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壇一雄

…………。

俺の予想は当たっていた。

芥川龍之介

……何だその目は

壇一雄

…いやぁ…予想通りだなぁって思って…

…森さんなら必ずやると思っていた事だ…

壇一雄

…芥川龍之介、今日は諦めて帰ってくれないかなぁ…?

壇一雄

お前じゃ俺を連れ戻すにも力不足だ…お前がよく知ってるだろ…?

芥川龍之介

…その事は承知の上だ、壇さん。

芥川龍之介

だが首領が僕に命じた以上、それが首領にとって…ポートマフィアにとっての最適解だ。

芥川龍之介

故に僕は…首領の期待に応えなければならない。

壇一雄

………。

俺は暫く考えたが…やがて口を開いた。

壇一雄

…まぁ良いや…

そう溜め息まじりに小さく呟き、戦闘態勢に成った。

壇一雄

やって見ろよ…やれるもんなら。

俺が云うとほぼ同時に、芥川龍之介の黒外套を変異させた異能__羅生門が襲いかかってきた。

無数の羅生門が襲いかかってくる中、俺はたんたんと羅生門を回避した。

それとほぼ同時に_俺の携帯から"女性の声が聞こえた"

?

_夜叉白雪、壇一雄を切り刻め

__すると、突然紫色の光に包まれ刀を持った夜叉が現れた。

夜叉は現れると同時に俺に刀を振り下ろした、それと同時に芥川龍之介の羅生門も襲いかかってきた__

壇一雄

__リツ子・その死【人間失格】

俺がそう唱えると、フッと羅生門と刀を持った夜叉が水色の光に包まれ消えた。

芥川龍之介

……矢張厄介だ、あなたの異能は…

芥川龍之介が俺を睨み付ける。

壇一雄

はは、そりゃぁどうも…

俺の異能力__「リツ子・その死」は、"触れた者の異能を操れる"。

操る…というのは、触れた者の異能をコピーしたり消したり…その他に色々と出来る。

だからさっき、あらかじめ治の異能をコピーしておいた物を発動し、羅生門と夜叉を無効化させた。 (語彙力無くてス"ミ"マ"セ"ン"ッ"ッ"ッ"ッ")

他者の能力を操れるなんて異能…最強そのものだ。だが、その分反動が大きい。

壇一雄

……さっきの夜叉、君が主だろ?

誰も居ない筈の場所へ向けて話しかけた。

……すると、着物姿の少女が現れた。

濃い青髪の、目に光を宿していない少女だった。

壇一雄

……君は…

泉鏡花

…………泉鏡花、六ヶ月で35人殺した

壇一雄

……へぇ…そっか…

…最近はこんな幼い子まで暗殺者にしてるのか…

森さんも酷いことするなぁ…

壇一雄

……じゃ、お前らには悪いけど「壇一雄ポートマフィアに連れ戻そう!!」作戦は失敗した訳だから、帰って貰おうか

「異能は治の異能コピーして無効化しといたから、もう使えないだろ?」と付け足し、にこりと笑った。

……芥川龍之介の殺気と視線が痛い。

芥川龍之介

…………。

芥川龍之介

………"今回"は引き下がろう

壇一雄

ぇ、次回あるの…??

「俺もう戦うの嫌なんだけど…」と呟く。

芥川龍之介

だが次は無い、何者でも夜から永遠に逃れることは出来ぬ。

芥川龍之介

…それに……中也さんが必ずあなたを連れ戻す筈だ。

壇一雄

…中也が?

芥川龍之介

…あなたがポートマフィアを抜けた夜…中也さんは大変お怒りに成っていた。

…俺には、芥川龍之介の云っている「大変お怒りの中也」の姿が想像出来た。

壇一雄

……ぁ"ー!!もうッ!!帰った帰った!!

そうヤケクソに成り叫び、俺は芥川龍之介と泉鏡花に背を向け、家へ帰る道を歩きだした。

芥川龍之介

__……ッ壇さん、一つ聞きたいことが…

芥川龍之介が、さっきの殺気の混じりの言葉とはまた違う雰囲気で、俺に問いかけた。

壇一雄

…何だ…?

芥川龍之介のほうを振り向いた。

芥川龍之介

……何故ポートマフィアを抜けた?

壇一雄

…………

芥川龍之介

あなたはポートマフィア内でも首領に一番忠誠心を持っていた筈だ、なのに何故___

壇一雄

……古い友人に云われたんだ…「人を救う側に成れ、その方が…幾分か素敵だ。」…ってね。

壇一雄

…それにさ……よく云ってただろ…?

壇一雄

__「俺は何れ此処を裏切る」ッてさ…

…一瞬、沈黙が落ちた。

その沈黙を破ったのは芥川龍之介だった。

芥川龍之介

……そう、ですか…

一言、そう一言呟き、芥川龍之介は泉鏡花を連れ帰っていった。

壇一雄

………。

…暫く間を置き振り返り、再び家へと帰る道を歩みだした。

壇一雄

(ッほんと…面倒臭いことに成ったな……)

壇一雄

ッ…ゴホッッ……

突然、口から溢れだす紅い血。

異能力の反動だ。

壇一雄

……(…本当に…連れ戻されないと良いけど……)

少しの不安を残した。

【文/スト】双/黒の師匠、四年ぶりにヨコハマに戻ってきたってよ。【if】

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