TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

もう一度笑いかけてよ

一覧ページ

「もう一度笑いかけてよ」のメインビジュアル

もう一度笑いかけてよ

1 - もう一度笑いかけてよ

♥

23

2022年07月27日

シェアするシェアする
報告する

美明 みあ 当時中学生

颯人 はやと 当時中学生

太陽の光を浴びたあの暑い夏

私は君と出会った

もう何年経ったか覚えていないのに あの時のことはまだはっきり覚えている

あれはわずか数秒の出来事だった

ドンッ!

美明

いったぁ〜!

颯人

いってぇ、

美明

あ、あの!当たってしまってごめんなさい!

颯人

こちらこそ不注意で、ごめんなさい!

美明

あ、はい!大丈夫ですよ!

颯人

何組ですか?

美明

えっと、2組です!

颯人

あぁ、そうなんだ!俺は5組です!

美明

そうなんだ〜!よろしくね!
あ、そうだ、LINE交換しない?

颯人

おぉいいね!

ピロン♪

美明

よしっ

颯人

よしっ

颯人

あ、今日LINEするね!

美明

うん!まってるね!

はやと

追加しました!
よろしくね〜!

mia

よろしくね〜!

はやと

みあちゃんっていうの?

mia

そうだよ〜!

はやと

アイコンかわいいね!
部活何に入ってるのー?

mia

私はダンス部だよ!

はやと

まじ!
どうりでダンスっぽいと思った!笑

mia

えぇほんとー?笑

はやと

ほんとほんと!笑

mia

そっかぁ!笑

はやと

もう結構遅い時間だしまた明日ね!

mia

うん!おやすみ!

はやと

おやすみ〜

この出会いが後に自分の首を絞めることになることなんてまだ思っていなかった

次の日もまたその次の日も LINEをずっとしていた

気づいたらなんでも話すことができるくらいの仲になっていた

颯人

なーなー今度一緒にどっか行かね?

美明

それめっちゃあり!!行こ!

颯人

どこ行く〜?行きたいとこある?

美明

ん〜、どこがいいだろ?

付き合ってはいないが仲の良い友人としての関係だった

気づけばいつもここ(学校の屋上)にいた

そしていつも2人でここで話すのが日課だ

美明

あ、私夏祭り行きたい!
もうすぐだよね?

颯人

めっちゃいいじゃんか!行こうぜ!

颯人

今週末だっけ?
もうすぐだな!

美明

今週末だよー!
めっちゃ楽しみ!

美明

すっごい人だね!

颯人

そうだな、めっちゃ混んでる

颯人

絶対にはぐれんなよ??

美明

はーい!

颯人

なにする?やっぱかき氷からいくか?

美明

うーん、そうだね!

颯人

よし、買いに行くぞー!

美明

結構満喫したねー!

颯人

そうだな、あ、もうすぐ花火が
はじまるみたいだってさ!

美明

えぇまじ?!みたい!!

颯人

みにいくか!

まもなく花火がはじまります(アナウンス)

美明

ねぇ、花火めっちゃ綺麗じゃない?

颯人

綺麗だな!

花火の下で最高な笑みを浮かべる君はすごく輝いている様にみえた

美明

笑顔も素敵だね

颯人

おぉ、ありがとな!

また笑った、笑顔が似合う人だ

颯人

花火も終わったしそろそろ帰るか!

美明

そうだね!そろそろ帰ろっか!

美明

外めっちゃ暗いね、

颯人

怖い?笑

美明

まぁ、怖い笑

颯人

途中まで送ってくよ!

美明

ありがと〜!

親切で優しい君、やっぱり笑顔が似合う

颯人

ここらへんでいいか?

美明

うん!送ってくれてありがとう!

颯人

またな!

夏休み

私たちはまだ仲がいいままだった

いつかこの関係がなくなるのかなぁなんて考えていたらあっという間に1日が過ぎた

でもそんなことは絶対ない! とも半分思っていた

颯人

よっ!

美明

あ、ひさしぶり!

颯人

どうだった?夏休み

美明

楽しかったよー!

颯人

そうか!よかったな!

笑みをうかべる君

会えない間もやっぱ変わっていなかったんだな、かっこいいな笑ってる姿

美明

あ、やっば!今日小テあるん忘れてた!

颯人

え、まじ?急いで教室行こ!

美明

うん!いっそげー!!

夏休みどうだったかきかれていたけれど私たちは夏休みもちょくちょく遊んでいた

ずっと続けばいいのになぁなんて呑気なこと考えている時間はもうなかった

数日後

いつもの場所

美明

最近元気ないけど大丈夫なの?

颯人

あぁ、最近運動ばっかで疲れててさ!

美明

んー、そうかな?

颯人

そうだよ!だから大丈夫だよ!

美明

ほんと、?
でも、やっぱなにかあるんでしょ?

颯人

あ、ばれちゃった?

颯人

最近美明と関わってから周りから色々言われててさ、最初は耐えれてたけど、

美明

え、ほんとに?大丈夫?

颯人

大丈夫だよ!気にしないで!

美明

う、うん!

気にしないはずがないじゃない

いつもの笑顔で笑ってみせているつもりの君は全然違う

いつもの笑顔とはちがう

どこか疲れているように感じた

数日後

クラスメイトの声がきこえる

ねぇ、最近5組のあのイケメンくん学校に来てなくない?

だよね?私も思ってた

私は颯人がずっと学校に来ていると思っていた、屋上に来ないだけで

空を見上げた

美明

今日、いないのかぁ、

いつも笑顔でまた笑ってほしかった

でもあの日の笑顔はやっぱり違った

だめだ、全くわからない

本当は私

颯人のことなにもわかっていないのかもしれない

美明

そんなことないよね?

はやくきてよ颯人

もう待ちくたびれちゃったよ、

美明

結局屋上にはこなかった、

もう待ちくたびれたよ私

またあの笑顔で話しかけてよ

こっちをみてよ、

???

あっぶねー!

なに、誰の声、まさか颯人?

美明

はやとーっ!!!

颯人

あ!美明じゃん!

美明

よかった、颯人、大丈夫なの?

颯人

大丈夫だよ!元気だから!

美明

そう?!よかった!

一安心していた

ある日の屋上

美明

颯人今日も来ないのかぁ、

もう颯人が来なくなって10日目

流石におかしい

10日前までは普通にここにきていた

美明

どうしたんだろ?

美明

まさか、颯人じゃないよね?
だって、あんなに元気だったもんね!

颯人

遅れてごめんな!

美明

あ、やっとき、

美明

た!

美明

あれ?

いつもと違う

絶対にいつもと違う

颯人

え?どうしたの?

そうやって笑うけど、いつもと違う

美明

あ、え、なにもないよ!

颯人

よかった!

あ、この笑顔は前と一緒だ やっぱ最高の笑顔だなぁ

美明

うん!てかひさしぶりだね?!
元気してた?

颯人

あ、のね、それがさ

美明

え、?

颯人

まぁ、そいういうこと

まさかこうなるとは思っていなかった

颯人がニュースででていたあの難病の男子中学生だったっていうこと

美明

え、そうなの、?え?

颯人

ほんとだよ

美明

え、そうなんだ、

颯人

もう治せないんだって

美明

え、

颯人

余命も残りわずかしかなくて、

美明

え、ほんとうに、?

颯人

うん、いろんな病院まわってやっと難病だっていうことが発覚していろいろしてたら学校も行けなくてさ

美明

そっか、でも、大丈夫だよ!

美明

のこりわずかだけど、病気のことなんて忘れて楽しく過ごそ?

颯人

そうだな!

この笑った顔、やっぱりいつみてもかっこいいなって思った

あのように笑っていたことは数日前

もう笑うこともなくなって限界そうだなと 思っていた

余命わずかでもせめて1ヶ月はあるだろうと思っていた

私は颯人の余命に対して 甘い考えをしていた

美明

いやだよ、私、

颯人

ごめん、そろそろ限界で

美明

そっか、

颯人

しんどくてしんどくて、
呼吸もしにくくて、

美明

大丈夫、?さいごまでごめんね、

颯人

ううん、全然大丈夫だよ

美明

きづけなくてごめんね、

颯人

謝ることじゃないよ、大丈夫

颯人

たった3ヶ月だったけれど仲良くしてくれてありがとな、すっごく楽しかったよ

美明

私もすごく楽しかった!

颯人

本当にありがとう

美明

颯人と仲良くできて嬉しかったよ

颯人

俺もだよ

鼓動がはやくなる

颯人

じゃあな、3ヶ月間ありがとな!

美明

うん、!

さいごのさいごも全力の笑顔で笑いかけてくれた君はすごく輝いていた

でも本当はやっぱり後悔している

こんなことになるなんて思っていなかったし、廊下でただぶつかっちゃただけなのに

この3ヶ月間がすごく濃かった

自分には勿体無いと何度も思った

苦しいよ、寂しいよ

1人って寂しいよ

もしかしたら、と向かって行ってみたが やっぱりだめだった

美明

1人は嫌だよ、

置いてかないで

私をおいていかないで

颯人

ごめんね

颯人の声がした気がした

私おかしくなっちゃったのかな

1人は苦しいよ、でもあの3ヶ月は忘れられないよ、思い出しちゃうよ、

出会って毎日LINEをして、 夏祭りにも行った、花火もみた

夏休みもたくさん遊んだ

夏休みが明けてもちょくちょくここでよくお話をしていた、

なのに、なんで気づけなかったの

もっと前から出会ってればよかったのに

もっともっと一緒にいたかったよ

これからも一緒にいれると思ったのに、

あの笑顔でまた笑いかけてよ

美明

また思い出しちゃったよ、

美明

これで何回目だっけ、

あの3ヶ月間は忘れられない

美明

もう何年も前のことなのに

あの時は楽しかったな、 その後はずっと苦しかったけど、

颯人がいなくなってからずっと私は鎖が全身に巻き付けられたようなぐらいに重い感覚になってしまい体調を崩した

またいつか逢えたらいいね

たった3ヶ月の短い期間

私はあなたと友達でした

この作品はいかがでしたか?

23

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚