、
…あ、!!
千楽
坂田
浦田
浦田さんの注意も聞かず俺は千楽の前に立つ。
…こいつ、泣いとるやんけ。
坂田
坂田
坂田
志麻
いや対応ベタか()
千楽
あ、戻った。 瞬間にさっきまでの狂気が嘘みたいに無くなる。
途端に千楽が泣き出した。
千楽
坂田
志麻
浦田
あ、浦田さん戸惑ってる笑 レアだ()
坂田
浦田
志麻
浦田
志麻
坂田
浦田
千楽
うらたさんの因縁が籠った声の後ろで未だ大泣きしてる千楽。 その横に志麻くんが低く座った。
志麻
志麻
志麻
浦田
千楽
浦田
千楽
[え、嫌、土入りたくないよ〜]
四人
おもむろに聞こえたふわふわ声。 まさか、、
流透
成窿釵
空瑠
魔普
坂田
魔普
さっきより元気に狂気に満ちた笑顔で言い放つ魔普くん。
千楽
魔普
空瑠
魔普
復讐を諦めろという言葉に崩れ落ちる魔普くん。
流透
成窿釵
あれ、なんでそんな元気なん、あれ
坂田
浦田
坂田
坂田
魔普
空瑠
魔普
流透
成窿釵
浦田
千楽
志麻
千楽
千楽
千楽
空瑠
千楽
空瑠
千楽
空瑠
空瑠
千楽
浦田
千楽
志麻
志麻
志麻
志麻
千楽
坂田
…でも、千楽が、皆がまた笑えとって良かったなぁ…
と、その時遠い所から鈴の音が聞こえた
この音は…、
坂田
流透
成窿釵
浦田
空瑠
魔普
流透
成窿釵
浦田
魔普
坂田
千楽
成窿釵
坂田
浦田
流透
浦田
魔普
坂田
浦田
坂田
坂田
千楽
坂田
シャラン…
シャラン…
魔普
空瑠
???
流透
???
魔普魔普の後ろには、いつの間にか大きな巨体が居た。
その姿に、空瑠さんは。
空瑠
空瑠さん達のかつての恩師 慘懴譌さん と呼んだ。
慘懴譌
流透
慘懴譌
俺はそんな慘懴譌さんを一瞥し 魔普魔普の前に出た。
坂田
坂田
坂田
志麻
慘懴譌
慘懴譌
坂田
坂田
坂田
空瑠
魔普
坂田
坂田
坂田
坂田
坂田
慘懴譌
坂田
慘懴譌
坂田
ガンッ!!!!!!!!
魔普
坂田
魔普
坂田
魔普
坂田
魔普
坂田
空瑠
浦田
慘懴譌
成窿釵
慘懴譌
魔普
流透
空瑠
魔普くんがあいつに吸い込まれてく。 このままだと確実に連れ去られて…、殺られる。
仕方無い、か。笑
ガバッ
魔普
空瑠
魔普くんをすくい上げる。 これでいい、これでいいんだ。
千楽
代わりに…
俺が落ちるけどね。
浦田
浦田さんの絶叫。 伸ばされた手は空を切り、僕を掴んではくれなかった。
母さん、兄さん、弟。
もうすぐ、行くかも。
父さん。
そんな姿も家族だと思うのは、まだあの幸せを信じたいからだよね。
魔普くん、空瑠さん。 流透くん、成窿釵くん。
過去は片隅に置いて、 志麻くん千楽浦田さんも入れて幸せになってね。 短い間でも一緒にいれて良かった、ありがとう。
千楽
1人で抱え込み過ぎんで、浦田さんでも志麻くんにでも話してみ。 特に志麻くんは千楽の事中毒越えてんちゃうかってくらい大事にしてるからきっと大切にしてくれるわ。 今までありがとうな。
志麻くん
志麻くんは兄貴みたいで凄い頼りになったよ。 俺達の喧嘩止めてくれてありがとね。 千楽を宜しくね、。 今までありがとう。
…浦田さん。
幼い時からずっと傍に居てくれてありがとう。 花魁姿も1番好きだったし、もっともっともっと隣に居てさ、 魔普くん達と俺達で全員でこれ以上無いくらいの幸せな日々を過ごして。 最期も皆で笑いながら亡くなる…。 そんな幸せを思い描くほど浦田さんを想っていました。 今でも、これからも 俺は貴方が1番大好きです。 本当にありがとう。 幸せになってね。
…皆、みんなみーんな
本当に、大好きだったなぁ…。
もっと、生きたかったなぁ…笑
さようなら。
どうかこれからはずーっと幸せで。
これからもずっと。
僕を、坂田を忘れないでいてね。
おやすみなさい。
コメント
3件
444っていう不吉ないいねの数変えておきましたよ!
神過ぎて泣く