コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
倒れかけの木を使って、 思いっきり飛び上がる
ハンマーを空中で構えて 肺いっぱいに空気を吸って、
えむ
スッコォォンッ!!!!
掛け声と共に空中に漂っていた ごわごわさんを垂直に叩き落とす
みのり
ごわごわさんはみのりちゃんの 近くの地面で跳ね返り、
こはね
志歩
重力に従って落ちていく あたしの横をビューーンッって お空まで飛んでいった
__スタッ
えむ
みのり
志歩
こはね
えむ
志歩
あたしは今、こはねちゃんと、 さっき合流した 志歩ちゃん、みのりちゃんと 一緒に森を歩いていた
__ガサッ
こはね
茂みの中から一匹の キツネさんが出てきた
まだ小さいが、毛並みを逆立てて 威嚇しているように見える
こんなにかわいいキツネさんが 要らない想いだなんて__
みのり
えむ
みのり
みのり
みのりちゃんは盾を構えて キツネさんに向かって 走っていく
キツネさんは、一瞬 怯えた表情を見せた
えむ
やっぱりこの子は、 いらない想いなんかじゃない 気がする
__ガッ
みのり
バタンッ
みのり
志歩
何かにつまづいたみのりちゃんが 倒れた拍子に、キツネさんは 盾に押しつぶされた
みのり
こはね
みのり
立ち上がったみのりちゃんは スカートをパッパッと払った
みのり
小さく呟いたみのりちゃんの声に あたしは我に返る
そうだ、みのりちゃんだって きっと、望んでやっている わけじゃないんだ
えむ
みのり
みのりちゃんは、何かを 思い出したかのように 敬礼をした
みのり
志歩
えむ
みのり
こはね
こはねちゃんの一言で、 あたしたちは一斉に 志歩ちゃんを見た
志歩
えむ
こはね
みのり
志歩
みのり
えむ
志歩
こはね
__ボウッ
みのり
__ボオオォッッ
えむ
あたしたちの周りを いつの間にかたくさんの メラメラさんが囲んでいた
こはね
志歩
みんなはそれぞれ武器を構えた
ドズンッ
えむ
突如、生い茂る木々を飛び越えて ごろごろのゴツゴツさんが 目の前に降ってきた
志歩
目の前にはゴツゴツさん
周りにはメラメ…おにび?さん
逃げようにも逃げられない 状況になってしまった
みのり
志歩
こはね
志歩
えむ
志歩
みのり
志歩
こはね
志歩
こはね
こはねちゃんが両手を パンッと合わせると、
それに呼応するように 視線の先の鬼火さんがふたつ ぶつかって消えた
えむ
やっぱり何回見ても すごい武器だと思う
こはねちゃんは、はめている グローブのおかげだと言っていた
けど、それ以前に 想いを大切にしているから それが形になっているのだろう
みのり
志歩
確かに、その通りだ
ゴツゴツさんはどんどん あたしたちのほうに 迫ってきているし、
鬼火さんのお相手も こはねちゃんだけでは大変だ
それでも
えむ
なぜか、やってほしいという 気持ちが勝ってしまった
志歩
志歩
えむ
思わずきらきらした視線を 志歩ちゃんに送る
志歩
みのり
志歩ちゃんは光の中から 針を一本取り出して 鬼火さんの上に向けて投げた
投げた針が鬼火さんの 真上辺りに来たとき、
志歩
と叫んだ
その途端、針が輝き そこからまた十数本もの針が現れ 鬼火さんたちに降り注いだ
えむ
まるで流れ星みたいな……
みのり
えむ
ドゴォンッッ!!!
ゴツゴツさんの腕が 飛び退いたあたしすれすれ 地面に振り下ろされた
風が頬をかすめる
えむ
あたしはハンマーを構えなおし ゴツゴツさんへと走った
えむ
ゴォォンッッ
鈍い音と共にあたしのハンマーと ゴツゴツさんの腕がぶつかった
あまりの衝撃に あたしはのけぞり、
ゴツゴツさんは上半身が ぐるりと回った
みのり
そのままゴツゴツさんの腕が あたしに回ってくる
えむ
このままの体制では 避けることができない
みのり
ダンッッ
あたしの前に立った影が ゴツゴツさんの腕を弾き飛ばした
えむ
みのり
えむ
再びふたりで ゴツゴツさんと向かい合う
そういえば、ゴツゴツさんの 名前はたしか……
ゴツ……ゴー……ごー…えっと……
みのり
えむ
みのり
そう、ゴーレムさんだ
えむ
みのり
モヤモヤが消えると同時に 上から巨大な影が降ってきた
ゴーレム
ズドォォンッッ!!!
みのり
間一髪であたしとみのりちゃんは 別々に避けた
えむ
あたしとみのりちゃんの 間に降ってきたゴーレムさんは
ゴーレム
ごろごろと音を立てて崩れ始める
えむ
そして二箇所に集まり ふたりのゴーレムさんが完成した
みのり
ふ、と ひとりのゴーレムさんと 目が合った
ゴーレム¹
ブォンッッ
えむ
ゴーレムさんがあたし目掛けて 腕を振り下ろしてくる
あたしは右に飛び退き ぎりぎりでそれを避けた
みのり
みのりちゃんの方へもうひとりの ゴーレムさんが攻撃を仕掛けた
えむ
みのり
みのりちゃんは体制を整え ゴーレムさんに向かって 走っていった
えむ
あたしはもう一度、 小さくなったゴーレムさんに 向き合う
ゴーレム¹
鋭い視線が絡み合う中、
ビュオォンッッ
先に仕掛けたのは ゴーレムさんだった
えむ
あたしはすぐさま地面を蹴る
ダンッ!!
ごつごつとした腕が空気を切り 地面を抉った
ザザッ
あたしはゴーレムさんの背後に 回り込んだ
今なら……!
ダッ!!
あたしはハンマーを掲げ ゴーレムさんに急接近した
えむ
ゴーレムさん目掛けて全力で ハンマーを振り下ろした
ガンッッ!!!
えむ
ゴーレムさんの背中に放った 一撃は、硬い腕によって防がれた
ゴーレム¹
えむ
ふたつの硬質が ぎしぎしと悲鳴をあげている
えむ
あたしはハンマーに 込める力を強くした
__その瞬間
__モワァァァン
えむ
セカイが赤くなると同時に 謎の音がこだました
あたしは反射的に瞬きをする
えむ
しかし、瞬き後に広がるのは いつもの色のセカイ
みんなも驚いていることから 同じ何かを感じたらしかった
…………と、
ゴーレム¹
えむ
異変が起こった