テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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第6話 - Ep.9 悪夢

2023年10月08日

#ファンタジー

#コメディ

#ホラー

#一次創作

#創作

Ruka@二次創作楽しい

〜翌日の朝〜

由奈との待ち合わせをしている白は待ち合わせまであと数分だったため勉強の片付けをしていた。

白

えーっと……今日は2教科テストがあるから……そこを学校でもしなきゃいけないし

白

………。

白が考え事をしていると瑠香が部屋から起きてきた。

白

あ、おはようございます瑠香さん！

瑠香

……おはよ……。

瑠香

白早いね……

白

これくらい高校生は普通ですっ！

瑠香

あー、凄いすごi……

瑠香は倒れそうになったがそれを瞬時に察知した白は瑠香を受け止めた。

白

だ、大丈夫ですか？瑠香さん。

瑠香

……あ、あぁ……わりぃ少し寝不足で……

白

寝不足も無理ないですよ。昨日夜中体調悪そうでしたし……

瑠香

……！

白

もし体調が優れないのなら病院へ行ってみてはいかがでしょうか？

瑠香

あ、あぁそう……かもな。

白

あれ？というかばくまるちゃんは？

瑠香

ばくまるならまだ寝てる。

瑠香

昨日体調が悪かったときずっと着いててくれてさ……！

白

ばくまるちゃん優しいですね！

瑠香

……な！

白

って、やばい！瑠香さん、行ってきます！

瑠香

行ってらっしゃーい。

急いで出ていった白を見送った瑠香は額に手を当て呟いた。

瑠香

っ…また頭痛……

瑠香

……クソが……。

瑠香は立ち上がって財布を持って出かけた。

待ち合わせ場所に着いた白は先に待っていた由奈に挨拶をした。

由奈

お！白！おっはよ〜！

白

おはよう由奈！

由奈

あのね白、今日は話したいことがあるの！

白

は、話したいこと？

由奈

うん！まぁ、登校しながらでいいんだけど

白

おっけー！

白

じゃ、行こっか！

由奈

私が話したいのは…

由奈

クラブを設立することについて！！

白

クラブって何の？

由奈

何を隠そう…！！

由奈

怪盗ファンクラブ「2P1Aクラブ」だよ！

白

つ、つーぴーわんえー？

由奈

そ！ルナとトワの2人とばくまるの1匹！

白

へぇー！よく考えたね！ルナとト…

白

ルナと「トワ」ぁあっ！？

由奈の口から出た予想外の人物に驚いた白に、日々ルナの情報をチェックしている由奈は鼻を高くして話し始めた

由奈

え？白知らないの？

由奈

今朝新しく夢見警のホームページに書いてあったじゃん！！

白

み、みてない…。

白

というかどういう内容だったの？トワについては。

由奈

んーと、確か「新たに登場したルナの助手の怪盗トワ。これからのアイツの動きについて行かなくてはいけないな！！Y.M」って、画像と一緒に。

由奈

なーんか著者の方は明らかルナ達をライバル視しているような気もするんだけど…

白

(うわぁ…絶対あの警部さんだ…)

由奈

でさでさ、白は入るよね！？

白

あ、えっ…と…、

白

ぐ、具体的に何をするの？

由奈

えーっと主な活動としてはルナ達の良さを伝えていったりしたいかな！

由奈

まあ目標としてはルナとトワの正体を見破りたい！！

白

え"っ！？

白

み、見破る…？？

由奈

うん！

由奈

あ、別に警察に言うーとかじゃなくて、お母さんを助けてくれたお礼と、応援してることを伝えたいの！

由奈は真剣な眼差しで白を見た。

そんな由奈を見て白はお礼を言われ、喜ぶ瑠香を想像した。

白

…瑠香さんなら多分こうなるなあ…笑

由奈

瑠香…？誰それ？

白

え、あ…！

白

ま、前会ったでしょ？学校に迎えに来てくれた…

由奈

あぁ！あの茶髪のオネーサンね！

由奈

なんか感じたことのあるフンイキしてたから既視感あったよぉ笑

白

そ、そうなんだ！

由奈

はー着いた〜

白

ねえ、そういえばさ

由奈

ん？

白

由奈日直じゃない？

由奈

あ。

白

あはは…。

由奈

もー！何で言ってくれなかったのー！

由奈

と、とにかくクラブの話はまた帰り！！

由奈

入るって事で進めとくから！じゃ！

白

え！？入らな…

白

ってもう居ない…

嵐のように走って行った由奈に白は苦笑いした。

ー街中ー

瑠香

う"ぅ"……薬のストック買えてよかった…

家を出た瑠香はドラッグストアに向かいなぜか悪夢見の症状を抑える薬を買った

瑠香

…っ…また頭痛…が…

瑠香

しかも…目の前…が…霞んで……

瑠香がヨロヨロと歩いていると誰かにぶつかってしまった。

瑠香

あ…す、みませ…

瑠香

…アナタは…！

と瑠香は？？？に謝りながら顔を合わせるとその人は既視感のある人だった

？？？

…！キミは…！

ー公園ー

瑠香

まさか…アナタが居る…なんてな…！

瑠香

和泉さん

和泉忍

私はたまたま今夜のショーの下見に来ていただけ。

瑠香

そっか。…で、K君はどうですか？

和泉忍

Kは最近また組織(ヤツら)に揺さぶられたみたいで、私の家に来て泣いていたよ。

瑠香

そっちも大変だね。

和泉忍

で、キミはどうなんだい？瑠香クン。

和泉忍

見た感じ、悪化している様だが…？

瑠香

そうなんだよね…。

瑠香

ばくまるがいる、薬があるとはいえ流石にもう寿命かもしれないです笑

和泉忍

…。

瑠香の無理のある笑顔に気付いた和泉は胸ポケットからQRコードの書かれた紙を取り出した。

和泉忍

ん。

瑠香

…何これ？

和泉忍

これは我が社で夢見町用に開発している最新技術で作られた悪夢見の効果を和らげるヒーリング音楽だ。

和泉忍

元々今日、これを渡すためにキミの家にお邪魔しようと思っていたからね。

瑠香

あ…。ありがと…。

瑠香

…家帰ったら聴いてみる…。

和泉忍

ところでルナ。助手が出来たらしいじゃないか。

瑠香

おぉ、情報が早いね。

和泉忍

1つ思ったんだが、その助手に、キミの悪夢を盗んで貰えばいいんじゃないかい？

瑠香

……そう簡単にはいきませんよ。

瑠香

私の悪夢はhighレベルを超えてるからね。

瑠香

そんな悪夢の中にあの子を入れる訳にはいかない。

和泉忍

そうか。

和泉忍

いくら怪盗でも何かあったらコッチに言ってくれよ。キミが居なくなれば今のKを支える者が居なくなってしまう。

和泉忍

それに夢見町の管理している悪夢が管理しきれなくなる未来が近い。

瑠香

…努力するよ。

ー聖心高校ー

5限目の終わり＿＿＿下校の時間が早く、帰る準備をしていた白は夜中の瑠香の事を考えていた

白

(やっぱり瑠香さん…変だったな。)

白

(なにかに憑かれてるような…)

ー深夜ー

寝ていた白は喉が渇いて目が覚めた。

白

うぅ…喉乾いたぁ…

白

キッチン…キッチン……

廊下に出た白はキッチンへ向かおうとすると

瑠香の部屋から話し声が聞こえてきた

「ばく！！ばく！！」

「悪いな…ばくまる…何から何まで…」

「…ばく…」

「心配しなくて大丈…」

「ｹﾞﾎｯ！ｹﾞﾎｯ！」

「ば、ばく！！」

「…や、やってくれんじゃん…。」「クソ悪……夢…」

白

…？

白

あ、喉乾いてたんだった

白

(もしかして…瑠香さんって……)

ー？

白

(でも、あれは快さんのが…、)

くー？

白

(嘘…ついた……？)

は…ー？

白

(でも…なんで、何のために…！)

白！！

白

えっ！？あ！はいっ！！

由奈

ちょ何はいっ！って笑

白

な、なんだ由奈か…！

由奈

ていうか、どーしたのさ。そんな考え込んじゃって。

白

い、いや何でもない！

白

さ、帰ろっか！

と白が廊下に出ようとすると＿

由奈

ちょちょちょ！待って待って！

白

え？

由奈

クラブ場所にご案内でしょ！？せっかく入ってくれたんだから！

白

あ、うん…💦

白

(私入るって言ってないんだけどなぁ💦)

由奈

さ！行こ！！裏山に！

ー裏山ー

裏山の奥の方まで進んだところに古くなった家があった。

由奈

ここ！！

白

うわぁ、凄い…。豪邸だね！

白

というかよく見つけられたね！

由奈

へへーん！毎朝裏山散歩してるからかな！

由奈

さ！入って入って！

白

うん！

ー中ー

白

中は結構ごちゃついてるんだね…！

白

(って…なんのためらいもなく入ったけど…大丈夫なのかな？)

由奈

ここはゴチャゴチャしてるけど、あっちの部屋はクラブ用に掃除したから大丈夫！

白

そうなんだ！

白は由奈に案内されクラブ部屋へ向かうと、そこは＿＿

壁一面にルナについての新聞記事などが貼られた部屋だった。

白

な、何これ…！？

白

はっ！！由奈まさか…こういう趣味…

由奈

はぁ！？なんでそんな引いてるの！

由奈

この写真やら新聞やらはね！悪夢の中じゃなくて、この現実世界でルナに直接お礼を言うための情報収集をするためのもの！

白

だとしても由奈、どんだけルナさんを溺愛してんの！

由奈

いやいや、ストーカーでもメンヘラでも何でもないから！？

と疑いを晴らそうと必死に否定する由奈に白は1つ問いかけた。

白

ていうか由奈…もしかして今日、クラブ場所を案内するのがメインじゃなくて私にルナさんの情報を共有するのがメインだったりするでしょ笑

白

(なーんて！冗談だけど！)

白

(もしホントだったら瑠香さんバレちゃ…)

由奈

す、すっご…。白大正解だよ！！

白

(由奈って調べたら止まらないんだよなぁ…。瑠香さんの変なとこまで調べなければいいけど…。)

由奈

そう！私はこの廃墟を見つけてかれこれ1ヶ月半…まあ助けて貰ったときから彼女の事を調べはしてたけど、ようやっとルナの情報がわかってきたの！！

白

えっと……例えば？

由奈

例えば？

由奈

んーとね…

由奈は部屋のデスクの上に置いてあったパソコンを開いて何かのデータを開いた。

由奈

ああ、これこれ。

白

「ルナ個人情報file」…？

由奈

うん！

由奈

情報は例えば…「ルナは高校生くらいである可能性が大」「寒い所が苦手」「茶髪」とか………

白

由奈、調べすぎじゃ……💦

白

ていうかルナさんに現実で会いに行ったら、迷惑なんじゃないかな…？？💦

と白が由奈を止めようとしたが由奈はそれを聞きもせず、次々と情報を声に出していった。

由奈

「ロングヘア」「仕事を始めたのは3、4年前」…

由奈

とかかな…！

白

へ、へぇ…？

由奈

まぁさ、最終的には現実でルナに会うことを目標にしてこんな感じの活動していくから！よろしく白！

白

わ、分かった！よろしく！

白

(って、まだ入るって言ってないのになぁ)

由奈

じゃあ今日はここで解散にしよ！

由奈

また明日学校終わりに集合ね！

白

うん！分かった！

2人は解散し、それぞれ家へ帰って行った。

〜自宅〜

白

ただいま〜

瑠香

おっ！おかえり白！

瑠香

ご飯今作ってるから、待っててね〜！

白

あ、何か手伝うことあれば…！

瑠香

めっちゃ大丈夫です。

と瑠香は即答した。

白

そ、そうですか！では部屋で待たせて頂きます！

そう言って、白は部屋に戻って行った。

すると白とすれ違いで、今度はキッチンにばくまるがやってきた。

ばくまる

ばく〜！

瑠香

あ、ばくまる！昨日はホントありがとう…！ばくまる居なかったら死んでたかも笑

ばくまる

ば、ばく…？

瑠香

うん、もう大丈夫！今日和泉さんから教えて貰ったヒーリング音楽、結構効き目良くてさ〜！

瑠香

まあ、すぐ克服しちゃうだろうけど…

ばくまる

ばく！

瑠香

ははは！たっのもしー！

瑠香

瑠香は笑顔でばくまるに応えると、冷蔵庫から生チョコを取り出した。

瑠香

これ、お礼！

ばくまる

ばく！？ばく〜…♡

ばくまるは喜んで食べ始めた。

瑠香

フフッ、ばくまるホント甘い物すきだよねぇ〜

瑠香

か〜わい♡

ばくまる

ば、ばく〜！！

瑠香

あはは！ごめんごめん！カッコイイが良いんだっけ？

と楽しそうに話している瑠香とばくまるを部屋から顔を少し出した白が覗き見していた。

白

瑠香さん元気になってて良かった…！

白

でも、「克服」って何だろう…。

そんなこんなで今日も色んな事があったわけですが、

この時の私は、瑠香さんと由奈の間にあんなことが起きるなんて思いもしませんでした。

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