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⚠︎注意⚠︎ 一瞬みんな酷い あとは前と同じ

黒須法宗(監督)

えー、次の公式戦のスタメンを発表する。

体育館に緊張が走る

けど俺は全然平気や

1年の頃からスタメンやったし、今回もスタメンやろ

黒須法宗(監督)

MB角名

ほら、

いつものように角名が入っておる

だから今回も

黒須法宗(監督)

WSライト渡辺

宮治

ッは?

いつも俺の名前が出るところに違う名前が入っていた。

なんで?

いつも俺の名前はそこにいるのに

なんで俺の名前がないんや?

宮侑

良かったなぁ!渡辺!

角名倫太郎

おめでとう

渡辺

おん、ありがとぉ

宮治

は?

どういうことや?

いつもと違うのに祝福するんか?

俺には一言も声を掛けないんか?

黒須法宗(監督)

俺が今まで間違ってたよ

黒須法宗(監督)

スタメンに治を入れるなんて馬鹿な事しよってたなぁ俺

黒須法宗(監督)

これからはよろしく頼む

渡辺

はい!ありがとうございます!

角名倫太郎

今思えば治の実力で入れるわけないよね

宮侑

それなw

宮侑

俺の片割れだからってスタメン入れてたの感謝しろやっちゅう話や

北信介

治は出来損ないやからな

北信介

元々入れるわけないんや

尾白アラン

おん、正直侑の片割れやからって高く見すぎてたわ

銀島結

そうですね…

…なんでや?

俺はいつの間に嫌われてしもたんや?

俺はなんかしたんか?

気に触るようなことでも言ったんか?

…わからん

渡辺

正直俺も思ってました

渡辺

侑の片割れだからスタメン入れるだけで何調子乗っとるんやって

宮侑

だよなぁ!

俺にはなにか声掛けてくれないんか?

誰でもええから

声掛けてくれないん?

俺は部活仲間からもましてや家族からも嫌われたん?

渡辺

それに努力も大してしてないし

やめろ

黒須法宗(監督)

どうして今までスタメンにしてたんやろって不思議に思うわ

やめろ

北信介

あんな出来損ないはうちの部にはいらん

やめろ…

尾白アラン

皆侑の片割れだからって騙されてるんや

や、めろ…

銀島結

騙されて可哀想に…

やめて

角名倫太郎

実力もないくせに

やめて…

宮侑

俺のおかげでスタメンでいられたんや

宮侑

感謝しろ

もう

宮治

やめてッ!!

宮治

はぁ゙っ

宮治

はぁ…

宮治

夢、か…

宮治

みんなそう思ってたんかな

泣きたいと思ってなんかないのに

目の奥が痛くなって

目から水滴が一粒、自分の手の甲に吸い込まれる

そこでやっと違和感を覚えた

宮治

どこやここ…

見たことの無い景色や。

部屋全体が白で清潔感がある

窓から差し込む日差しが眩しく目を細めた

宮治

ゔッ

頭が痛い

視界が回る

なんや、これ

手で頭を押さえた途端に

手足が痺れる

腹が痛い

物凄い激痛で上半身を起こしていられなくなり

そのまま頭が柔らかい枕に沈んでいく

痛くて痛くて動けない。

顔を歪めて必死に耐える

その時扉の奥から誰かの声が聞こえてきて

部屋の扉が開いた

看護師

まだ起きていないので静かにしてください…って

看護師

宮さん!起きていたんですか!?

宮治

はい゙

看護師

って、ナースコール鳴らしてください!

看護師

今医者を呼んできます!

看護師

宮さんはそこの椅子に座っててください!

看護師が入ってきたと思ったら

俺の顔を見て

またすぐ部屋から出ていった

宮さんというのは俺の事では無い

多分俺の家族や

こんな弱ってる姿見せたくないし

部屋に入らないよう言ってくれた看護師には感謝やな

その後直ぐに医者が来て

診てもらったらストレスによるものだという。

とりあえず鎮痛剤を飲まされその日はそのまま眠りについた

誰かがお見舞いに来ていたことも忘れて

宮治

ん…

不意に目が覚めた

今の時間が気になり部屋の時計を見る

0時21分

中途半端な時間に起きたな。と思いながら辺りを見回す

ふと黄色いものが視界の端に映った

その黄色いものを見てみると

黄色い花が花瓶に入れられていた

白を基調とした部屋に黄色の花が花瓶に挿されポツンと置いてある

それが寂しくて、けどそれ以上に

惹き込まれる程綺麗なものでもあった

しばらくじっと見ているとある事に気付いた

花瓶の横には置き手紙があり

そこにはこう書かれていた

『起きてる顔を俺に見せろや』

と。

それはなんともまぁ、いつも下手くそな字が急いで書いたのか

もっと下手くそになっている

書いた人の名前は書かれていなかったがすぐに分かった

侑や。

思わず嬉しくなって口元が緩む

優しいなぁ。そんなことを思ったら

手が震えだした

これは罠なんじゃないか。

''起きてる顔が見たい''なんて嘘で

本当は俺なんかいらないと思ってるんじゃないか、

みんなみんな、俺が生まれなきゃ良かったって思ってるんじゃないか。って

思ってしもたんや。

怖い

けど今は震えを抑えることに集中や

しばらく経って震えが止まった。

置き手紙に気を取られて気づかなかったが

花瓶の横にはスマホもあった

そこで何故か花瓶に挿してあった花が気になり

特徴を捉え調べてみた

その花は「デイジー」という花だった

よく花言葉があるが俺は怖くてやめた

もし花言葉が死とか、そういうのだったら俺は本当に

死んでまう。

侑とは喧嘩ばかりだけどなんだかんだで侑のことは好きや

だからあえて見ない。怖い。

こんな怖い思いをこれから背負っていくんやったら

いっそのこと

ここから逃げて

みんな

忘れてまおうかな

そんなことを思ったら

すぐに逃げ出したくなった

ベットの下には鞄が置いてあって

その中には俺の服が入れてあった。

それに着替え必要最低限の物を持って窓から逃げる

幸い俺の部屋は1階で窓からでも難なく出られる

準備ができて

俺は何故か怖いはずの花を手に持ち

窓を跨いだ。

めっちゃ下手になった。 因みに黄色いデイジーの花言葉はちゃんと意味あります。

この作品はいかがでしたか?

237

コメント

8

ユーザー

黄色いデイジーの花言葉「ありのままで」なんですね!!👍🏻‪‪🙄‬ 治の作り笑いに気づいてる侑だから渡せる花って感じで最高です🥲‎🤍

ユーザー
ユーザー

続き楽しみ! このお話大好き♡

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