「爆発」
その表現が1番、近い
爆風にのって飛んでくる音の数々
荒々しくもどっしりと、確実に 私のナカに入ってくる
成瀬 楓
うゎぁッ........!!
鬼のような 高速ツーバス なのに安定感のあるドラム。
私は一瞬にして
虜になった。
・
・
・
成瀬 楓
ッ..!お兄ちゃんっ!
私は さっきの演奏を終え 水分補給をしている兄に
大声で呼びかけた
成瀬 翔
なに?
あんな音圧を出していたのに 涼しげな顔の兄は、ゆっくり
振り向いた
成瀬 楓
私にっ、ドラムを教えてっ!
成瀬 翔
えっ?
驚いた顔をする兄に
成瀬 楓
お願いっ...
私は頭を下げる
こんなに何かに興味を持ったのは 初めてだ。
成瀬 翔
いいよ。
成瀬 楓
ほんと.....?
成瀬 翔
もっちろんっ!
親指をぐっとたてる兄に
成瀬 楓
よろしくお願いしますッ!
私も同じように親指をたてた
終わり。