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ぐらぐらと視界が揺れる絨毯の上をもの凄いスピードで辺りをはしりぬける僕たち。

エース

このまま突っ走って抜けるぞ!!…ゲッ

監督生

どうしたエー...えぇ…。

だが、いつまでもことが 上手くいくわけが無い。

目の前にはイグニハイドの2人、 ハーツラビュル一同、ディアソムニア一同が仁王立ちをしていた。

こちらも豪華なメンツである。

イデア先輩が指をさして ぼそっと一言。

イデア

あれはカリム氏の…はぁ。カリム氏は本当にいい子ちゃんですなぁ。オルト、絨毯を狙って

オルト

りょうかーい!
_排除システム,作動します。

監督生

い、イデア先輩?!これ、結構高いですよ?!

イデア

フヒッ、大丈夫。後で直してあげるから。

ぴかりと光ったと思えば、絨毯は一瞬でただの糸くずたちに早変わり。

3人+1匹

うわぁぁああああぁぁ!!!!

一瞬で宙に浮いた状態になった僕たちは受け身を取り損ね、派手に落ちた。

エース

痛がってる暇はねえ、逃げるぞ!!

歯を食いしばりながらすぐに立ち上がるエース。

僕は痛めた膝を無理やり起こして 走り出した。

グリム

しつこいんだゾ!!ふなっっ!!!

炎を吹くグリム。 そこに新たな人影が目の前に写った。

アズール

グリムさんの魔法は実に単純で何も面白みがありませんね。

アズール先輩だ。

メガネをくっとあげたあと 杖を振り、渦巻いた水を発生させた。

僕でも分かるほど、高度な水魔法だ。

グリムの炎はあっという間に 消される。

疲労困憊か、 グリムはその場にへたっ…と 倒れてこんでしまった。

監督生

グリム!!

急いで抱き寄せようとすると、イデア先輩にグリムを奪われてしまった。

イデア

いい子いい子、猫た〜ん...

グリム

ふな、くっついてくるなぁ〜!!ユウ〜!!

エース

グリムはあとだ!…ゲッ、寮長たちが来てる!デュース!!

デュース

いでよ、大釜!!

どしゃんと重く響く...と思いきや

トレイ

_薔薇を塗ろう《ドゥードゥルスート》

大釜がカラフルなトランプに 早変わり。

エース

げっ、トレイ先輩?!

ケイト

あー、トレイ君来るの遅〜い!もうけーくんクタクタだよ〜

トレイ

ああ、すまないな。少し遅れた。

リドル

隙ができた!
_首をはねろ《オフウィズユアヘッド》!!

がちゃん、と激しい金属音が鳴る。

監督生

デュース!!

後ろから勢いよく首輪が付けられたことで前に倒れ込むデュース。

リドル

少しの間、大人しくしているんだね。

デュース

クソッ…すまない、皆!

デュースとグリムが とうとう離脱してしまった。

エース

っ、何やってんだバカ!クソ、もう体力も...

監督生

え、エース!前に…

エース

…はぁあ?!よりによってディアソムニアかよ!

前には重心を低くし、抜刀の準備をして待ち構えているセベクと シルバー先輩。

エース

はぁ、クソっ!!

肩で息をしながら エースは火の魔法を繰り出す。

セベク

フン、随分弱々しい魔法だな!!そっくりそのままお返ししてやる!!

セベクに弾かれた魔法は軌道を変えてエースの真正面に向かってくる。

エース

ぐぁ"あっっっ!!

監督生

エース!!

両膝をつき倒れ込むエース。それを素早く抱え込むシルバー先輩とセベク。

シルバー

マレウス様、リリア先輩、ユウを頼みます。

一人になった私の前に ふわっと降り立ってきたのは マレウス先輩とリリア先輩。

マレウス

お前の仲間は随分役に立たない近衛兵だったな。

リリア

随分と走り回ったんじゃなぁ、服がボロボロじゃ。

そして二人に肩をガッと掴まれる。

監督生

...やめてください。

リリア

なぁに、痛いことはもうせんよ。

マレウス

少しついてこい、人の子よ。

あたりが真っ白く光り渡る。

 

 

 

閃光を発するような強い光に襲われたと思うと、そこは鏡の間だった。

そこにはまた、 怪しく光る学園長が立っていた。

学園長

あらぁ、随分と時間がかかりましたねぇ。ま、ご苦労様です。

そう言って、両手を2回叩く。

次の瞬間、エースたちをひっ捕らえていた先輩たちがばたりばたりと倒れ始めた。

デュース

ど、どうなってるんだ?!っ、クローバー先輩!ローズハート寮長!ダイヤモンド先輩!

必死にデュースたちが先輩たちの身体を揺らすが、返事はない。

学園長

そんな心配しなくても。ただ寝ているだけですよ。

そう言って、 不気味に近づいてくる学園長。

学園長

すみませんねぇ〜、乱暴しちゃって〜! "うちの生徒が"〜

恐ろしさに耐えながらも 僕は唇を弱々しく開いた。

監督生

…何故、こんなにも僕に執着するんですか。

学園長は僅かに間を開けたあと、さも当たり前かのように答えた。

学園長

それは貴方が生者だから ですよ。

監督生

せいじゃ…?すみません、どういうことかさっぱり…

何を言ってるのか分からないが、肩が1人でに震えるほどの恐怖を感じる。

学園長は少し考えるように顎に手を添えたあと、答えた。

 

学園長

ああ、簡潔にいえば貴方以外全員は…

 

 

 

 

 

 

 

学園長

…死んでるんですよ。

 

 

背中に冷たい風が気味悪く通り抜けたかのように、私は戦慄した。

 

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