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かぴばら
36
明太子に食われる鈴木
くじら🐋🫧
くじら🐋🫧
くじら🐋🫧
くじら🐋🫧
くじら🐋🫧
くじら🐋🫧
くじら🐋🫧
空を見上げた。 一面満開の葉桜だった。
かつての戦時中、日本での会議の度 何度も見てきた満開の桜。
あの時は、まだioはナチも日帝も 裏切ってなんかなくて。
ioはずっと、その景色が好きだった。
イタ王
イタ王
ナチは今アメリカへの出張中。
やはり天才となれど忙しさが違う。
だからずっと、 ナチの居ない暮らしだった。
お花見に行く気力もなかった。
…それでも重い腰を上げて、 ここまで来た。
イタ王
そう思っている自分が憎い。
イタ王
ナチを、遠い存在のように思っているのは。
ドイツ帝国を…オーストリアを裏切った時から?
ナチに…日帝に出会ったときから?
サロちゃんと出会ったときから?
WWⅡが始まってから?
イタ王
ioは本当に、ナチの隣に居ていいの…?
思い返せば思い返す度、自信がなくなっていく。
ナチは大丈夫だって、関係ないっていうけど
イタ王
その場に蹲る。
さっきまでは動けるくらいには 外に出られるくらいには元気だったのに。
なんでioはいっつもこうなんだろう。
折角昼も外に出れるようになってきたのに。
イタ王
左手首を見る。 本数は減ったものの、深い傷跡のある手首。
イタ王
食事も、まだゼリー飲料しか喉を通らない。
なんにもできないioに、もう…。 生きる意味なんて、あるのかな。
??
イタ王
今、絶対聞けるはずないのない声。
低めで、でもきれい。
イタ王
安心か、嬉しさか、不安が爆発したか。
涙が溢れては止まらない。
ナチス
イタ王
ナチス
ナチス
ナチス
イタ王
自然に褒めてくるあたり、人たらしである。
そのまま手を引かれるまま、ナチについていった。
道端で蹲っていたイタ王を見つけて。
なんとなくなんで彼奴が外に 出たかがわかった。
ナチス
去年二人で、一つだけ約束したのを 思い出した。
…嫌、一時たりとも忘れなかったから 「答えが出た」が最適解か。
ナチス
人が多い通りに出る。
俺の左手にくっついている右手は、 冷たかった。
…後ろを振り返る。
イタ王
ナチス
ナチス
イタ王
感心したように桜を眺めるイタ王。
その横顔が俺にとっては一番美しかった。
ナチス
イタ王
ナチス
イタ王
イタ王は寂しそうに笑った。
イタ王
イタ王
ナチス
桜を前に、白い肌をしたイタ王が こっちを見ている。
イタ王
イタ王
イタ王
イタ王
イタ王
本当に、ioが隣にいていいのかなって
変わっちゃうioなんて、 愛されちゃいけないんじゃないかって
イタ王
イタ王の目に溜まっていた涙が、 瞬き一つで落ちていく。
その顔も可愛くて__________美しくて
ナチス
でも儚くて__________辛そうで
イタ王
気づけば手を取り人気のない場所へ 手を引いていた。
桜並木を抜けて、着いたのは小さなカフェ。
イタ王の目には____まだ涙がたまっていた。
ナチス
カフェに入って、コーヒーが届いた後。
ナチがioの左手の上に手を置いて言う。
ナチス
予想外の質問に、声が一気にでなくなる。
イタ王
ナチス
ナチス
ナチス
ナチス
紅くて澄んだ瞳が、こちらを見据えている。
そこに映るioの顔にはやっぱり、隈があった。
イタ王
死にたいけど、ナチとなら…。
ナチとなら、生きれるんじゃないかな
イタ王
イタ王
それがもし許されるのなら、ioはナチと居たい。
駄目って言われる覚悟も、期待しちゃいけないことも分かってる。
でも、…それでも、良いんだ。
ioには、ナチしか居なくなっちゃったから。
イタ王
イタ王
ナチス
ナチが手を強く握りなおした。
温かみが伝わって涙が零れる。
イタ王
イタ王
裏切った。
弱かった。
無責任だった。
サロちゃんとの記憶をなくした。
皆に沢山迷惑もかけた。
酷いこともたくさん言った。
いっぱい嘘を吐いた。
いっぱい、死のうとした。
いっぱい、生きようとした。
イタ王
その言葉が、ナチにとって負担になることを
もとより愛される権利がないってことを
言ってしまってから____気付いた。
ナチに、ようやく目を合わせる。
イタ王
ナチの目は、大きく見開かれていた。
ナチス
ナチス
ナチが嬉しそうにこっちをみていた。
珍しく歯を見せて、笑っている。
ナチス
ナチス
イタ王
ナチス
ナチス
ナチの顔がちょっとだけ怖くなって、また笑顔に戻る。
ナチス
ナチス
イタ王
ナチの顔が真面目になる。
ナチス
イタ王
イタ王
ナチス
ナチス
ナチス
ナチの目は鋭いのに、どこか優しくて。
その鋭さが、自分に向けられたものじゃないってことに
あくまでも誰か違う人に向けられたものってことに
そう気づいたからかな。
イタ王
イタ王
イタ王
震える声で、なんとか言葉を紡ぐ。
ナチス
ナチス
愛してる、愛してるぞイタ王。
紅い目をしたナチがこっちを向いている。
イタ王
小さな声で言った。
それでもナチは嬉しそうに手を取る。
その反動で動いたioの体に、 さっき届いたコーヒーの匂いがした。
ナチス
コーヒーを飲み終えて、手を引かれ。
外に出ればベルリンの壁跡地に、 日本から植えられた桜。
散りかけの赤い花の桜が緑とともに舞っていた。