ねえねえ…。
合わせ鏡の噂って知ってる?
4:44に合わせ鏡をするとね
自分の死に様が見れるらしいの…。
瑠璃
ねえねえ!面白そうじゃない?
澪
はぁ…
どうでも良い事を聞いた
何が楽しいんだか 楽しくないんだか
興味無さげに深いため息をつく
目の前にいる彼女は
目を細め
意地の悪い笑みを浮かべる
瑠璃
さては‥怖いんでしょ〜?
澪
は?
話が通じないのか
と、こみ上げてくる 悪い言葉を 私は、飲み込むようにして 水を口に含んだ
澪
別に‥怖くないけど
瑠璃
じゃあさ!やってみようよ!
瑠璃
二人なら怖くないし‥澪も大丈夫でしょ!
澪
だから、私は、怖くないって言ってるでしょ?
瑠璃
じゃあ、決まり!今日の4時に私の家集合ね!
瑠璃
今日親いないし…
澪
はぁ‥わかったよ
私の背中をなぞるようにして 隙間風が吹く
その風に嫌な予感を隠せないのは
私だけだろうか
澪
お邪魔します…
瑠璃
いいよいいよ、親いないし、そんな堅苦しくしなくて!
澪
まあ‥ありがとう
時間は4時30分を差していた 予定より遅く着てしまったことを
謝るようにして 小さく頭を下げる
瑠璃
そろそろだね…
澪
うん…
瑠璃
じゃあ行くよ〜!
澪
……。
瑠璃
せーのっ!
私は… 瑠璃を裏切った
合わせ鏡なんて、私はする気なんてない
瑠璃
え‥?
瑠璃
嘘‥嘘嘘嘘…!
鏡から無数の手が出てくる それに捕まった彼女は
やがて鏡の世界へと引きずり込まれていった
澪
…良かったね、弟‥
澪
"また"お友達が増えたよ