白雪姫のその後の話し

皆さん、白雪姫はご存じですか？

そう、あの有名な童話白雪姫です

原作では実母である王妃は自分が一番美しいと信じて疑わなかったが

娘である白雪姫が7つになった時

魔法の鏡が1番美しいのはあなたではなく白雪姫ですと答え

それを聞いた王妃は白雪姫を殺し1番になろうとするが尽く失敗し

最終的に王妃は真っ赤に熱せられた靴を履き、死ぬまで踊らされ白雪姫がハッピーエンドを迎えるのが大まかなあらすじです

ここでなぜ白雪姫のお話をしたのかと言うと…

皆さん、『白雪姫症候群(白雪姫コンプレックス)』と言うのは聞いたことがありますか？

虐待を受けていた子供が大人になって自分の子供に対しても虐待を行ってしまうの白雪姫症候群(白雪姫コンプレックス)

今回はそれに因んだお話

白雪姫のその後のお話しをしましょう

ここはある国の王様と王妃が住まうお城

そしてここはお城の暗い暗いの秘密の地下室

そこからこんな声が聞こえてきます

『鏡よ鏡 この世で1番美しいのは誰？』

『それは白雪姫…』

『あなたです』

白雪姫は夜な夜なここを訪れては鏡に誰が一番美しいか問うのです

それは白雪姫にとってとても幸福な時間でした

月日は流れ白雪姫は王子様との間に子供を授かりました

それはそれはとても可愛らしい赤ん坊でした

同時に白雪姫はあることが心配になりました

そして夜、またあの場所へと向かうのです

地下室からまた、こんな声が聞こえてきます

『それは白雪姫…あなたです』

鏡はそう答えました

まだ…まだ…

まだ…

子供の成長は実に早いものです

白雪姫の可愛いお姫様はどんどん成長していきました

そして、大きくなるにつれその容姿は白雪姫に似ていったのです

その度に白雪姫は心配で心配で堪らなかったのです

そして…

可愛いお姫様が7つになった時

鏡が答えを迷い出しました

『それは………』

『それは……白雪姫あなたです』

『私は嘘偽りは述べません』

どうして…

どうして…どうして…

どうしてあの子が1番じゃないの！？

そして1年後…

『それは…あなたの娘』

『あなたの可愛い可愛いお姫様です』

『おめでとうございますご主人様』

『ご主人様、ひとつ聞いてもよろしいですか？』

『なぜご主人様は、自分が一番でいることを望まれなかったのですか？』

『それに？』

『はい、ご主人様』

『なんでしょうか』

『それは…』

『失礼ながら確かに容姿ではご主人様よりお嬢様の方が優れていらっしゃいました』

『しかし、ご主人様は誰よりも心が美しかった』

『そう…私が出会ってきた、接してきた誰よりも』

『心が美しかったのです』

『それで迷っていていたのです』

『どちらも美しかったのです』

『それはあなたの娘』

『可愛く美しいお嬢様です』

『はい、ご主人様』

『はい、ご主人様』

『ご命令とあらば私は共に…』

パリン…

白雪姫症候群(白雪姫コンプレックス)

それは、虐待を受けていた子供が大人になって自分の子供に対しても虐待を行ってしまう病

しかし、白雪姫は

世界で1番美しい心でそれに勝ちました

白雪姫の家系で続いて行ってしまうはずだったこの病は白雪姫の美しい心によって絶たれました

それが白雪姫のその後話し