WTBL注意
金スマ(kn、sm)
キス表現あり
意地悪なknさん
に振り回されるsmさん
朝、教科書の重みのある鞄を持ち眠たい瞼を擦りながら
見慣れた自分用の靴箱をいつものように開いた
ところが今日はいつもと違う
そこからひらひらと揺れて1枚のメモが落ちたのだ
拾い上げ小さく折られたそれの中身を見る
スマイル
"ずっと前から好きです"
"放課後、本館前庭に来てください。"
メモには可愛らしい文字でそう書かれていた
名前は書かれてなかった
きりやん
スマイル
声を掛けてきたのは先程一緒に電車に揺られた友人
俺の手から手紙を奪い、じっくりと目を通す
きりやん
俺とは対照的に楽しそうに笑みを零す
スマイル
きりやん
きりやんは俺の恋人の名前を出した
もちろん俺も、これを見た瞬間過ぎったのはその人物だった
スマイル
念を押すように俺は言う
きりやん
スマイル
そう言われれば、俺の決断力はたちまち鈍ってしまう
大好きな恋人に伝えるべきか、自分で解決すべきか
でも、きんときにとっては報告すような事じゃないかもだし
スマイル
きりやん
きりやん
それも、…そうだな
スマイル
焦り気味で手紙を制服のポケットに突っ込む
…どうか、バレませんように
きんとき
教室に入ってきたきんときは真っ先に俺たちの元へ
機嫌良さそうにニコッと笑い、俺の後ろの席に鞄を置く
スマイル
きりやん
きんときにバレないように、と思うと少しドキドキする
きんときはいつものように俺の膝の上に向かいあわせで座る
俺たちが付き合っている事を異様な目で見ていたクラスメイトも
この光景が日常茶飯事すぎてどうやら慣れたらしい
きんとき
きんときは俺の肩に頭を乗せて言う
なんせ今日は金曜日、疲れが溜まっているようだ
きんとき
きんとき
きんときは俺の腰に手を回し俺にしか聞こえない声で好き、と言った
スマイル
俺が申し訳なく告げるときんときはあからさまにガッカリ顔をした
きんとき
スマイル
うっわ、きりやんと口合わせて考えとけばよかった
質問が返されることくらい予想出来たはずなのに
…なんの言い訳をする、俺
少し迷ってきりやんに目で助け舟を求める
きんとき
スマイル
さすがに苦しいかな、でも咄嗟に浮かんだのがこれだった
きんとき
スマイル
あ、この反応良くなかったかも
誰から見ても、手伝って欲しくないような反応をしてしまった
後悔するも遅すぎる
きんときを見れば、彼はムスッと俺を睨み怒っているようだった
きんとき
俺の頬を掴み怖い顔をする
うー、違うって…
俺が目をきつく瞑り、口を開こうとした時
きりやんがグイっときんときの肩を引いた
きりやん
きりやん
きんとき
きんとき
鋭い視線をきりやんに向けてそっぽを向いた
そして拗ねた声で再び俺をぎゅっとする
スマイル
きんとき
ブンブンと頭を振るきんときにはぁ、と溜息をつく
こうなったきんときは面倒臭い
やっぱり言うべきか?
脳内思考を巡らせていると
きんとき
少しして、きんときが小さく声を上げた
そして、それを合図のようにブレザーの中に手を突っ込まれ中を探られた
スマイル
まずい、と思いきんときの手首を掴む
しかし俺の掴んだ手首の主はにこやかに笑った
きんとき
手に持っていたのは先程のラブレター
前に座るきりやんはあちゃーっと言う顔をした
あー、終わったぁ 見つかったァ
スマイル
目を逸らして言うときんときは手紙を隅々まで確認した
きんとき
きんとき
スマイル
スマイル
きんとき
にっこにこのきんときはぐしゃっと手紙を手で潰す
音を立てて潰れた手紙は小さくきんときの手に収まった
スマイル
きんとき
悪魔のように笑うきんとき
俺には会ったこともない手紙の差出人への罪悪感が残ってしまった
スマイル
潰されてしまった手紙を俺はきんときから取り上げようとする
しかし、きんときは手を離すことなく手紙を取れないように上げた
スマイル
俺は手を伸ばして手紙を掴み引っ張る
きんとき
スマイル
プルプルと俺ときんときの間で引っ張られる手紙が震える
きんとき
きんとき
そう言って力いっぱいきんときが手紙を引っ張ると
びりっと音を立て手紙は真っ二つになった
きんとき
知ってたけど、なんて冷酷な男だ
少しは、人の気持ちを考えろ、この悪魔男が
俺はきんときから手紙を引っ張り上げ、怒りを込めて言う
スマイル
きんとき
勢いで出てしまった言葉に俺は手で口を塞ぐ
ちらっときんときを見るときんときは顔を歪めて聞き返す
きんとき
威嚇したようにこちらを向くきんときを見て、後悔が押し寄せる
スマイル
謝ろうとする俺の言葉を遮るように膝から降りるきんとき
すると今度はきりやんの膝の上に乗って抱きついた
きんとき
きりやん
嫌がるきりやんに顔を近ずけたり、手を握ったりする
…まるで俺に見せつけるように
申し訳ないと言う気持ちは一瞬で吹っ飛び、
わざとそういう行動を取るきんときに怒りが増す
スマイル
そう呟くと、きんときが俺の方を向く
俺は目を合わせないようにしながら更に言葉を重ねる
スマイル
きんとき
そんなことを言われると、こちらも意地になるしかないじゃないか
スマイル
きんとき
悪びれもなく再開されたイチャイチャ
俺がきりやんとしたら怒るのに…ほんと理不尽なきんとき
…ムカつく、思いきりぶっ叩いてやろうかな
イライラ沸点で1人にされた俺は仕方なくスマホと睨めっこ
もう会話も耳に入れないしっ!!
きんとき
きりやん
意気込んだのも束の間、最悪の出来事が起こってそうな雰囲気
顔を上げて2人の方を見ると
2人は唇を手の甲で擦っていた
まるで、事故チューをしたあと…みたいな
スマイル
きんとき
なに、いってんの…正気?
なにが、ちょっと当たっただよ
きんとき
……良くないし
自分の制服の裾できんときの口元を思いっきり擦る
きんとき
スマイル
きんとき
スマイル
少しの独占欲と嫉妬が意味不明な言葉を生む
さいあく、俺が素直にやめてって言えばよかった
きりやんでも、嫌だよ
必死で、きんときの唇に裾を何度も走らせる
俺が手を止めたのは、きんときに手首を掴まれてから
きんときの唇を見ると強く擦ったせいで真っ赤になっていた
きゅるんとあざとい顔をして、俺の名前を呼ぶ
スマイル
なんでか感情的になってしまって
詰まる言葉が目を潤わせる
…結局、嫉妬剥き出しで恥ずかしい
色んな感情がいっぱいになっていっそここから逃げようかと思ったら
きんときに掴まれていた手首を強く引っ張られた
きんとき
ふにっと柔らかい唇が当てられ思わずきんときを突き飛ばしていた
俺は恥ずかしさで頭が真っ白になる
みんなの前でキスされたのは初めて
スマイル
きんとき
眉を下げていってくるきんときは多分策士だ
俺の弱みを理解している
スマイル
するときんときはくしゃくしゃと髪を撫で、俺の頭を覆うように力いっぱいハグする
きんとき
きんとき
子供みたいに素直に伝えてくれるきんときに胸が熱くなった
…正直、可愛すぎる
スマイル
スマイル
きんとき
俺たちのバカップルさに周りから呆れた声や笑いが聞こえる
きりやん
前に座るきりやんも 俺たちを見て笑った
告白は断ったし、最終的に向こうも諦めてくれた
見事解決…だが
ヒリヒリした頬に氷嚢を当ててきんときの待つ部屋に入る
スマイル
ドアを開けるときんときは俺を見て一瞬固まった
が、心配する様子はなくすぐに吹き出す
きんとき
スマイル
ソファに鞄を投げ、ブレザーをハンガーに掛ける
後ろからはきんときの笑い声がきこえ、なんて薄情なんだと思った
きんとき
スマイル
ちょっぴり嘘をついた
……気に食わなかった
きんときを悪く言われたのが
別にきんときのいい所なんて、俺が独り占めするから良いけど
…知らないで、なにか言われるのはものすごく嫌
きんとき
スマイル
そう言われるのも無理ない
他人に対しての感情コントロールは今でも得意だし、
…俺は彼が1割でも絡むと上手くはいかないな
きんときのいるベッドに腰をかけた
するときんときは俺の冷たく湿った手に触れ氷嚢を退けた
きんときが赤くなった頬に触れると痛覚が走って顔が強ばる
きんとき
スマイル
そう答えるときんときは流し目で俺を見つめる
きんとき
きんとき
スマイル
スマイル
きんときは俺をベッドに倒して首に顔を埋める
そして、ちゅうっと鎖骨の当たりを強く吸う
スマイル
スマイル
痕が残ると色々と面倒臭いことになる
日頃からダメって言ってるのに
きんとき
俺の言うことなんて聞くはずもないきんとき
抵抗する俺の首に数個跡をつけると満足したように唇を離す
きんとき
スマイル
熱くなった首元を抑えてきんときを睨む
すると表情を崩さないまま真っ直ぐ言った
きんとき
スマイル
きんとき
そのままの勢いできんときは唇を近づけた
スマイル
スマイル
俺が言おうとした言葉もキスに飲み込まれてしまった
重力で垂れたきんときの前髪が俺の額を撫でる
優しくて、焦れったいキス
なんだがお互いの気持ちを探っているみたいでくすぐったい
俺も、きんときがもっと欲しい
そんな想いが昂って、自分から唇をきんときの首に走らせた
そしてきんときと同じように俺だけの印を首に付ける
きんとき
スマイル
薄くしかつかなかったけど、少し照れてるきんときが嬉しい
何故か誇らしい気持ちになってこいつは俺のだって自慢したくなる
きんとき
きんときはそのまま倒れ込んできて、う"ぅ〜、と唸る
ぼふっと頭を埋めたきんときの髪に手を通すと
さっきのが嘘のように一言も喋らなくなった
スマイル
俺が名前を呼ぶと、今度は駄々っ子のように足をバタバタとさせた
そして、小さく呟く
きんとき
拗ねたように口を尖らせる
スマイル
きんとき
きんとき
こうやって不安を言葉にするきんときは珍しい
可愛い、と喜んでしまった俺はバレたらきっと怒られちゃう
スマイル
スマイル
そう伝えるときんときは俺の胸に頭をグリグリとした
きんとき
スマイル
きんとき
そして、嬉しそうに顔を上げた
きんとき
スマイル
きんとき
スマイル
きんとき
きんとき
ごめんね、と全然悪く思ってない顔で謝る
スマイル
口から出た驚嘆は流れるように落ちていく
ラブラブした雰囲気は一気に冷め、きんときに軽蔑の目をやった
きんとき
きんとき
スマイル
俺がきんときを責め立てると
そんなじゃない〜!!と、寧ろ俺が怒られてしまう
いやいや、恋人悲しませるような嘘つくなよって思うが
スマイル
きんとき
スマイル
スマイル
きんとき
ぎゅーで許す俺はまたもやだいぶきんとき贔屓。
だけど、その愛情表現には悪い気はしなかった
低浮上してました
TERRORで、好きな投稿者さんの作品がなかったり
垢転生してる人がいたり、
久しぶりに開いたらちょっぴり悲しかった