___翌日
俺は二つの花束を持ち、ある場所へ墓参りに来ていた。
壇一雄
「S.ODA」と名前が刻まれた墓に、話し掛ける様に呟いた。
そして花束をそっと墓の横へ置いた。
…暫くし、俺は織田作の墓の前に座り込んだ。
壇一雄
アイツら、それは俺の弟子である太宰と中也のことを指す。
織田作之助
壇一雄
織田作之助
壇一雄
織田作之助
壇一雄
???
壇一雄
織田作之助
壇一雄
織田作之助
壇一雄
俺が過去の事を思い出して無意識に黙り込んでしまったのが悪いのに…織田作は本当に優しい人間だと改めて思う。
壇一雄
そう云い、俺は"もう一つ"の花束を持ち直し、立ち上がった。
壇一雄
壇一雄
壇一雄
俺は暫く織田作の墓を見つめた後、後ろを振り向き足を進めようとした。
織田作之助
壇一雄
___俺は振り向いた。ついさっき、確かに織田作の声が聴こえたからだ。
だが、振り向いた先には織田作の姿は無く、「S.ODA」と名前が刻まれた墓と、その横に有る花束しか無かった。
壇一雄
俺はさっきと同じ様に後ろへ振り向き、次行く場所へと足を進めた__。
花束を持ち、俺はある霊園に着いた。
「真鍋家」と文字が刻まれた墓に、水鉢に水を入れ、花を生け、線香に火を付けた。
そして、墓に向かい手を合わせた。
壇一雄
壇一雄
???
???
壇一雄
壇一雄
壇一雄
あの時…俺があんな間違いを犯して無かったら…
今でもアイツは……___
壇一雄
「俺の悪い癖だ…」と呟き、俺は後ろへ振り向き足を進めた。
壇一雄
帰り道…気がつくとすっかり夜が更けていた。
壇一雄
__すると、俺の携帯の着信音が成った。
携帯を開くと、見知らぬ番号から電話が掛かってきていた。
壇一雄
__ 突然、後ろから"何か"が襲いかかってきた。
壇一雄
俺は素早くその"何か"の攻撃を回避し、一歩後ろへ下がった。
?
暗闇から"何か"を攻撃して来た人物が、「ゲホッゲホッ…」と小さくむせた。
暗闇で顔が良く見えないが…俺はコイツを知っていた。
壇一雄
___芥川龍之介、ポートマフィア構成員であり指名手配されている危険人物だ。
そして、俺のポートマフィア時代での部下でもある。
壇一雄
芥川龍之介
ポートマフィアを裏切った者の結末__それは"死"だ。
壇一雄
芥川龍之介
壇一雄
俺は今、何とも云えない表情をしているだろう。
否、絶対そうだ。
この先の芥川龍之介の台詞が読めたからだ。
芥川龍之介
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