テラーノベル
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俺は静かに息を呑み、背中を伝う冷や汗を、見て見ぬ振りをした
脳が逃げろと叫んでいるのに、視界から離れず、 俺はその姿に釘付けになっていた
本能では逃げたくても、俺にだって引けないものがある
此処で逃げて仕舞えば、今まで築いてきたものが全て崩れ去ってしまう
うっすらと、先日の出来事を思い出す
ソビエトはいった
「これは、“感情の自分”だ」と。
では、この殺意を滾らせ、ねっとりとした重い愛情も、 ソビエトから派生した想いなのだろうか
真っ黒な液体を頬に伝わせ、ソイツは脳裏に焼き付いて 離れない笑みを浮かべる
ナチス卍
分かってしまった
此奴からは、どう足掻いても逃げれないのだと
ソビエト
ソビエト
ナチス卍
憎悪やら恐怖がごちゃまぜになって、指先が震えた
それほど、俺にとって此奴は、恐怖の対象なのである
ソビエト
驚くほどに、気の抜けた返事だった
べつに、どうでもいいというように
ソビエト
軽く安堵したのも束の間、息が詰まった
返答によっては、命が危うくなる
しかし、今の私に愛など囁く権利はない
今、殺人兵器となっても,演じなければならない。
ナチス卍
ナチス卍
ナチス卍
ナチス卍
ナチス卍
ナチス卍
ナチス卍
ありったけの嘲笑と憎悪を含んだ言葉を、ソビエトにぶつけてやった
ソビエト
ナチス卍
雪が、ちらほらと降り始めた
両者とも、動かなかった
ソビエトは、不満そうな顔をするわけでもなく、微笑んだままだった
微笑む?
いや、何かが違う
ぞくり
ナチス卍
背筋が凍った
この異様さに気づいたときには、鈍い音が、俺の耳を通り抜けていた
ナチス卍
ナチス卍
一拍置いて激痛が全身を駆け巡り、もがくような喘ぎが漏れた
左腕が、なかった
ナチス卍
即座に右手で足に固定していたナイフを取り出し、
軍服を裂いて歯で噛み固定しながら、出血部分に押し当て、巻きつける
止血はしていると言うのに、血は止まらない
ぽたぽたと汗と血を地面に垂らしながら、顔を上げた
おれは、有り得ないものを目にした
ソビエトが俺の腕を両手に、笑みを浮かべていたのである
つまり、考えられるのは
武器を使わずに、素手で俺の腕をもぎ取ったということ。
ソビエト
ソイツは愛おしげに俺の腕を撫でると、幸せそうに微笑んだ
腕がない。だからなんだというのだろう。
俺は彼の方のために、ソビエトを殺さないといけない。
たとえ死んだとしても
おまえらはどうせ、あの方が悪いと非難するだろう
しかし、何も変わらないのだ
お前が俺に向ける愛情も、俺が求める愛情も。
ナチス卍
絞り出した小さな声は、風の音に掻き消されてしまった
コメント
7件
最初の挿絵のナチイケメンすぎないいい!?嗚呼、もう尊い。ソ連さん、なんか不気味な雰囲気出してるねえ。腕を骨ごともぎ取るのは少なくとも化け物級元からが必要なのだそうですソ連さんやばあ
憎しみぶつけてるはずなのにどこか苦しそうなのが…ナチさんもソビも救われてくれッッッ(泣)
もう絵が尊いんですよね。見るの遅れたの悲しいです。続きが楽しみですっ!!!